2012年8月21日火曜日

フクシマの事故で原発を廃止するのは、害のある政策か?

 何を言うのも言論の自由であるし、どんな国にも御用学者はいるものである。

原発災害発生後、日本の原子力ムラの住人の旗色は、フクシマ原発の隠蔽された事実が小出しに明るみになるにつれて、日々悪くなり、国民の反原発に向けての声は高まるばかりであり、メディアがどんなに情報操作をしようとしても、抑えきれない状況である。

そのような状況のもと、ここにきて、日本の脱原発に向けての舵取りをよしとしない米国の原発政策を支持する御用学者による、原子力ムラへの援護射撃が、20日、WSJによって行われたことは大変興味深いことである。

以下、竹内カンナという記者によって書かれた記事を転載するが、「比較的安全で地球環境に優しい原発」を廃して、「便利なものであっても、危険なものは認めない」という日本の一般市民の反原発を求める声が、あたかも、非科学的で、非経済的で、無知蒙昧な愚考であるといわんばかりの論調である。

これまでに、薔薇っ子は、このブログでなんども繰り返してきたが、それほど、「フクシマの原発災害による高線度の放射能漏れの人間の身体に与える健康被害が微小なものである」と豪語するのであれば、なぜに原子力ムラの御用学者らは、今すぐ東電のフクシマ第一原発の災害現場の最前線で、今すぐ現状改善のために自ら死力を尽くして陣頭指揮をとろうとしないのだろうか。日夜、フクイチの放射線管理地域に入って、原子力工学の、あるいは幻視力防御学の研究を行うべきではないのか。

フクシマの状況が「危険でない」、「影響がわずかである」と豪語するのなら、いつまでも遠いところから高みの見物を決め込んでいないで、自らフクイチの現場で廃炉にむけての作業の指示を行うことこそが、これまで何十年にもわたって、高い電気料金や税金から、多額の寄付や助成金を受け取り、電気事業者と結託して安全神話を作り上げてきた御用学者の、せめてもの国民に対する償いと考えるのは薔薇っ子だけだろうか。

すでに事故後、1年半近い長い時間が流れているが、原子力ムラの御用学者は一体、延べ何十時間、その現場の最前線に身を置いて視察・研究を行ったというのか。日本政府に買われた御用学者ならば、当然国民のために事故現場に出かけて、調査・研究を行うべき立場にあるのではないか。

彼等が、放射能汚染を恐れて、いつまでも高みの見物を決め込んでいる限り、放射能汚染の被害を過少評価する科学者のどんなご高説も、空疎にしか響かない。


フクシマの事故で原発を廃止していいのか=米科学者

東京電力福島第1原発の事故で放射線を浴びた人々への健康被害は、長い期間にがんになる確率を少し上げるといった形で表れるものであるため実感はない。だが、反原発を唱える数万人規模のデモが何度も国会や首相官邸を取り囲み、参加者は将来の世代のために原発を廃止すべきと訴えている。また多くの世論調査で、原発を廃止すべきと考える人が圧倒的多数を占めている。

Bloomberg News

こうした日本の現状に対し、カリフォルニア大で物理学を教えるリチャード・ミュラー教授は「未来の大統領のためのエネルギー政策(Energy for Future Presidents)」と題する新著で、原発事故後に広い地域の住民を長期にわたって避難させ、原発を停止させた日本政府の政策は、益よりも害の多い政策だったと批判している。

同教授はウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、過剰反応だったと考える根拠として、米コロラド州デンバーの住民は同地の花こう岩に含まれるウランが放出するラドンガスのため、常に多量の放射線を浴びているが、米国の他の地域よりも健康だという例を挙げている。

米国民が普通に浴びる放射線に加え、デンバーの住民は年0.3レム(人体への影響を示す古い単位:1レム=10ミリシーベルト)の放射線を余計に浴びている。だが、デンバーのがん罹患率は米国の他の地域に比べ低い。これを基に、低レベルの放射線は健康にいいと解釈している学者もいるという。ただ、ミュラー教授自身はこれをライフスタイルの違いではないかと考えているという。

デンバーに比べると、福島の原発事故で「ホットスポット」となった地域では放射線が0.1レム程度増えただけではるかに低い。

放射線は、年25レム浴びると、「自然な」理由によってがんになる確率である20%が1%上昇するという。放射線量が増えるに従ってがんになる確率も上がり、50レムなら2%、75レムなら3%増加する。こうしたがん罹患率の研究は広島、長崎の被爆者の研究によって確立されている。

最近、福島のチョウの研究で、放射線によって昆虫などの奇形が増えていることが確認されたが、ミュラー博士これは以前からわかっていたことで、広島、長崎での被爆者の研究で、人間のような高等動物に放射線によって奇形が生じたといった結果は出ていないという。

では、原発事故による被ばくで何人ががんになるのか。仮に被ばく量が2レム以上だった地域の約2万2000人が全員、最大レベルの22レム被ばくしたとする。原発事故がなくても、20%つまり4400人はがんにかかるが、放射線によってさらに194人が、がんになる、とミュラー教授は推定する。

ただ自然な原因でがんになった人々も、放射線でがんになったと思うだろう。広島・長崎の約10万人の被爆者のうち約2万人が自然な理由でがんにかかったが、原爆によってがんになったのは約800人だけだった。しかし、はるかに多くの人が自分のがんが原爆によるものだと考えていた。

福島の原発周辺の人口は約4万人。平均被ばく量は1.5レムだった。放射線でがんになる人は24人ということになる。

こうしたところから、ミュラー教授は、放射線によるがんで死亡する人の数は津波による死者に比べはるかに少ないと指摘し、これが原発政策上、中心的な論点になるべきではないと主張する。

また、教授は、原発は想定可能なものすべてに耐えられるように設計されなければいけないものだろうかと問題提起する。小惑星や彗星(すいせい)が地球に衝突する危険もあるし核戦争の危険もある。

その上で、ミュラー教授は、福島の最大の悲劇は日本が原発をすべて停止してしまったことによる影響や経済的な損失だとしている。住民のためを思った策ではあったが比較的安全で豊富、かつ、ほかのエネルギー源に比べ地球環境に優しい原子力の将来が危うくなってしまったことを考えると益よりも害の多い政策だったと述べている。

同教授のような主張は、日本でも産業界や科学者には多い。世の中には危険ではあるが便利なものだとして存在を許されているものがいろいろある。だが、経済や科学に基づいた原発擁護は、圧倒的な反原発の声にかき消されてしまっている。


2012年8月20日月曜日

Teleconference in the 1st days of the crisis at Fukushima Daiichi

 以下は、NY Timesに転載されていたフクイチ原発災害発生時の東電のテレビ会議の記録であり、東電の手によってわずか150時間分を84分間に大幅に修正、カット、公表されたいわくつきの映像資料である。これを見てもわかるように、モザイクや音声カットなど、修正箇所があまりにも多すぎる。

 フクイチ原発災害は人類が体験したことのない組織的な人災によって引き起こされた未曽有の大災害である。故に当事者である東電、原発ムラ、保安院、安全委員会、首相官邸の政治家の対応については一部の修正もなくすべてを全世界に公開し、人類共通の負の遺産として、各国語に翻訳して大切に共有・保管すべき重要な資料として扱うべきものである。

 少なくとも、東電は顧客である消費者や、経営を支え続けている納税者に対して、いつ、どこの誰がどのような局面において、どこでどんな判断・対応をしたのか。それによって、かくも甚大な被害を日本全国に拡散させるような結果になってしまったのか、すべてを白日のもとに晒すべきであり、個人情報の保護などの屁理屈による情報の隠蔽、資料の隠匿など許されるべきではない。

N.Y. Timesの記事にそういった情報公開に対する批判的な観点がないのは残念なことである。

東電を含めた原発を有する地域独占の電力会社は、これまであちこちから訴訟の対象となってきたが、べらぼうに高い電気料金を聴取して、辣腕の顧問弁護士団を雇入れ、既得権益のために係争することを当然のこととしてきたが、そのこと自体が大きな了見違いである。

東電を含めた電力会社は、消費者を欺き、第一義とすべき安全でコストの低い電力供給を行う努力を怠り、ひたすら暴利を貪ってきた。本来ならば、政府は速やかに発送電分離を行い、電力の自由化を進めるべきであるし、地域独占を行ってきた電力会社の経営陣は総辞職して消費者に償いをすべきである。

活断層や原発の老朽化が専門家によって指摘され、原発の危険性がこれほどまでに叫ばれ、多くの市民が脱原発の声を上げ続けている。にもかかわらず、馬耳東風で大きな顔をして原発推進を固持する、関電の八木会長をはじめとする、「消費者の安全を守る」というもっとも基本的な、モラルが完全に欠落した、危険極まりない経営者は速やかに退場すべきである。

また、今後、日本の地域独占の電力会社が原発廃炉、廃棄物処理の多額の費用を捻出するためにも、経営陣の徹底的な所得カットに加え、電力会社は持ち回りの国選弁護人で、すべての訴訟事件に臨むべきであると考えるのは、至極当然のことではないのか。

Video Shows Fukushima Crisis Talks

Video excerpts from teleconferences between Tepco managers and engineers recorded from March 12-15, 2011, as they tried to deal with the stricken nuclear plant at Fukushima.

As Hiroko Tabuchi reports in Friday’s New York Times, the Tokyo Electric Power Company released 150 hours of video this week that was recorded during teleconferences last year in the first days of the crisis at the utility’s nuclear plant at Fukushima.

The recordings offered the Japanese public new glimpses of how managers and engineers responded to the catastrophe that began on March 11, 2011, when the plant’s reactors were crippled by an earthquake and tsunami.

After Tepco posted almost 89 minutes of the video, showing parts of the crisis talks on March 12, 14 and 15, on its Web site, a video blogger who has created a YouTube archive of all the footage released by the company posteda copy on the video-sharing site.

The video excerpts posted online by Tepco show some of the discussions that took place between engineers at the plant and managers at the company’s headquarters as the crisis worsened. More than an hour of the footage was released without sound, including a portion that shows Naoto Kan, the prime minister during the episode, visiting the company’s crisis center.

According to a shot list posted on Tepco’s Web site, the footage shows:

:00 – :20
Sample of teleconference at headquarters (with sound)

:20 – :35
Sample of teleconference at Fukushima Daini nuclear power station (no sound)

:35 – 2:40
March 12, 3:36 p.m. Hydrogen explosion at Unit 1 Reactor Building (no sound)

2:40 – 5:50
March 12, 7:23 p.m. Seawater injection at Unit 1 (no sound)

5:50 – 10:31
March 14, 11:01 a.m. Hydrogen explosion at Unit 3 Reactor Building (with sound)

10:31 – 22:33
March 14, 4:12 p.m. Pressure reduction utilizing SR valve at Unit 2 (with sound)

22:33 – 24:36
March 14, 7:28 p.m. Withdrawal (1/3) Managing Director, Komori (with sound)

24:36 – 25:11
March 14, 7:54 p.m. Withdrawal (2/3) Fellow, Mr. Takahashi (with sound)

25:11 – 29:48
March 14, 8:15 p.m. Withdrawal (3/3) President, Shimizu and Fellow, Mr. Takahashi (with sound)

29:48 – 1:06:53
March 15, 5:36 a.m. Former Prime Minister Kan visiting Tepco (no sound)

1:06:53 – 1:28:58
March 15, 6:14 a.m. Impulsive sound and shake at Fukushima Daiichi NPS (no sound)

Among other things, the video shows that Tepco managers knew hours after the crisis began that multiple meltdowns were likely, even though they tried to convince the public that such a catastrophic nuclear accident was not probable.

Responding to pressure to be more transparent about the efforts to contain the damage at the plant, Tepco now regularly posts photographs and video clips on the work there on a section of its Web site documenting the work at Fukushima.

This week, in addition to the teleconference video, the company posted a series of photographs online, shot inside the ruined building around Reactor No. 1 on Wednesday, after engineers released a balloon equipped with a camera into the badly damaged structure.

A balloon equipped with a camera, which was used to investigate the damaged interior of a reactor building at the Fukushima Daiichi nuclear plant on Wednesday.A balloon equipped with a camera, which was used to investigate the damaged interior of a reactor building at the Fukushima Daiichi nuclear plant on Wednesday.
Engineers used a balloon equipped with a camera to photograph the interior of the ruined building around Reactor No. 1 at the Fukushima Daiichi nuclear power station on Wednesday.Tokyo Electric Power CompanyEngineers used a balloon equipped with a camera to photograph the interior of the ruined building around Reactor No. 1 at the Fukushima Daiichi nuclear power station on Wednesday.

Last month, Tepco also posted a brief video clip recorded at Fukushima’s Reactor No. 3 building on July 11.

Video showing what remains of the northwest part of the third reactor building’s operating floor at the Fukushima Daaichi nuclear plant.

電事連関連企業の金に依存する原発ムラの研究者リスト

 政府や自治体の原子力関連委員会の委員となっている原子力ムラの研究者たちが、電事連関連企業から多額の受託金に依存してきたことは、週刊誌を始めとする一部メディアによって、少しずつ情報開示がなされてきた。

ここにきて、フクシマの原発災害以降も、多額の受託金を受け取っていることがオンブズマンの調査で明らかになり、 東京新聞は、それらの研究者をリストアップしている。

東京新聞にかかわらず、大型メディアはこうしたデータはしっかりと大きく公表する義務がある。電事連関連企業の金は所詮、電力会社や電気事業会社の収益や、分不相応な社員報酬から出ているものであり、その財源として、法外な電気料金を支払わされているのは、他ならぬ日本に住む我々なのであるからーー。

原発の建屋が水素爆発で吹っ飛んでも、「建屋はすぐに吹っ飛ぶような構造になっているものであり、あんなものはあってもなかってもいいようなものだから、問題がない」と豪語し続けた研究者、メルトダウンを隠し続けた研究者たちは、未だにこのような汚い金と縁が切れないようだ。原発からさんざん甘い汁を吸い尽くしてきた彼等が簡単に原発を諦めきれるはずはない。そんな原子力ムラの副村長を、新しい規制委員会の委員長に起用しようというのだから、中央官僚や閣僚の発想は、正気の沙汰ではない。

原発政策を推進してきた自公民は等しく重責を負わねばならない。原発を政争の具とする、ご都合主義の橋下のポピュリズムに踊らされず、金や官僚にも振り舞わされず、ぶれない哲学としっかりとしたビジョンを持って、国を正しい方向に導くリーダーによるガバナンスが実現しない限り、日本は、外務大臣がいくら愛想を振りまいて海外諸国に税金をばらまき続けたところで、周辺諸国に馬鹿にされ、国自体奈落の底に転落し続けるに任せるばかりとなる。

金子勝氏ブログより

原発事故後にも、島根、茨城、福井など原発立地県の学識委員のうち少なくとも24名が電事連関係企業から資金提供を受けていた。研究費が少ないから仕方ない?カネをもらったら政府や自治体の委員にはならないでしょ。新原子力規制委員も同じです。
2012年8月19日 - 21:17 webから

事故後、延べ24人に資金 電事連関係企業

写真

 全国市民オンブズマン連絡会議は十八日、全国十四道県の原子力関係の審議会で学識経験者として委員になっている延べ二百六十五人のうち、東京電力福島第一原発事故後の二〇一一年度に延べ二十四人が、電気事業連合会の関係企業から、研究費や寄付などの形で資金の提供を受けていたとの中間調査報告を発表した。

 十四道県は原発が立地する十三道県と立地計画のある山口県。一〇年度にも延べ二十一人が資金提供を受けていた。調査は委員の所属大学などに対し、寄付や、外部からの委託で研究を行う受託研究など外部資金の受け入れに関する資料の開示を求める情報公開請求の手法で実施した。

 同連絡会議は「原発再稼働には地元の意向が無視できないが、審議会委員が電事連の構成企業から寄付を受けていた場合、審議会の議論が公正であるとの説得力を持たないのではないか」と指摘している。

 同連絡会議によると、資金提供を受けていたのは多くが工学部の原子炉の研究者で、茨城県の原子力安全対策委員だった東大大学院の関村直人教授は、一〇年度に三菱重工業などから約四千二百万円を受け取っていた。

 一一年度には、島根県原子力安全顧問会議委員の産業技術総合研究所の佃栄吉理事が名称不開示の企業から一千万円、茨城県原子力東海地区環境放射線監視委などの委員だった東大大学院の小佐古敏荘(こさことしそう)教授が日本原燃などから九百四十五万円、福井県原子力安全専門委の委員を務めた、福井大大学院の飯井(めしい)俊行教授が中部電力などから約七百五十万円を受け取っていた。

 調査で資金提供を受けたと指摘される学識者の一人は「研究費は企業から受託研究のために受けているもので、使途が自由な寄付と同列に扱うべきではない。日本の大学の研究費は極めて少なく、(資金提供を受けるのは)必要不可欠だ」と反論した。


2012年8月19日日曜日

早く止めよう、大飯原発!:関電、原発なしでも十分な電気供給

 お盆をはさんで大飯原発で2度も水漏れがあったという。これ以上動かす事自体が、無理なんじゃないんですか。機械ものは、老朽化すれば必然的に壊れやすくなるなんて、小学生でも知ってることでしょう?新車に買い換えたらお金がかかるからといって、30年も40年も我慢して中古車に乗っているような馬鹿、どこ探してもいないでしょう?なぜ原発には皆さんそんなに寛容なのでしょうかしら?1台の自家用車が引き起こす事故の被害と、原発災害の被害と、どちらがどれほど甚大ですか?

 原発を動かさなければ関西はエネルギー不足だ、計画停電だなんて、仰仰しくほざいてたようだけど、受給検証委員会のメンバーの皆さん、どうやらそれも大うそだったようですね。

政治家に任せておいても、シロアリとつるむばかりで、何もやらないんだから、せめてメディアにお勤めの高給取りの声の大きな皆さん、小さな長距離バス会社だの、焼肉店だの、O-157の北海道の弱小企業への取材攻撃かけて、弱い者いじめばかりしてないで、電力会社にでも切り込んでみたらどうなの?

オリンピックの後、尖閣、竹島の領土問題以外は、もっぱら野球中継ばかりーー。手抜きのおサボりばっかやってないで、受給検証委員会とエネルギー・環境会議で、エネルギー不足を主張したメンバーの氏名を全員公表し、しかるべき責任をとってもらうべく徹底的に追求すべきなのではありませんの?

それよりも何よりも、動かす必要もない大飯なんか、さっさと止めてしまいましょうよ!!

大飯原発、淡水化装置で再び異常 福井

2012.8.18 02:04

 16日午後8時40分ごろ、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(おおい町)の海水淡水化装置で、作業員がアルカリ性の水約2トンがあふれているのを発見した。放射性物質は混じっておらず、周辺環境への影響はない。同原発の運転にも影響はないという。

 関電などによると、同装置の排水槽の計器の不具合で、排水ポンプが水位の低い状態で作動。点検用の酸性の水を中和するためのアルカリ性の薬品(水酸化ナトリウム)の注入が続いたため、排水がアルカリ性に変化した。さらに、水位計の点検用に水の注入を続けたため、排水2トンがあふれたとしている。

 同装置は14日にも配管から海水漏れで停止し、15日に再起動させたばかりだった 


玉川徹氏 ツイッターより
需給検証委員会は今夏原発なしではピーク時に3.3%電力は不足すると予測していた。一方、委員会が認めた今夏の原発なしでの西日本6電力会社でのピーク供給力に対し最も使用実績が高かったのは約93.8%で579万kwも電気は余っていた計算になる。このままでは需給検証委員会の検証が必要か
2012年8月18日 - 7:04 webから


現代ビジネス
 ニュースの深層

「原発の運転停止で、電力不足は起こったか?:大飯原発再稼働から40日の状況でわかった原発必要論の大ウソ 」 
                                         2012年8月14日
                                            町田徹

関西電力の大飯原子力発電所の再稼働は本当に必要だったのか---。再稼働から40日間の状況をみると、こんな疑問が湧いて来る。

 関電の発表をみると、電力使用量が今夏最大に達した8月2日でさえ、その使用量は2650万kWで、供給力(2959万kW)から差し引いた余力は309万kWもあった。この余力は、再稼働した大飯原発3、4号機の最大出力236万kW(2機合計)を大きく上回るものだ。

 ピークが続く9月半ばまで速断は禁物だが、現状なら、稼働していない大飯原発の1、2号機はもちろん、原子炉を3基持つ美浜原発、4基持つ高浜発電所などの原発は「無用の長物」という計算になる。大飯の2機分ぐらいなら、早期に、火力発電に置き換えることも可能だろう。

 関電の場合、節電と地元の有力製造業の業績不振という事情はあるものの、全国レベルでみても、今夏の現状は「電気が足りない」という原発必要論の根拠の乏しさを浮き彫りにしている。

 一方、原爆の日に広島を訪れた野田佳彦首相は、「原発ゼロのシナリオの詰めを関係閣僚に指示する」と口にしたが、これも小手先対応の域を出ていない。今こそ、その場しのぎに終始してきた政府の脱原発依存方針を厳しく問い直す時ではないだろうか。

「15%の需給ギャップは極めて厳しいハードル」

 まず、大飯原発の再稼働論議を振り返ろう。

 政府が再稼働を強行する布石を打ったのは、5月18日に開いた経済産業省の「電力需要に関する検討会合」と国家戦略室の「エネルギー・環境会議」の合同会合だ。

古川元久国家戦略担当大臣、藤村修官房長官、枝野幸男経済産業大臣らがズラリと顔を揃えて、今夏は各地の原発の運転停止が原因で電力需給のひっ迫が予想されるとして、関電、九州電力、四国電力、北海道電力の管内でそれぞれ、前年比15%以上、同10%以上、同7%以上、同7%以上の節電を要請した。

 6月8日になって、野田首相が記者会見し、「実質的に安全は確保されている」との見解を示したうえで、「関西での15%の需給ギャップは極めて厳しいハードル」だと指摘。

「突発的な停電が起これば、命の危険にさらされる人も出ます」と電力不足から国民の生命や健康を守る観点と、「化石燃料への依存を増やして、電力価格が高騰すれば、ぎりぎりの経営を行っている小売店や中小企業、そして、家庭にも影響が及びます。空洞化を加速して雇用の場が失われてしまいます」とおカネの観点の二つを理由に「大飯発電所3、4号機を再起動すべきというのが私の判断であります」と述べて、再稼働に踏み切った

 ここで話を進める前に触れておくと、首相の「安全が確保されている」という認識について、筆者は事実と異なると考えている。この点は、以前に本コラム(6月12日付、「リスクを国民に押し付け続ける政府を信用できない! 大飯原発再稼働と東電国有化の裏に隠蔽された『不都合な真実』」)で取り上げたので参照いただきたい。

 話を戻そう。原発再稼働問題を考えるうえで注目すべきは、関西電力が毎週金曜日に発表する「今週の需給実績」(金曜日分は予測)だ。

 丹念に見ていくと、今夏(7月1日から8月10日まで)の最大電力使用の平均(関電の発表値から計算)は2403.4万kWで、供給力の2781.6万kWを大きく下回っている。余力は平均で378.1万kWもあり、大飯原発3、4号機の最大出力236万kW(2機合計)を大きく上回っているのだ。

 特に、4号機が7月18日に再稼働(3号機は7月1日に再稼働)してからは、供給余力が大飯原発3、4号機の合計最大出力を割った日は一日もない。4号機が稼働する前の3号機だけが稼働していた時期をみても、供給余力が、大飯原発3、4号機の最大出力を割り込んだのは、7月10日だけなのだ。この日は、余力が230万kWちょうどまで低下した

原発への執着が最も強い関西電力

 もちろん、手放しで関西地区の電力需給に余裕があると言うつもりはない。近畿各地では真摯な節電努力が繰り広げられていると聞く。加えて、テレビや液晶パネルの販売不振に伴うパナソニック、シャープといった地元の有力企業の主力工場やすそ野の広い協力企業の工場の操業率低下が、電力使用量の低減に寄与している事実もあるらしい。

今後について、お盆明け後も夏の電力使用のピークが9月半ばまで続くため、速断は危険だ。残暑が厳しければ、様相が一変する懸念は残っている。

 しかし、これまでの状況をみる限り、節電努力さえあれば大飯原発の再稼働は必要なかったということを、関電の電力需給の実績が示しているのは、動かし難い事実だ。

 関電は東日本大震災の発生前から、発電に占める原発の依存度が国内で最も高く、その比率が5割を超えていた。

 そのせいか、他の電力会社と比べても、原発への執着は強い。東京電力の福島第一原発事故と九州電力によるやらせ問題を受けて、電力各社が尻ごみする中、先陣を切って大飯の再稼働を主張し続けたことからも、その姿勢が伺える。

 福井新聞のホームページによると、関電の八木誠社長は8月9日、8年前に11人の死傷者(死亡5人、負傷6人)を出した美浜原発3号機の事故の追悼式で、石碑の前に立ち「事故の反省と教訓を決して風化させることなく、被災された方やご遺族、ご家族の無念や苦しい気持ちをしっかりと胸に刻み、安全の実績を一つ一つ積み重ねていく」と安全の誓いを読み上げた。その追悼の言葉には、原発存続への強い意欲が滲み出ていたという。

 その後の記者会見でも、運転開始から41年が経つ美浜原発1号機のリプレース(置き換え)構想に「後継機を建設したい思いは変わっていない」と強調、大飯原発3、4号機の次の再稼働についても「原子力規制庁、規制委員会の審査があり、きっちり対応したい」と再び運転する決意を示したそうだ。さらに、関電は、高浜3、4号機のプルサーマル計画にも意欲的とされる。

 ここで思い出されるのが、関電の大株主である大阪市の橋下徹市長が、「今夏限定の緊急対策」と位置付けて、大飯原発の再稼働に条件付きで賛成した問題だ。これだけの需給の余裕を見れば、9月半ば以降、早期の運転停止を改めて政府と関電に要求するかもしれない。世論に敏感な政治家だけに、そういう主張を持ち出しても何の不思議もないだろう

原発ゼロ化のコストとその影響

 一方で、8月6日の「原爆の日」に被爆地・広島市を訪れた野田首相が、同市内で記者会見し、突然、「将来、原発依存度をゼロにする場合にはどんな課題があるかということは、議論を深める際に必要だ。関係閣僚にしっかり指示したい」と述べ、政府関係者や経済界に衝撃が走った。首相が「中長期的には原発依存度を引き下げたい」という方針を変えて、早期の脱原発に軸足を移したのではないかと早とちりした向きが多かったのである。

実際のところ、大飯原発問題について、政府は当初「再稼働さえしてしまえば、世論の反原発ムードは雲散霧消する」と高をくくっていたフシがある。が、毎週末、官邸周辺で繰り広げられている脱原発デモが一段と盛り上がりをみせる状況に直面し、読みが甘かったと焦りを見せる関係者が増えていた。こうした変化が、実態以上に首相発言にショックを受ける原因になったようだ。

 とはいえ、橋本市長が十分な供給余力の存在が証明されたことを理由に早期の脱原発論を再度打ち出したとしても、首相が応じる可能性は小さいようだ。というのは、前述の6月8日の会見で、首相は、供給余力だけでなく、コストの問題を強調しているからだ。

 今回の首相指示も、政府がエネルギー・環境政策の柱として、2030年の原発比率について、ゼロ、15%、20~25%の3つの選択肢を示して、意見聴取会や世論調査を進める中で、「きちんとコストを示さなかったためにゼロに圧倒的な支持が集まってしまった」との反省が政府内にあることに対応したものとの見方がもっぱらだ。

 野田首相の指示には、原発ゼロを急ぐと、燃料費が予想以上に高騰して電気料金に跳ね返ることを示して、国民の目を別の選択肢に向けようという意図が透けて見えるというのだ。

 なるほど関電を例にとっても、早期の原発ゼロ化のコストの影響は大きく、経営を揺るがすことは事実だろう。関電は、火力発電の燃料代がかさんで、2012年3月期決算で2,422億5,700万円という巨額の最終赤字を計上したし、新年度に入ってからの2013年3月期第1四半期(4~6月)決算もわずか3ヵ月間で995億5,800万円の最終赤字を出した。

 さらに、株主資本は2012年6月末段階で1兆3579億3900万円だが、早期の脱原発のため、資産に計上している原子力発電設備(3,609億3,600万円)や核燃料(5,323億100万円)の早期一括償却を迫られる事態になれば、経営の屋台骨が揺さぶられることになる。

 しかし、野田首相の指示に基づき、政府が額面通り早期の原発廃止のためのシナリオやコストだけを開示したとしても、これが不誠実な話であることに変わりはない。 

 というのは、拙著『東電国有化の罠』(ちくま新書)や本コラムで繰り返してきたように、将来の原発依存度とは関係なく必要なコスト(福島第一原発の事故処理のコスト。先週の本コラムで指摘したように枝野経産大臣は今なお開示を拒んでいる)や、15%か20~25%といった原発比率に関係なく原発を残すためにかかるコスト(安全設備、福島第一原発事故で不備が明らかになった原子力損害賠償保険の各原発の立地条件を踏まえた再構築、原発事故時の避難手段の確保など)の開示も不可欠だからだ。

 すべて開示して勘案しなければ、適切な原発政策やエネルギー・環境政策を構築できる道理がない。

大飯原発の再稼働は、改めて、おカネさえかければ、ただちに脱原発を推進することが可能な事実を浮き彫りにした。もはや電力が足りないという理屈で原発を維持することはできないだろう。

 野田首相が、改めて、原発ゼロの場合の課題を精査するよう指示したのは半歩前進だが、徹底的な情報開示を原発ゼロのケースに限定しようとするのは大きな間違いである。

 今こそ、福島原発事故が起きたことによって、原発の存続とは関係なく日本人が背負わなければならなくなった国民負担の総額と、原発存続のためのコスト、代替の再生可能エネルギーやCO2フリーの火力発電のための整備コストをすべて明らかにして、コンセンサス作りに努めるべきである。これ以上、政治家や官僚が密室で立案した独りよがりの政策を国民に押し付けることは許されない。

著者:町田 徹
『東電国有化の罠』
(ちくま新書、税込み798円)
重版決定!

2012年8月16日木曜日

種蒔きジャーナルの存続は、日本のジャーナリズムが腐りきっているか否かを測るバロメーター

 毎日放送ラジオの種蒔きジャーナルはフクイチの原発災害以降約1年間は、ほぼ毎日のように京大助教小出裕章氏を出演させ続けた。

ここ半年ばかり、小出氏の登場回数は減ってしまったが、フクイチの現状分析や放射能汚染の影響など、原発エネルギー問題に関して、私たち一般市民が、原子力工学の専門的な見地から唯一的確かつまともな情報を得ることができる稀有のニュース源として、種蒔きジャーナルは、1年5ヶ月にわたって非常に大きな役割を果たし続けてきたことは、改めて記すまでもないことである。

 ところがどうやらここに来て、関電筋の圧力によって、毎日放送は秋からの番組再編成に乗じて、種蒔きジャーナルを廃止する意向であることが明らかになっている。

 日本のジャーナリズムは地に堕ちている。NYタイムズ東京支局長のマーティン・ファックラー氏は、とりわけ日本の新聞ジャーナリズムについて、その著書の中でCredibility Lostとまで言って斬り捨てているほどであるし、テレビに至っては朝日系列のニュース・ステーションの古舘伊知郎とモーニングバードの玉川徹の二人が、なんとかかろうじて健闘を続けているものの、後は全く目も当たられないような状況で見るに値しないような番組ばかりを垂れ流し、電力の無駄遣いも甚だしい現状にある。

朝日ニュースターのニュースの深層が今年の4月以降、全く骨抜きになってしまった中で、種蒔きジャーナルは、日本のジャーナリズムがまだ完璧に腐りきっていないバロメーターとしての存在意義を保ち続けてきた。TBSの種蒔きジャーナルを直接視聴できなくても、オンエアで収録された小出氏の解説をYOU TUBEなどで見た国民は数知れない。

ここで種蒔きジャーナルまでもが、毎日放送から姿を消してしまえば、あるいは骨抜きにされてしまえば、日本のメディアは一層、国際世界から馬鹿にされ、信頼に値しないものとしての評価を強くするに違いない。

フクイチの原発災害はまだ収束していないというのは、国会の事故調の最終報告で国民すべての前に明らかにされた事実である。そのフクイチが完全に廃炉になるまで、そして日本に原発というものがなくならない限り、放射能廃棄物が安全な形で完全に処理されない限り、種蒔きジャーナルの小出裕章氏による原発に関する解説コーナーは、国民の知る権利を守る上で、必要不可欠なものとして存続させなければならない。

8月4日【たね蒔きジャーナル打ち切り問題】「国がでたらめな情報しか流さず、事実を知らせなければいけないと思った時に声をかけてもらった。私の考えを伝えられ大変ありがたかった。打ち切りが本当でしたら残念です」小出裕章(東京新聞)

8月4日、小出裕章さんのコメントを東京新聞「こちら特報部」が掲載しました。

存続が危ぶまれている「たね蒔きジャーナル」に関するものです。



8月4日【たね蒔きジャーナル打ち切り問題】「国がでたらめな情報しか流さず、事実を知らせなければいけないと思った時に声をかけてもらった。私の考えを伝えられ大変ありがたかっ...


2012年8月15日水曜日

低線量被曝の影響はいかに?

 原発災害以降、枝野氏や原子力の専門家と呼ばれる錚々たる原子力ムラの村人らによって、「直ちに健康被害はない」と断定的な口調で繰り返された放射能漏れであるが、ここに来て、フクイチの原発災害の後に、福島第1の近辺で採取されたちょうちょの奇形の割合が増加しているという論文が発表されたという。

 奇形は継続的な低線量被曝の影響によるものであり、種によって放射能に対する脆弱さは異なるため、人類への影響についてはどうなのかよくわからないと専門家は結論づけているが、決して手放しで安心してよいというような結論は誰からも導きだされてはいない。

 政府は、高線度の放射能がばらまかれた地域に安易な除染を奨励し、福島復興を高々と掲げ、帰村を促し、東電の賠償額を最小限に抑えることにばかりに腐心してきた。そして故郷に戻っていった人々をメディアはことさら大きく讃え続けてきたが、「安全である」という保障すらない地域に住民を帰らせることが、国民の安全を守るべき政府がとるべき最良の判断であったとは決して思えない。薔薇っ子は震災後早い段階から主張してきたが、原発で既得権益を得てきた原子力ムラの村人以外の住民を速やかに集団疎開させることが、必要不可欠であったと思う。

 広島や長崎で被災した多くの人々がそうであるように、原発災害の後、数十年たって心疾患や癌などに罹患した多くの原発立地自治体の住民に対しても、おそらく 「直接、放射能被曝との因果関係を証明することは難しい」といって、国は責任を回避する腹づもりなのだろうから、福井であれ、北海道であれ、島根であれ、原発立地自治体の住民は、ゆめゆめ、原発で最悪の事態が起こっても、政府が自分や家族の面倒を最後までちゃんと見てくれるに違いない」などといった甘い期待など抱くべきではない。

 末代に突然変異による奇形などの大きな負債を負わせたくないとまこと願うのであれば、いかなる犠牲を払ってでも、可及的速やかに原発は断ち切るべきである。




Fukushima Watch: What Do Deformed Butterflies Mean for Humans in Fukushima?


How vulnerable are species — including humans — to radiation?

European Pressphoto Agency
Severe mutations were found in butterflies collected near the Fukushima Daiichi nuclear power plant. A healthy adult pale grass blue butterfly, top, and a mutated variety, bottom, can be seen in this photograph released by Joji Otaki on August 14.

This is a crucial question facing people around the crippled Fukushima Daiichi nuclear plant, who have to live with low-level radiation the government says is insignificant but whose long-term health consequences are still unknown.

At least one species – the pale grass blue butterfly – has been found to be vulnerable to such radiation exposure, with high rates of deformities detected among offspring, according to a research paper published in Scientific Reports last week.

This begs another question: Does that mean there will be an increase in deformities and mortality rates among humans also?

A team of Japanese scientists found a marked increase in mutations among the offspring of pale grass blue butterflies that were collected in Fukushima prefecture two months after the March 11 nuclear disaster last year.

The abnormalities included underdeveloped palpi and leg tarsus, dented eyes, rumpled or underdeveloped wings.

The incidence of deformities was even higher among butterflies collected four months after the first sample, pointing to a possibility of “mutation accumulation caused by continuous low-dose exposure through generations,” such as through the ingestion of contaminated leaves, the researchers said.

Such deformities can be recreated in the lab by applying relatively strong radiation — 55 millisieverts during the butterflies’ one-month life span, according to lead researcher, Prof. Joji Otaki of the University of the Ryukyus. “It is most likely that the abnormal phenotypes observed are produced by random mutations caused by the exposure to radiation,” the paper concludes.

No significant increase in genetic mutations was detected among samples taken in other prefectures such as Tokyo, Prof. Otaki said.

So what does this mean for humans? Not much, apparently.

Different species have different degrees of resistance to radiation. Even among insects, some species such as silk moths and melon flies are known to be highly resistant to radiation. “We just don’t know (about the likely impact on humans). Radiation sensitivity varies among species,” Prof. Otaki said.

Prof. Shinzo Kimura of Dokkyo Medical University, one of Japan’s best known radiation experts, agrees. “It is very inappropriate to apply the conclusion of this study to humans,” he said.That doesn’t mean we can ignore the safety risks of low level radiation, however.”

Many Fukushima residents are unable to move away from the area for financial reasons and continue to stay in the parts of the prefecture that are not off-limits.

2012年8月6日月曜日

「原発災害、司直の手に」という声がなぜ上がらない?

 東電が原発災害1年5ヶ月後に、ようやくしぶしぶ事故直後のテレビ会議の映像を公開したという。
公開されたものは、報道関係の人間が東電の端末で見られるものは150時間分のみに限られ、公開されたものはそのうちのたった90分、音声の入ったものは22分間で、映像には編集、加工された箇所が1700もあるという。

 東電に公的支援をした国民の当然の知る権利として、公共放送の場での無修正の録画全面公開を強く要求したい。メディアは東電の隠蔽体質を批判するが、こんなにも重要な人災に司直の手が一向に下らず、こんなにも重要な証拠書類の管理を1年5ヶ月後もの間、黙って災害の当事者である東電に任せ続け、今に至っていることに一番根本的な問題があるのではないか。

にもかかわらず、そのことについて、メディアは押し黙ったままで、もっぱら東電の隠蔽体質を批判するのみに止まっている。

 たとえばフクイチの原発災害に関して国会の事故調の報告書は出されたが、その提言を受けてさらに踏み込んだ調査、追求が行われるどころか、黒川委員長の国会招致すら拒否されるという事態が生じている。利益相反のある自民、公明、民主党の電力族が、黒川氏の国会招致に反対することは、始めから目に見えている。国会がまともに、民主的に機能していれば、日本の政治は今ほどひどい状況にはなっていないはずである。

 言葉を変えれば、機能不全な国会などでいくら調査委員会など作って問題の深層を追求したところで、それは「国会は何もしていないわけではありませんよ」と国民への弁解をするための既成事実を作るだけに終わるのである。フクイチの原発問題や原子力ムラの犯した大罪については、司法の手で責任追求を徹底的に行わない限り、靴を隔てて痒きをかくようなものである。

原子力ムラに対して司直の手が一向に伸びないことの問題性に対して、日本のメディア各社は凍りついたように押し黙ったままである。わずかな人間が被害を被った事件にも目を光らせ大仰に騒ぎ立てるメディアが、腫れ物にでも触るかのように、こと原発問題についてはおもしろいほどに、触れようとはしないのである。福島では60人もの人たちが、フクイチの原発災害のせいで、現地に取り残され餓死状態で発見されたと言われているのにーー。

一体この国の正義はどこにいってしまったのか。これでは国税をいくら景気よくあちこちにばらまいても効果なく、「民度の低い、まともに相手ができないわけのわからない国」と世界の先進諸国から蔑まれ、小馬鹿にされ、スルーされても致し方ない。

この国の司法は一体誰のためにあるのだろうか。大企業か、中央官僚や電力族か、はたまた既得権益を死守する司法関係者のため?

以下河野太郎のブログを転載する

国会のガバナンス

2012年07月31日 22:41|核燃料サイクル自民党改革電力自由化

原発ゼロの会主催の国会エネ調で、黒川国会事故調査委員会委員長をお招きした。

国会の下につくった国会事故調だが、報告書を提出する際にも、委員会には記者会見をやらせないという動きがあったり(塩崎代議士などの奔走で、最終的には記者会見もやり、議員向けの説明会も開かれたが)、黒川委員長を国会にお招きしようとしたら与野党の一部に反対があり、実現しなかったりとおかしなことが続いた。

これはやっぱり与野党のなかに、いまだに電力業界に媚びを売ったり、原発を推進しようとしたりする議員がいるからだ。

国会事故調は、報告書以下でも以上でもない、委員長だけが勝手に国会で発言することはおかしいなど、屁理屈を並べて、黒川委員長の参考人招致が実現しなかったのは、まさに原子力ムラよもう一度と思っている議員がいるからだ。

さらに大きな問題として、新しい規制委員会の国会人事について、国会同意人事そのもののガバナンスがきちんとしていないことが問題になっている。

自民党の場合、国会同意人事は、一部の限られた議員が政府からの提案についての審査をして賛否を決めているという現実があり、規制組織の議論をずっとやってきたプロジェクトチームのメンバーの意見すらきちんと反映されない。

政務調査会の一部の議員にとっては、極めて好都合なしくみだ。


昨今の世の中の閉塞感や政治不信の裏側には、このように国会が民主的に機能していないということがある。

議院内閣制の特徴である政府の連帯責任が、与党全員に党議拘束が掛かるように広げられ、同様に、野党も執行部の連帯責任であるべきところ、野党議員全員に党議拘束が掛かるという、極めて非民主的な運営になっている。

さらに、本来ならば衆議院議員二十人の賛同を得て提案できるはずの議員提案も、衆議院事務局が所属政党の了解がないと受け付けないという超法規的対応をしているために、政党の執行部による締めつけや一部の族議員の反対で現状維持になってしまうという悪習から抜け出せない。

こうした結果、臓器移植法同様に一部の関係者にとっては重要な問題であるはずのサマータイムや代理出産、動物愛護等、社会的に影響の大きい問題についての議論が、ごく一部の反対で封殺される。

再稼働に関する議員立法も、こうした縛りがなければ立法が可能になるのではないだろうか。

まともに国会が機能すれば、今回政府が提示した新しい規制組織の同意人事など、まちがいなく否決されるのではないか。

「決められない政治」というのは、政府だけの問題ではない。国権の最高機関である国会の自己統治機能が問われている。



コピペ: 原子力委員会秘密会議




金子勝氏ブログ

【秘密会合検証1】内閣府の検証チームが、原子力委員会の秘密会議問題について、電事連、原子力研究開発機構、原燃、文科・経産省ら推進側の「調整会議」であることを認定。単なる技術的会合とする原子力委の主張を否定。内部検証としては成果です。
2012年8月6日 - 6:54 webから ·

秘密会合検証3】核燃料サイクルは原子力規制委員会に移る。そこで原子力研究開発機構特別顧問だった田中俊一が委員長候補に。田中氏は08年3月25日の原子力委員会でプルサーマル推進を主張。この8月1日、国会の所信表明で、田中氏は原子力委員長代理時代に秘密会合に出ていたと認めている。
2012年8月6日 - 7:18 webから

原子力委秘密会議:「小委員会の議論を誘導」検証チーム

毎日新聞 2012年08月06日 21時25分(最終更新 08月06日 22時16分)

秘密会議問題の検証チームの報告書を後藤斎副内閣相(右)から受け取る細野豪志原発事故担当相=東京・霞が関で2012年8月6日、梅村直承撮影
秘密会議問題の検証チームの報告書を後藤斎副内閣相(右)から受け取る細野豪志原発事故担当相=東京・霞が関で2012年8月6日、梅村直承撮影

 内閣府原子力委員会が原発推進側だけで「勉強会」と称する「秘密会議」を開いていた問題で、内閣府の検証チームは6日、「電力関係者に不利なシナリオを削除するなど(表の)小委員会の議論を誘導した。結論が影響を受けた可能性も否定できない」と指摘する報告書をまとめ、細野豪志・原発事故担当相に提出した。近藤駿介原子力委員長や電気事業者が参加して「調整会議」を開き、小委員会の最終的な取りまとめについて議論したことも初めて明らかにし「中立性、公正性、透明性の観点から不適切」と結論づけた。
 「議論は(秘密会議の)影響を受けていない」と主張してきた原子力委にとって厳しい内容となった。近藤委員長は、記者団に「今後検討し対応を明らかにする」と述べた。
 報告書はまず秘密会議の性格を検討。内閣府が発信したメールに「勉強会(秘密会議)で方向性を検討し、その方向性に従い審議する」と記載されていることから「(原子力委が主張する)作業会合にとどまらず議論に影響を及ぼす目的を持つ」と指摘した。

不透明な討論型世論調査と意見聴取会とパブリックオピニオン募集:「国民の意見」を、誰がどうまとめて結論を出すの?

 2030年の電源構成の選択肢を決めるための討論型世論調査(DP)が4日から始まった。電話によって6849人を無作為抽出したというが、その調査は一体何曜日の何時頃に実施されたのだろうか。また、そのなかから希望者286名がDPに参加したというが、この時期に3日間も他府県にでかけて議論などしていられるような(議論ができるような立場にある)参加者とは一体どういう人々なのだろうか。そのような人々が、果たして国民の意見を代表する人たちであるのかどうかということもよく考えてみるべきではないのか。

それにDPでは討論の前に事前に資料が配布されているというが、それは誰が作成した、どんな資料で、グループの意見をまとめる人間はどのように選出され、彼・彼女は一体何を基準にグループの意見をまとめるのか、参加者の質問に回答する専門家4名というのは、一体誰によって、どのような選定基準で選ばれた、どのような人物なのだろうか。これまでの公聴会や秘密会議の手法などから判断すれば、哀しいかな、また国民の目を欺くような姑息な手段で、やらせの人選、意見誘導がなされているのではないかといった、下衆の勘ぐりをせざるをえない。

参加者や専門家を選定するまでの手続き、参加者に事前配布された資料の中身や資料作成者の氏名が事前に公表され、全体会議や議論のすべてが、きちんと国民の目がとどくような場で、公正に行われない限り(公共放送機関が、のど自慢やオリンピックのくどい再放送などを中止して、中継放送をすれば済むことである)、このたった200数十人程度の人間の意見が、どう変わったかその変化をどのような観点からどう分析し、そこからどんな結論を導くのか、誰の目にも納得いくようにしっかりと説明をしない限り、DPも所詮は、パブリックオピニオンの募集や聴取会同様、わずかな人間が意見を述べ立てる場を設けたという既成事実を作るための体のいい通過儀礼なのではないかと言われても、反論の余地はない。

そもそも、一体なぜ2030年なのか?討論テーマ、3つの選択肢そのものがナンセンスである。
政府、官僚は2030年の電源構成の選択肢というが、2030年にしなければならない根拠が全く定かではない。地震のないドイツでさえ、2022年ですべてほ原発を停止すると宣言しているのである。原発災害を引き起こし、世界を騒がせた日本は、意見聴取会に出席した福島県民が主張するように即刻原発を廃止すべき立場なのではないのか。

この先少なくとも18年間、日本が激震に揺さぶられることも、沿岸地域が巨大津波に襲われることも、あるいは別の人為的なミスで深刻な原発災害が引き起こされることは絶対にないという、100%確実な御神託でもあるのならば、いざしらずーーー。しかし、「運転停止中だから安全」としきりに言われていた4号機ですら、あの惨状なのだから、原発は、ただ再起動せず止まってさえいれば、電源を喪失しようがなにがあろうが、安全だなどという神話はとっくに瓦解している。

とすれば、悠長に構えて、18年も先のことについて議論をしているような場合だろうか。

次の大惨事が起るまでに一刻一秒を争って、代替エネルギーの開発や、電力会社の自由化に、放射性廃棄物の処分について、政財官が一丸となって死力を投入すべき時期にあるのではないのか?

パブリック・オピニオンの募集についても、大型メディアはほとんど全くといっていいほど、国民に対してしっかりとした広報活動を行なってはいない。消費税問題も、原発問題も今はすべて、オリンピック報道にかき消されてしまっている。20も、30も金メダルをとって浮かれているスポーツ大国ならば、あるいは原発災害も、原発のために家を追われた避難民もない広い平和な国ならば、まだしも、今の日本は国民がオリンピックに浮き足立っていてよいような状況だろうか。

政府がパブリック・オピニオンを求めていることすら、オリンピック報道にかき消されて、国民には十分に周知されているとは言いがたい。パブリック・オピニオンの締切り日を8月13日にしたのは、オリンピックの閉会式が12日であり、オリンピックに乗じて目眩ましを図ろうというような意図があまりにも見え透いていると思うのは薔薇っ子だけだろうか。

「国民に意見を求めたが、わずか数万人しか意見を述べる人がいなかった。多くの日本国民は野田政権に絶対的信頼をおいていて、特に自身の意見など持たない烏合の衆ばかりだから、政府が15%程度の原発の存続を、国民に代わって決めてやらなければ仕方ないんじゃないか」などと言った幕引きになるのでは? 


脱原発 民意明確に 67%「ゼロ」選択

2012年8月5日 07時09分

 将来の原発比率をどうするか、政府が国民から意見を聴く会が四日、高松市と福岡市で開かれ、すべての日程が終わった。全国十一会場で参加者が突きつけた声は、70%近くまでが原発ゼロだった。細野豪志原発事故担当相が「最も重要な聴取会」と述べた福島市の会場では「すべての原発の即廃炉」が圧倒的だった。東京電力福島第一原発の事故を受けて明確に示された「脱原発依存」の民意。政府はその声をしっかり受け止め、政策に反映させていくことが求められる。

 聴取会は七月十四日にさいたま市でスタートし、仙台、名古屋、富山など十一都市で開かれた。運営をめぐっては、原発比率の選択肢が0%、15%、20~25%の三つしかない点や、政府が15%を落としどころにしたがっている意図が見え隠れする点をはじめ、さまざまな問題点が浮かび上がった。

 0%の選択肢について発言を希望した人の割合は67・9%に達した。三つの選択肢以外の発言を求めた人も、会場での声を聴くと「二〇三〇年に0%では遅すぎる」など、もっと切実な0%論を展開する人が多かった。

 15%を選んだ人の中には、本当は0%を選択したいが「当面は代替エネルギーの確保が難しいだろうから」とする消極的な15%論が多かった。

 選択肢ごとの発言枠を設けなかった福島市の聴取会では、発言した三十人のほぼすべてが0%を主張し、そのほとんどが即廃炉を求める内容だった。

 政府は聴取会のほか、インターネットやファクスなどで意見を募るパブリックコメントを、今月十二日まで実施中。集計はまだされていないが、事務局によると、既に三万件超が寄せられ「0%が多い」という。

 問題なのは、こうして示された民意を、政府が今後のエネルギー政策にどう反映させるかだ。政府は今月中にも新たな方針を打ち出す予定だが、「九月の民主党代表選で争点にしたくないだけ」と見透かす発言も、聴取会では多かった。使用済み核燃料や放射性廃棄物の最終処分が白紙状態であることを懸念する声も目立った。

 「国民的議論」をすると言いながら、政党の都合で民意を無視し、十分な検討もせず、重要なエネルギー施策を決めるとしたら、国民の強い批判を招くことになるだろう。

(東京新聞)





金子勝氏ツイッターより

8月4日の福岡、高松でエネルギー選択肢に関する意見聴取会が終わったが、7割が「0%」シナリオでした。それでも発言機会が制限されているのが、今の国民世論を無視する日本の状況を反映しています。パブコメでも電力・原子力ムラに負けてはいけません。
2012年8月4日 - 14:02 webから

猛暑ですが、7月から電力使用率90%を超えた日はわずか2日間。火力発電を止め、中部電力その他から電力を買っている。大飯再稼働をする時はこんな電力構成ではなかった。節電効果だけでなく自家発電も含めて、インチキはきちんと検証すべきです。
2012年8月4日 - 15:03 webから

原子力ムラは既成事実化を狙っています。政府のエネルギー政策決定を待って、電源開発は大間原発工事を再開するという。政府は一体、意見聴取会をどう反映するつもりなのか。このまま原発再開に突っ込む大間町長はまぐろ漁を守るつもりはあるのでしょうか。
2012年8月4日 - 14:50 webから








新型世論調査、2日目の討論開始 意見の変化を探る

(08/05 11:01、08/05 12:18 更新)

新たなエネルギー・環境政策の決定に向けた「討論型世論調査」の小グループでの討論=5日午前、東京都港区

新たなエネルギー・環境政策の決定に向けた「討論型世論調査」の小グループでの討論=5日午前、東京都港区

 政府は5日、新たなエネルギー・環境政策の策定に向け、討論や学習による意見の変化を探る「討論型世論調査」の2日目の議論を東京都内でスタートした。将来の原発比率などをめぐり、約280人が4日と同じく、小グループでの討論と専門家を含めた全体会議をし、最後に参加者へのアンケートを実施。

 2日目のテーマは「2030年のエネルギー選択のシナリオを考える」。参加者には、討論型世論調査の前後で、将来の望ましい原発比率など同じ質問を計3回繰り返す。国の政策形成に討論型世論調査を活用するのは世界初とされ、調査結果をどう政策に反映させるかが焦点とな


脱原発依存へ国民論議スタート エネルギー選択の聴取会

(07/14 18:38、07/14 18:49 更新)

新たなエネルギー・環境政策に関する第1回の意見聴取会であいさつする枝野経産相=14日午後、さいたま市

新たなエネルギー・環境政策に関する第1回の意見聴取会であいさつする枝野経産相=14日午後、さいたま市








 政府は14日、新たなエネルギー・環境政策に関する第1回の意見聴取会をさいたま市で開いた。東京電力福島第1原発事故を踏まえ「脱原発依存」に向けた将来像を選ぶ国民の議論がスタートした。

 聴取会での意見を参考に、政府は2030年の原発比率を盛り込んだ新戦略を8月にまとめるが、国民の議論が約1カ月間と短く、選択肢が限られている点に批判も出ている。原発活用をめぐる対立も根深く、政府の意見集約は難航しそうだ。

 14日の聴取会では、枝野幸男経済産業相が「今回の選択は将来世代と国際社会に大きな影響を及ぼす。国民の声にしっかり耳を傾ける」とあいさつした。

                                                 

7割が原発比率「0%」

  

 政府は4日、将来のエネルギー・環境政策について国民から直接意見を聞く意見聴取会を高松市と福岡市で開き全国11都市でのすべての日程を終えた。意見表明を希望した計1447人(福島市を除く)のうち、約7割に当たる983人が2030年の原発比率(総発電量に占める割合)「0%」に関する発言を求めた

 一方、政府は4日、参加者が議論し、意見の変化を探る「討論型世論調査」を東京都内でスタート。意見聴取会とともに、新たなエネルギー・環境政策の参考にする。

ただ結果をどのように反映させるか明らかにしておらず、大詰めを迎えた「国民的議論」の行方は不透明だ。