2012年8月20日月曜日

Teleconference in the 1st days of the crisis at Fukushima Daiichi

 以下は、NY Timesに転載されていたフクイチ原発災害発生時の東電のテレビ会議の記録であり、東電の手によってわずか150時間分を84分間に大幅に修正、カット、公表されたいわくつきの映像資料である。これを見てもわかるように、モザイクや音声カットなど、修正箇所があまりにも多すぎる。

 フクイチ原発災害は人類が体験したことのない組織的な人災によって引き起こされた未曽有の大災害である。故に当事者である東電、原発ムラ、保安院、安全委員会、首相官邸の政治家の対応については一部の修正もなくすべてを全世界に公開し、人類共通の負の遺産として、各国語に翻訳して大切に共有・保管すべき重要な資料として扱うべきものである。

 少なくとも、東電は顧客である消費者や、経営を支え続けている納税者に対して、いつ、どこの誰がどのような局面において、どこでどんな判断・対応をしたのか。それによって、かくも甚大な被害を日本全国に拡散させるような結果になってしまったのか、すべてを白日のもとに晒すべきであり、個人情報の保護などの屁理屈による情報の隠蔽、資料の隠匿など許されるべきではない。

N.Y. Timesの記事にそういった情報公開に対する批判的な観点がないのは残念なことである。

東電を含めた原発を有する地域独占の電力会社は、これまであちこちから訴訟の対象となってきたが、べらぼうに高い電気料金を聴取して、辣腕の顧問弁護士団を雇入れ、既得権益のために係争することを当然のこととしてきたが、そのこと自体が大きな了見違いである。

東電を含めた電力会社は、消費者を欺き、第一義とすべき安全でコストの低い電力供給を行う努力を怠り、ひたすら暴利を貪ってきた。本来ならば、政府は速やかに発送電分離を行い、電力の自由化を進めるべきであるし、地域独占を行ってきた電力会社の経営陣は総辞職して消費者に償いをすべきである。

活断層や原発の老朽化が専門家によって指摘され、原発の危険性がこれほどまでに叫ばれ、多くの市民が脱原発の声を上げ続けている。にもかかわらず、馬耳東風で大きな顔をして原発推進を固持する、関電の八木会長をはじめとする、「消費者の安全を守る」というもっとも基本的な、モラルが完全に欠落した、危険極まりない経営者は速やかに退場すべきである。

また、今後、日本の地域独占の電力会社が原発廃炉、廃棄物処理の多額の費用を捻出するためにも、経営陣の徹底的な所得カットに加え、電力会社は持ち回りの国選弁護人で、すべての訴訟事件に臨むべきであると考えるのは、至極当然のことではないのか。

Video Shows Fukushima Crisis Talks

Video excerpts from teleconferences between Tepco managers and engineers recorded from March 12-15, 2011, as they tried to deal with the stricken nuclear plant at Fukushima.

As Hiroko Tabuchi reports in Friday’s New York Times, the Tokyo Electric Power Company released 150 hours of video this week that was recorded during teleconferences last year in the first days of the crisis at the utility’s nuclear plant at Fukushima.

The recordings offered the Japanese public new glimpses of how managers and engineers responded to the catastrophe that began on March 11, 2011, when the plant’s reactors were crippled by an earthquake and tsunami.

After Tepco posted almost 89 minutes of the video, showing parts of the crisis talks on March 12, 14 and 15, on its Web site, a video blogger who has created a YouTube archive of all the footage released by the company posteda copy on the video-sharing site.

The video excerpts posted online by Tepco show some of the discussions that took place between engineers at the plant and managers at the company’s headquarters as the crisis worsened. More than an hour of the footage was released without sound, including a portion that shows Naoto Kan, the prime minister during the episode, visiting the company’s crisis center.

According to a shot list posted on Tepco’s Web site, the footage shows:

:00 – :20
Sample of teleconference at headquarters (with sound)

:20 – :35
Sample of teleconference at Fukushima Daini nuclear power station (no sound)

:35 – 2:40
March 12, 3:36 p.m. Hydrogen explosion at Unit 1 Reactor Building (no sound)

2:40 – 5:50
March 12, 7:23 p.m. Seawater injection at Unit 1 (no sound)

5:50 – 10:31
March 14, 11:01 a.m. Hydrogen explosion at Unit 3 Reactor Building (with sound)

10:31 – 22:33
March 14, 4:12 p.m. Pressure reduction utilizing SR valve at Unit 2 (with sound)

22:33 – 24:36
March 14, 7:28 p.m. Withdrawal (1/3) Managing Director, Komori (with sound)

24:36 – 25:11
March 14, 7:54 p.m. Withdrawal (2/3) Fellow, Mr. Takahashi (with sound)

25:11 – 29:48
March 14, 8:15 p.m. Withdrawal (3/3) President, Shimizu and Fellow, Mr. Takahashi (with sound)

29:48 – 1:06:53
March 15, 5:36 a.m. Former Prime Minister Kan visiting Tepco (no sound)

1:06:53 – 1:28:58
March 15, 6:14 a.m. Impulsive sound and shake at Fukushima Daiichi NPS (no sound)

Among other things, the video shows that Tepco managers knew hours after the crisis began that multiple meltdowns were likely, even though they tried to convince the public that such a catastrophic nuclear accident was not probable.

Responding to pressure to be more transparent about the efforts to contain the damage at the plant, Tepco now regularly posts photographs and video clips on the work there on a section of its Web site documenting the work at Fukushima.

This week, in addition to the teleconference video, the company posted a series of photographs online, shot inside the ruined building around Reactor No. 1 on Wednesday, after engineers released a balloon equipped with a camera into the badly damaged structure.

A balloon equipped with a camera, which was used to investigate the damaged interior of a reactor building at the Fukushima Daiichi nuclear plant on Wednesday.A balloon equipped with a camera, which was used to investigate the damaged interior of a reactor building at the Fukushima Daiichi nuclear plant on Wednesday.
Engineers used a balloon equipped with a camera to photograph the interior of the ruined building around Reactor No. 1 at the Fukushima Daiichi nuclear power station on Wednesday.Tokyo Electric Power CompanyEngineers used a balloon equipped with a camera to photograph the interior of the ruined building around Reactor No. 1 at the Fukushima Daiichi nuclear power station on Wednesday.

Last month, Tepco also posted a brief video clip recorded at Fukushima’s Reactor No. 3 building on July 11.

Video showing what remains of the northwest part of the third reactor building’s operating floor at the Fukushima Daaichi nuclear plant.

電事連関連企業の金に依存する原発ムラの研究者リスト

 政府や自治体の原子力関連委員会の委員となっている原子力ムラの研究者たちが、電事連関連企業から多額の受託金に依存してきたことは、週刊誌を始めとする一部メディアによって、少しずつ情報開示がなされてきた。

ここにきて、フクシマの原発災害以降も、多額の受託金を受け取っていることがオンブズマンの調査で明らかになり、 東京新聞は、それらの研究者をリストアップしている。

東京新聞にかかわらず、大型メディアはこうしたデータはしっかりと大きく公表する義務がある。電事連関連企業の金は所詮、電力会社や電気事業会社の収益や、分不相応な社員報酬から出ているものであり、その財源として、法外な電気料金を支払わされているのは、他ならぬ日本に住む我々なのであるからーー。

原発の建屋が水素爆発で吹っ飛んでも、「建屋はすぐに吹っ飛ぶような構造になっているものであり、あんなものはあってもなかってもいいようなものだから、問題がない」と豪語し続けた研究者、メルトダウンを隠し続けた研究者たちは、未だにこのような汚い金と縁が切れないようだ。原発からさんざん甘い汁を吸い尽くしてきた彼等が簡単に原発を諦めきれるはずはない。そんな原子力ムラの副村長を、新しい規制委員会の委員長に起用しようというのだから、中央官僚や閣僚の発想は、正気の沙汰ではない。

原発政策を推進してきた自公民は等しく重責を負わねばならない。原発を政争の具とする、ご都合主義の橋下のポピュリズムに踊らされず、金や官僚にも振り舞わされず、ぶれない哲学としっかりとしたビジョンを持って、国を正しい方向に導くリーダーによるガバナンスが実現しない限り、日本は、外務大臣がいくら愛想を振りまいて海外諸国に税金をばらまき続けたところで、周辺諸国に馬鹿にされ、国自体奈落の底に転落し続けるに任せるばかりとなる。

金子勝氏ブログより

原発事故後にも、島根、茨城、福井など原発立地県の学識委員のうち少なくとも24名が電事連関係企業から資金提供を受けていた。研究費が少ないから仕方ない?カネをもらったら政府や自治体の委員にはならないでしょ。新原子力規制委員も同じです。
2012年8月19日 - 21:17 webから

事故後、延べ24人に資金 電事連関係企業

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 全国市民オンブズマン連絡会議は十八日、全国十四道県の原子力関係の審議会で学識経験者として委員になっている延べ二百六十五人のうち、東京電力福島第一原発事故後の二〇一一年度に延べ二十四人が、電気事業連合会の関係企業から、研究費や寄付などの形で資金の提供を受けていたとの中間調査報告を発表した。

 十四道県は原発が立地する十三道県と立地計画のある山口県。一〇年度にも延べ二十一人が資金提供を受けていた。調査は委員の所属大学などに対し、寄付や、外部からの委託で研究を行う受託研究など外部資金の受け入れに関する資料の開示を求める情報公開請求の手法で実施した。

 同連絡会議は「原発再稼働には地元の意向が無視できないが、審議会委員が電事連の構成企業から寄付を受けていた場合、審議会の議論が公正であるとの説得力を持たないのではないか」と指摘している。

 同連絡会議によると、資金提供を受けていたのは多くが工学部の原子炉の研究者で、茨城県の原子力安全対策委員だった東大大学院の関村直人教授は、一〇年度に三菱重工業などから約四千二百万円を受け取っていた。

 一一年度には、島根県原子力安全顧問会議委員の産業技術総合研究所の佃栄吉理事が名称不開示の企業から一千万円、茨城県原子力東海地区環境放射線監視委などの委員だった東大大学院の小佐古敏荘(こさことしそう)教授が日本原燃などから九百四十五万円、福井県原子力安全専門委の委員を務めた、福井大大学院の飯井(めしい)俊行教授が中部電力などから約七百五十万円を受け取っていた。

 調査で資金提供を受けたと指摘される学識者の一人は「研究費は企業から受託研究のために受けているもので、使途が自由な寄付と同列に扱うべきではない。日本の大学の研究費は極めて少なく、(資金提供を受けるのは)必要不可欠だ」と反論した。