2011年5月16日月曜日

福島原発の作業員はどこから来るの?

福島原発で5月14日、作業員が死亡する事件があったが、作業員が倒れたときに、Jヴィレッジには常駐の医師がおらず、病院に搬送されるまでに2時間も要したと言われている。

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110515dd
m041040193000c.html


不思議なことに一度も誰も発表しないけれども、3000人も今福島原発で作業している人々がいるというがその中に、東電の正社員は何人いるのだろうか。とくに東電本店でこれまで原子力推進をしてきた正社員やOBは、事故処理のために何%ぐらい本店から応援に駆けつけ、現場の第一線で専門性を活かして働いているのだろうか。マスコミ各社は是非そういった調査も、きっちりやってもらいたいものだ。

おそらくこの会社の体質を見る限り、札束と権力をちらつかせ、一番危険で汚い仕事は、アメとムチで末端の下請け会社に務める特別な知識や高い技術も持たないど素人の社員や臨時雇いのホームレスなどにやらせているのではないだろうか。

もしそうでないのならば、専門性を持った正社員をどれほど現場に送り込んでいるのか公表してもらいたいものである。

会長・社長の役員報酬が7200万円もの潤沢な大企業が、原発事故以降2ヶ月間もの間、何千人もの作業員を危険極まりない事故現場で作業に従事させながら、常駐の医師を一人も置くことをしなかったというようなことが許されることなのだろうか。

作業従事者の生活環境の劣悪さについてこれまで様々な報道が行われてきたけれども、何にも増して、十全なる救急医療体制を現地対策本部に置くことが当然なのではないか。

これから夏場、作業現場はますます過酷な状況に置かれるに違いない。早急に対応すべきであろう。福島の原発の作業の安全性については、虚偽の報告しかしない東電に丸投げするのではなく、政府の保安院・原子力安全委員会の専門家が現場に入り、監督責任を果たすべきなのではないか。

現場の作業員はどんな基準で採用されるのだろうか。急場しのぎに手当たり次第、人材派遣会社経由で雇用するようなことがなされていないことを願いたい。ただでさえも脆弱極まりない、危険な現場に、万が一どこかの国の工作員でも紛れ込んで、テロでも起こされたら、それこそ東日本はHiひとたまりもない。

電力会社の正社員は原子力があるから、この時代でも厳重な身元調査を経て採用されるという噂を聞いたことがあるが、こういう時こそ、東電は下請け任せにせず、社長以下、全国の支店や本店の正社員が責任をもって福島に赴き、一丸となって事故の収拾に当たるのが当然であろう。