2012年4月9日月曜日

北朝鮮、ロケットのメディア公開:日本は反面教師か?

 北朝鮮は、8日、発射準備がほぼ完了した長距離弾道ミサイルとみられるロケットと管制施設を外国メディアに初公開した。平和的な宇宙開発であることを国際社会にアピールしたものと報じられている。加えて北朝鮮は3回目の核実験の準備を進めており、「北朝鮮はミサイルを発射させ、核とミサイルの脅威で、国際社会を牽制する目論見である」と東京新聞は報じている。

平和利用という美名のものに開発されて科学技術として今、第一に思い浮かぶのは、原発である。日本政府は、原発災害以来、東電に原発災害が続いているフクイチの現場の監理を未だに任せっぱなしであり、国内メディアの立ち入りを規制し続けている。1年経って先日、ようやく、限られた一部の外国メディアを含むメディアに初公開されるという始末だ。

原発災害に対する日本政府のこの13ヶ月の対応は、日本の隠蔽体質を国際社会の前に露呈させることとなり、国民ばかりか、国際社会の、日本政府に対する信頼を大きく失墜させる結果となってしまった。

にもかかわらず、先月野田総理は意気揚々と核サミットに出席し、原発から得た教訓をふまえ、「我が国は原子力施設の脆弱性を克服する」などというような、ご立派な演説をなさっている。

しかし、脆弱性克服の具体策の中身はお粗末で、具体的には見張りの増員・強化訓練と電源装置の増強程度のことしか触れられていない。

それによれば見張りの警察官を200名増員するそうだが、54基もある巨大な原発施設にたった200人では、1基あたり、3~4人の見張りが増えるに過ぎない。

原発が不幸にもミサイル攻撃の対象となった場合のために、電源装置の増強などいくらやってみたところで大して役に立たないことは自明である。9.11でWTCの二つの巨大なビルが積み木のように瓦解する惨状を見せつけられた者であれば、原発の防御、テロ対策がそんなにたやすいものではないことは、馬鹿でもない限り、誰にも想像がつく。

北朝鮮は弾道ミサイル発射の直後、国際社会の非難を口実に、核実験の実施を計画しているというのはあくまで韓国政府当局の読みである。核実験はキリスト教圏の国であれ、イスラム圏の国であれ、,どこの国であっても断じて許されるべきではない。しかし、どの国であれも、日本がもっとも非難している国でさえ、他の国がどう思うかだの、政治家や官僚のメンツではなく、国益を最優先に考えて事を運んでいることを、日本の政治家や官僚はもっと学ぶべきである。

情報隠蔽による信頼の失墜、思想も中身もない首相の国際舞台での演説、自らの保身と既得権益を守るために猪突猛進、国民との約束を破るだけ破って、ひたすら増税と原発の再稼働だけにやっきになる日本のリーダーの姿はあまりにも醜い。

小さな国に、処分できない放射性廃棄物を山のように貯め続けて一体どうするつもりなのか。途上国をゴミ捨て場にするつもりなのか、そのようなことは決して倫理的に許されることではない。「将来につけを回さない、社会の実現を本当に真剣に考えるならば」首相は、これ以上放射性廃棄物を増やさないことを何にもましてまず第1に考え、すべての原発を一刻も早く廃炉にするための方法を講じるべきである。

東北が住めなくなっても、関西が住めなくなっても、自分たちがいる東京さえなんとか無事であれば、それでよいというような発想だろうか。

国が栄えるために、国民の安全で健康な生活を守るために、知恵を絞り、粉骨砕身するのが、政治家の、官僚の務めであるべきなのに、日本はどうやら周辺国の反面教師と化してしまったようである。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012040801001850.html


北朝鮮がロケット初公開 

2012年4月9日 00時42分
北朝鮮が公開した長距離弾道ミサイルとみられるロケット「銀河3号」と海外メディア=8日午後、北朝鮮北西部・東倉里(共同)
写真
【東倉里(北朝鮮北西部)共同】北朝鮮は8日午後、北西部東倉里の「西海衛星発射場」で、長距離弾道ミサイルとみられるロケット「銀河3号」や同ロケットで打ち上げるとしている衛星「光明星3号」を共同通信など外国メディアに初めて公開した。
ロケットは既に3段目まで発射台に設置。先端部分に「衛星」はまだ装着されておらず燃料注入も始まっていないが、発射準備はほぼ完了した。
北朝鮮側は「総合指揮所」と称する管制施設にも記者団を案内した。ロケットや施設の異例の公開には、打ち上げを「平和的な宇宙開発のため」と正当化し、国際社会の非難をかわす狙いがあるとみられる。





http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120409/k10014302491000.html


北朝鮮 3回目の核実験準備か 4月9日 7時0分

北朝鮮 3回目の核実験準備か
人工衛星を打ち上げると称して長距離弾道ミサイルの発射を準備している北朝鮮が、3回目となる核実験も準備していることが明らかになりました。
これは、韓国の情報当局が今月1日に撮影されたアメリカの商業衛星の写真を分析した結果、明らかにしたものです。
それによりますと、北朝鮮北東部ハムギョン北道プンゲリにある核実験場で、核実験を行うための新たな坑道が掘られていることが確認されたということです。
新しい坑道は、6年前と3年前にそれぞれ核実験が行われた坑道よりも南側にあり、坑道の入り口には大量の土砂が山積みされ、先月からその量が増え続けているとしています。
韓国の専門家によりますと、北朝鮮は、核実験を行う際は坑道を土砂で塞ぎ、爆発の威力を測るとともに核物質が外に拡散することを防いでいます。
北朝鮮による過去2回の核実験は、いずれも長距離弾道ミサイルの発射から3か月以内に行われており、韓国政府は、今回も北朝鮮がミサイルを発射したあと、国際社会の非難を口実に核実験に踏み切る可能性が高いと分析しています。

「3度目核実験準備」 米衛星画像から確認     2012年4月9日 夕刊

【ソウル=辻渕智之】韓国の対北朝鮮消息筋は九日、北朝鮮が北東部の咸鏡北道豊渓里(ハムギョンプクトプンゲリ)で、二〇〇六、〇九年に続く三度目の核実験をひそかに準備中だと明かした。今月一日に米商業衛星が撮影した画像から、地下に実験用設備を運ぶ新しい坑道や、実験直前に坑道を埋める土砂の搬入が確認されたという。
 北朝鮮が、「人工衛星」と主張して予告する長距離弾道ミサイル発射に続き、核実験を近く強行する恐れが出てきた。発射の場合には非難や制裁の動きに出ようとする国際社会を、核とミサイルの脅威でけん制し、米朝合意の破棄を警告する米国に食糧支援の履行を求める狙いとみられる。
 消息筋によると、新しい坑道の掘削工事は完了間際で、坑道入り口近くに運ばれる土砂の量は三月から増え続けている。韓国紙・朝鮮日報は核実験について「過去のプルトニウムと違い、高濃縮ウランを使う可能性が高い。決断さえすれば二週間で実験できる準備が整っている」との軍当局者の見方を伝えた。
 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙「朝鮮新報」は四日、ミサイル発射への国際社会の反応次第では三度目の核実験強行を示唆する記事を掲載していた。

野田首相、原発テロ対策強化表明へ…核サミット


野田首相は27日、ソウルでの核安全サミットで演説し、東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、国内の原子力テロ対策について、人的警備体制や施設防護・装備、情報安全対策を抜本的に強化する考えを表明する。 

人的警備や施設防護・装備について、首相は治安要員の増強や巡視態勢の強化などを打ち出す。政府は、警察官の200人増員や海上保安庁の高性能巡視船による警戒強化なども検討している。情報安全に関しては、原子力施設へのサイバー攻撃に備えるため、施設のコンピューターシステムを外部ネットワークから遮断したことを表明する。
原子力施設の脆弱ぜいじゃく性を克服する」とし、電源装置の増強のほか、警察と陸上自衛隊、海上保安庁と海自の共同実動訓練の実施、放射線防護車や防護服などの装備充実の方針も示す。
(2012年3月27日07時12分  読売新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012032702000040.html

首相 原発安全策アピールへ 核サミット