2012年7月19日木曜日

原子力規制委員会の委員長に相応しい人物は?

 田中俊一氏が、新しい原子力規制委員会の委員長に担ぎだされるらしい。この方は元原子力学会長でもあり、元日本原子力研究開発機構特別顧問日本原子力委員会委員長代理と原子力ムラのご本尊であらせられような肩書きをお持ちの人物である。

大型メディアは、田中氏をしがらみない実務派と評価するが、果たして原子力規制のトップとして相応しい、高潔な人格、原子力発電の専門家としての識見を兼ね備えた人物なのだろうか。

さすがに原発官僚と細野原発相に任せておけば、実に素晴らしい人事をしてくれるものである。毎週金曜日、何万人もの市民が日本中から集まって、原発反対の声をあげていることに対して、「馬鹿な国民が発する雑音みたいなものは、歯牙にもかけない」という態度がはっきりと示されている。

いくらバラマキのおこぼれに預かれるからといっても、国民は、こんな政治家や、腐り果てた電力会社や官僚とがっちりつるんでいるような政党などに、一票を投じてよいものか、よく考えるべきである。

ひとたび列島の激震が起こり、どこかの原発が吹っ飛べば、わずかなおこぼれなど、震災復興を名目にした重い増税で、一瞬にして相殺されてしまうのだからーー。

規制委員会の委員長の人選について、「日本には人材がないから仕方がない」と御厨貴は言う。しかし果たしてそうだろうか。井野博満氏、小出裕章氏、後藤政志氏、岡野真治氏、など適任者は他にいくらでもいる。そうした原子力工学や放射線防御学の知識を十分に蓄えた専門家で、国民に本当のことを教え、反省的視点にたって、原子力発電所の危険を一貫して危険と言い続けてきた信念の人でなければ、規制委員会のトップとしての資格はない。

以下、金子勝氏のツィッターに書かれているように、田中氏が、これまで何を主張し、何をしようとしている人物なのかを、私たちはしっかり見極めることが大切であり、原発ムラのシロアリに取り込まれてしまった与党政権が、今新たにどのような原子力行政を目指そうとしているのか、国民の命や生活を守るための規制委員会の長を、どんな人物に委ねようとしているのか、しっかり目を見開き、見定めるべきである。

以下金子勝氏のツィッターからの転載である

新しい原子力規制委員会委員長に田中俊一です!「お金がかかるから」「非現実的」を繰り返し福島県の徐染を進まなくした人物の一人です。おまけに原子力機構からも委員。これでは原子力ムラ委員会。国会がこれを承認したら、この国は終わりです。


保安院の暴走が止まらない。大飯原発再稼動にこれだけ批判が強いのに、運転開始40年を超えた美浜1号機に続いて、事故歴ある老朽・美浜2号機も運転延長を認可。新しい原子力規制委員会の下に保安院が丸々移ってくる。最初から法律を無効にするつもり?

2012年7月19日 - 20:01 webから · 詳細

保安院の暴走が止まらない。大飯原発再稼動にこれだけ批判が強いのに、運転開始40年を超えた美浜1号機に続いて、事故歴ある老朽・美浜2号機も運転延長を認可。新しい原子力規制委員会の下に保安院が丸々移ってくる。最初から法律を無効にするつもり?

2012年7月19日 - 19:38 webから · 詳細

原子力委員会による秘密会議問題で、弁護士18名が最高検公安部に告発状を提出。近藤原子力委員長ら原子力委員、文科省・経産省などの職員らが、電気事業者に文書を漏えいした行為を国家公務員法(守秘義務)違反容疑などに当たるとする。強い抗議の動き。