2011年7月18日月曜日

放射性廃棄物、モンゴルに捨てるのですか?

前から言われていたことであるが、日本はアメリカと一緒に、モンゴルに使用済み核燃料の貯蔵施設を作ることになっていて、その合意文書の原案を作ったと18日発表されたらしい。

カネのために魂を売った原発の地元自治体すら、どこも受け入れを承諾しなかった危険な放射性廃棄物の処理場、アメリカのような広大な国でさえ、処分場が見当たらないというのだから、当然だろう。日本とアメリカは、そのような廃棄物をカネの力に物言わせてモンゴルに引き受けさせようとするのか。

もちろん、「モンゴルは処理場を不承不承引き受けるわけではない」と日米の関係者たちは正当化するつもりだろう。しかし、これは過疎化した貧しい地域にカネをばら撒き、金の力にものを言わせて、原発を作るのと全く同じ発想を、国際的な場に広げようとしているに過ぎない。こんなことは人道上許されるべきではなく、「処理場が外国に行くんだから、我々は安全」などという短絡的な発想を決してもつべきではないと私は考える。

CFS構想か何か知らないが、原発の深刻な大災害の収束もできていないようなこの時期に、ロイターの日本の世論調査では回答者の88%が原発を廃止すべきであると言っているような時に、原発の汚染物質処分場施設設置のような大きな合意原案をまとめるとは、政府は、あまりにも民意を無視しているのではないか。

http://www.47news.jp/CN/201107/CN2011071801000391.html

使用済み核燃料をモンゴルに貯蔵 日米との合意原案判明

 モンゴル産のウラン燃料を原発導入国に輸出し、使用済み核燃料はモンゴルが引き取る「包括的燃料サービス(CFS)」構想の実現に向けた日本、米国、モンゴル3カ国政府の合意文書の原案が18日明らかになった。モンゴル国内に「使用済み燃料の貯蔵施設」を造る方針を明記し、そのために国際原子力機関(IAEA)が技術協力をする可能性にも触れている。
モンゴルを舞台としたCFS構想が実現すれば、核燃料の供給と、使用済み燃料の処分を一貫して担う初の国際的枠組みとなる。

2011/07/18 17:57   【共同通信】