2012年6月26日火曜日

Seisomologists' warning: Nuclear restart in Japan

今年の夏はどうやら余り暑くなりそうもない。夏だから全く暑くないことはないだろうが、6月も終わり、もう7月になろうとしているのに、去年や一昨年のような耐えられないような猛暑日は一日もない。

今年の夏がどうやらメディアが喜びそうな猛暑にはならず、電力消費量が少なくなろうが、フクシマ第1で1号機で今なお高線度の放射能が放出され続け、事故の収束などと言うには全く程遠い危険な状況にあろうが、電力会社の引き起こした原発災害という名の人災のおかげで住み慣れた故郷を追われた多くの人々がろくな保障も受けられずに困窮していようが、地震学者が、原発再稼働に対して警告を発していようが、4万5000人もの市民が原発再稼働に対する反対運動を繰り広げようが、財務省と経産省と電力会社とそれを支える大口株主と、野田政権と、これまで原子力政策を推進させる見返りに大きな利権を得てきた自公民の政治家とメディアは、そんなことはおかまいなしに、原発の再稼働の強行突破に踏み切るらしい。

9名の超党派の国会議員は、原発危険度ランキングを発表した。関西電力は危険度において高いランキングの原発を有しているにもかかわらず、会社の利益を守るために、ゴリ押しで福井原発の再稼働を実施する。京阪神のような人口過密地域を有する自治体の首長一丸となって、関西電力ばかりに頼らずとも、他社から安全、安心な電力供給ができるような施策を率先して進めるべきである。
日本でも今こそ、美しかった日本の空気を、水を、土壌を、これ以上放射性物質などで汚すことのない、中央官僚や大企業の利権のために国民の生命権、生活権を脅かすことのない「緑の党」が必要ではないのか。

http://news.yahoo.com/seismologists-warn-japan-against-nuclear-restart-104131025.html
Seismologists warn Japan against nuclear restart

TOKYO (Reuters) - Two prominent seismologists said on Tuesday that Japan is ignoring the safety lessons of last year's Fukushimacrisis and warned against restarting two reactors next month.

Japan has approved the restart of the two reactors at the Kansai Electric Power Ohi nuclear plant, northwest of Tokyo, despite mass public opposition.

They will be the first to come back on line after all reactors were shut following a massive earthquake and tsunami last March that caused the worst nuclear crisis since Chernobyl at Tokyo Electric Power's Daiichi Fukushima plant.

Seismic modeling by Japan's nuclear regulator did not properly take into account active fault lines near the Ohi plant, Katsuhiko Ishibashi, a seismologist at Kobe University, told reporters.

"The stress tests and new safety guidelines for restarting nuclear power plants both allow for accidents at plants to occur," Ishibashi told reporters. "Instead of making standards more strict, they both represent a severe setback in safety standards."

Experts advising Japan's nuclear industry had underestimated the seismic threat, Mitsuhisa Watanabe, a tectonic geomorphology professor at Tokyo University, said at the same news conference.

"The expertise and neutrality of experts advising Japan's Nuclear Industrial Safety Agency are highly questionable," Watanabe said.

After an earthquake in 2007 caused radiation leaks at reactors north of Tokyo, Ishibashi said Japan was at risk of a nuclear disaster following a large earthquake, a warning that proved prescient after Fukushima.

While it is impossible to predict when earthquakes will happen, Ishibashi said on Tuesday the magnitude 9 quake last year made it more likely "devastating" earthquakes would follow.

(Reporting by Aaron Sheldrick; Editing by Ed Lane)



フクイチ4号機、壁に傾き: コピペ


福島第一原発4号機 壁に傾き

6月26日 5時27分

福島第一原発4号機 壁に傾き
水素爆発で大きく壊れ耐震性が懸念されている福島第一原子力発電所4号機で、東京電力が建屋の外壁の膨らみによる傾きをさらに調べた結果、先月の調査より大きな傾きが新たに見つかりました。
解析の結果、東京電力は、4号機の建屋全体やプールの耐震性に問題はないとしています。
福島第一原発4号機では、先月、原子炉建屋の西側で水素爆発の爆風でできたとみられる膨らみによる傾きが確認され、傾きは、壁の高さ13メートルに対し3.3センチで、建築基準法の制限値の半分ほどでした。
東京電力が今月さらに調べた結果、外壁の傾きは建屋の西側や南側の広い範囲で確認され、西側の3階部分に高さ13メートルに対し4.6センチと、先月の調査より大きなものが新たに見つかりました。
傾きは、すべての場所で建築基準法で定められた制限値を下回っているということです。
4号機の建屋の上部にある使用済み燃料プールには、福島第一原発で最も多い燃料1535体が保管されていますが、東京電力は、建屋全体やプールは傾きが見つかった外壁以外の柱などで支えられていることから、解析した結果、耐震性に問題はないとしています。

2012年6月24日日曜日

やっと声をあげた日弁連会長:原子力規制委員会設置法成立に対する声明

 日弁連の会長が、原子力規制委員会設置法に関する声明を出した。ごく一部の弁護士が、全国の原発訴訟のために懸命に闘っているが、原発災害を惹き起こした東電及び原発関係者に対する刑事告発を昨年の3月以降、全く行おうともしない当局に対して、ほとんどの司法従事者は黙して語らず、見てみぬふりを続けてきた。

 この日弁連会長の声明も、原発の再稼働を是認するものであり、日本国民の生存権、生命権を守るべき法律の専門家という立場にありながら、彼自身が、あるいは日弁連が、一体何を根拠に原発再稼働の安全性を認めるのかという部分の議論が全く欠落していることには大変大きな不満と疑問が残る。

規制庁が経産省から独立したものでなければならないこと、改革法案が、安全保障の名のもとに、原発の軍事転用の余地を残すような危険性を孕んでいること、原子力利用に関して非公開のものを作り出し、「自主、民主、公開」の大原則を空洞化させる懸念があることの問題を指摘している点は評価できる。

しかし、会長が、あるいは日弁連が、原発の運転期間を30年と定める根拠はどこにあるのか。日本全国のどこかに今後30年に大地震などの自然災害があった場合、あるいは電力会社の社員のケアレスミスによって、全国の海外に立地している原発に、フクシマのような大災害が、二度と起こらないことを一体、誰が何をもって保障できるというのか。

保障できないのであれば、無責任に「30年は動かしてよい」などというような発言はすべきではない。

推進派は、「原発を止めたあとどうするつもりなのか、それを考えずに止めろ止めろというのは無責任極まりない」などというような詭弁を弄している。

しかし、公共事業に従事し、すべての状況を想定した上で、どんな事態が生じても国民に安定した電力供給をすべき立場にありながら、地域独占と総括原価方式の上にあぐらをかいて、他国は安価で燃料を輸入しているにもかかわらず、殿様商売で天然ガスを高値で買い取るようなことを続け、営業努力を全く怠ってきたこと、アメリカ、ドイツをはじめ他の先進諸国では原子力以外の代替エネルギーの開発を飛躍的に進めてきたにもかかわらず、日本の電力会社や御用学者たちはそうした努力をほとんど行わず、オール電化を奨励し、金儲けのできる原発依存症に陥っていた人間にこそ、もっとも大きな責任があるのではないのか。

日本経済火の車で増税せずにはいられないという時代に、玄葉大臣は相変わらず景気よく外国に血税をバラマキ続けている。玄葉氏は、リオ+20で、日本の優れた省エネ技術を活用して、途上国のグリーン経済への移行を支援するために、2400億円を拠出するという。
他国を支援できるような金と省エネ技術があるのであれば、原発の再稼働などに血道を上げず、まずそれを自国を救うことに使うべきではないのか。

 ついでにいえば、玄葉氏の外遊、バラマキはこれに限らない。たしか4月終わりには、軍事優先を評価して金正雲に平和賞を送った、ネパール政府に対して、2億5000万円もの支援を約束している。

そんなにばらまきたいならば、個人の私財からばらまいて頂きたいものである。

外務省辺りには、ばら撒けば、日本の地位を不動にできると錯覚している人が多いようだが、日本を金づると考える国は多くても、日本の外交は、世界のどこからも全く評価されていないという厳しい現実をもっと真摯に受けとめ、むやみなバラマキは即刻辞めて、外交官の養成を根本的にやり直すべきである。

金子勝氏ツイッターより

原子力規制委員会法の成立に関する日弁連会長声明です原子力基本法にあ

った「原子力の平和利用」を投げ捨て、「安全保障」という目

的を加えたことで軍事利用へ拡大解釈される危険性を指摘。政

経塾内閣は、武器輸出三原則緩和を含めて最悪かもしれませ

2012年6月23日 - 2:28 webから · 詳細


原子力規制委員会設置法成立に対する会長声明

本年6月20日、参議院で原子力規制委員会設置法案が可決、成立した。本法案は、政府と自民党・公明党からそれぞれ原子力規制改革に関する法案が提出されていたところ、政府と自民党・公明党間の協議の結果、最終的に自民党・公明党案を基本として、合意に達したものとされている。



当連合会は、本年6月1日付け「原子力発電所について独立性の高い規制組織の設置と新たな安全基準を既存原発に適用することを求める会長声明」において、今回の原子力規制改革に関する法案について、①原子力規制のための組織は経済産業省から完全に独立し、これと明確に分離されたものとすること、②「バックフィット制度」と「過酷事故対策の法規制化」及び「原発寿命制限」の規定を確実に残すこと、③緊急時には内閣総理大臣の指示監督の権限を残し、規制機関との連携の手続を法律であらかじめ定めておく仕組みを残すことを強く要望した。



本法律において、原子力規制委員会を国家行政組織法第3条に基づいて設置される行政委員会(いわゆる3条委員会)とすることで、委員の身分を保障し、職権の独立性を強化したことについては高く評価できる。



一方で、本法律については、以下の問題点を指摘せざるを得ない。



(1) 本法律さらには原子力基本法の目的規定に「我が国の安全保障に資すること」が加えられている。これは、従前の原子力基本法の目的である「人類社会の福祉と国民生活の水準向上」に異質のものを持ち込むのみならず、安全保障を掲げることによって原子力利用について非公開のものを作り出し「自主・民主・公開」の基本原則(原子力基本法2条)を空洞化させる危険がある。



また、国会における審議において、安全保障を掲げることにより軍事転用を図ることはないとの答弁がなされ、さらに、附帯決議において、「我が国の非核三原則はもとより核不拡散についての原則を覆すものではないということを国民に対して丁寧に説明するよう努めること」とされているとはいえ、従前の原子力基本法では、原子力利用が「平和の目的に限」られていたところ、「安全保障」の名の下に軍事転用を許す懸念は払拭できない。このことは、東京電力福島第一原子力発電所事故の反省の下に原子力利用の安全性を確保しようとする本法律の目的とは全く異質のものである。




このように原子力基本法の目的規定に安全保障を掲げることが、広島・長崎・福島を経験した我が国において、さしたる国民的議論もないまま国会で実質的議論がなされることもなく、原案のまま成立したことについては、深い憂慮を覚えるものである。



(2) 発電用原子炉の運転期間については、原則として40年に制限されたものの、例外として20年を超えない期間で1回に限り延長の認可をすることができるとされている。これについては、政府提出法案にも延長の規定があった。当連合会は昨年7月15日付けの「原子力発電と核燃料サイクルからの撤退を求める意見書」において、運転期間は30年とし例外を認めてはならないと提言したところであり、運転期間が30年と40年で10年の開きはあるが、少なくとも例外としての延長を認めるべきではない。さらに、当該条文の附則において9月に発足する原子力規制委員会が速やかに再検討すると明記しているが、細野原発担当大臣は、運転期間は原則40年であり、その延長は例外中の例外である旨発言していたことに照らしても、本附則は、この原則を覆し、老朽化した原発の運転期間を更に延長させる可能性を残すものであり、このような見直しが安易になされてはならない。



(3) 最新の安全基準を満たさない発電用原子炉に運転停止等を命じることができるいわゆるバックフィット制度が規定されたことは評価できる。ただし、施行の状況を勘案して速やかに検討が加えられ、必要があると認められるときは、その結果に基づいて所要の措置が講じられるものとする旨規定されている点については、運用次第でバックフィット制度自体が実質的に骨抜きにされる可能性が残されているものの、附帯決議において世界最高水準のバックフィット規制の導入を図るとされていることからも、厳格な運用がなされるべきである。



(4) 原子力規制庁職員について、いわゆるノーリターンルールが規定されたことは評価できるものの、原子力規制庁発足後5年間は職員の意欲、適性など勘案して例外を認めるというただし書を設けている。これについては、衆議院において、できる限り例外は認めないとの附帯決議が付されているものの、福島原子力発電所事故の反省を踏まえて、原子力利用の安全確保の強化及び規制の推進のために原子力規制庁が設置されるものである以上、法律に例外規定は設けずに、附帯決議に沿って運用されるべきである。



したがって、当連合会は、新たな原子力規制組織の下で、真に国民から信頼される独立した規制行政が確立され、安全性の確認されない原子力発電所の再稼働を認めることなく、福島原子力発電所事故のような事故を二度と起こすことのないような原子力規制行政が確立されることを強く求める。

2012年(平成24年)6月21日

日本弁護士連合会
会長  山岸 憲司






















































































大飯は「再稼働すべきではない」:米MIT原子力科学・工学部長レスター教授の弁

 WSJの電子版のよれば、原子力推進の立場に立つMIT原子力科学・工学部長のレスター教授は、日本は原発の技術的、制度的な問題をクリアし、国民を納得させられない限り、原発の再稼働をすべきではないと述べている。

原発推進の立場に立つレスター氏でさえ、現時点での日本の原発再稼働には、はっきりNoであると表明し、原発についての安全性の判断は発電業者や首相が行うべきではないとしていることは注目すべきである。

レスター氏はさらに、日本が何十年も前にアメリカが採用していた金属キャスクを未だに採用していることについて、使用済み燃料棒などの放射性廃棄物を長期間保存するためには、現在アメリカが採用している中性線やガンマ線、X線などを遮蔽する、コンクリート製のドライキャスクがより適切であると指摘する。

日本の電力会社がコスト高の金属製キャスクにこだわる理由は何なのか。

御用学者の勉強不足か、そうでなければおよそ金属キャスクを作るメーカーや、ホッソ樹脂を作る化学会社の既得権益のいずれかなのだろう。


http://jp.wsj.com/Japan/node_465590

米MIT原子力科学・工学学部長に聞く「国民の自信回復なしに再稼働すべきではない」

2012年 6月 22日 11:20 JST

日本時間6月8日、関西電力大飯原子力発電所3号機と4号機(福井県おおい町)の再稼働に反対し、永田町の総理大臣官邸前で何千人もの市民がデモを 行うなど、反原発の声もいまだに強いなか、16日、野田佳彦首相は、「国民の生活を守る」ため、大飯原発の再稼働を正式に決めた。その前日には、3000 人とも1万人とも言われる人たちが官邸前に再稼働反対を訴えて集まったと、ネット上で報じられている。

 決定を伝える欧米メディアの報道も多く、野田首相が根強い反対の声を押し切って再稼働を決断したことで、今後、支持率にさらなる影響が出かねないといっ た慎重な論調も目立つ。ツイッターなどの反響を見ても、米国の世論が、日本の原発再稼働の行方に大きな関心を持っているのが分かる。

 はたして米国の識者は、再稼働問題をどう見ているのか。また、廃炉に向けて作業が進められている東京電力福島第1原子力発電所の現況については、どのよ うな認識を持っているのか。再稼働の正式決定直前に米東海岸のマサチューセッツ工科大学(MIT)を訪ね、化石燃料による気候変動の観点などから原発の利 点を唱えるMIT原子力科学・工学部長のリチャード・レスター教授に話を聞いた。

――近々辞任する予定のヤツコ米原子力規制委員会(NRC)委員長は6月12日、米国内での講演で日本の原発再稼働について触れ、国民の信頼と有用な規制制度が必要だと示唆した。日本国内での再稼働反対派の声も、依然として根強い。

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MIT原子力科学・工学部のリチャード・K・レスター学部長

レスター教授 (再稼働について)考慮すべきことは2つある。まず1つ目は、原子炉が、地震など、一定のリスクに耐えられるかどうかという 技術的な側面だ。そして2つ目は、規制当局が原子炉の安全性について正当で独立した判断を下せるという自信を国民が持てるかどうか、つまり、制度上の問題 である。ヤツコ委員長の考えは、技術的な面よりも制度的な観点を重視しているように思われる。日本の人々にとって、制度上の論点は明らかに合理的なもの だ。

 規制当局は、制度的に有用で、独立し、信頼に足る判断を下すことができるのか――。大飯原発について言えば、技術的な耐久性よりも、そうした点のほうがより大きく、複雑な問題に思える。

――その点をクリアするまでは再稼働すべきでないと?

レスター教授 すべきではないと思う。日本国民、特に原発周辺に住む地元の人たちが、規制当局の効果的な機能性について何がしかの自信を持 つことが、再稼働の必要条件だ。すべての問題が解決されることが再稼働の前提とは思わない。とはいえ、規制当局が安全性について独立した判断に達すること ができる、という自信を日本の人たちが持つことは必須だ。発電業者(である東電)や首相に頼ることなどできない。首相は原子力エンジニアではないし、(原 発について)何も分かっていない。頼るべきは、判断を下す能力がある組織だ。国民を十分に納得させることができるような、安全性に関する独立した評価が不 可欠な条件である。

――第1原発の現況についてはどうか。4号機の使用済み核燃料プールの脆弱性を指摘する声が大きくなるなか、先月、細野豪志原発事故担当相は4号機の原子炉建屋内を視察し、建屋は東日本大震災と同規模の地震にも耐えられると言明した。

レスター教授 第1原発は、安定はしているものの、依然として重大なリスクを伴っている。何号機が最もリスクが高いかは言えないが、安定しているからといって、リスクがないわけではない。

 (4号機の)使用済み核燃料プールが余震に耐えられるかどうか、独立機関による調査を行うことは非常に重要だ。調査が済んだら、あとは、どれだけ早く燃 料プールを空にし、取り出した燃料棒をドライキャスク(大型容器)に移すかどうかだが、答えは、独立機関によるプールの強度の評価や調査結果しだいだ。現 時点で東電が安全だと請け負っても、十分とは思えない。

――教授は、使用済み核燃料や低レベル放射性廃棄物などの管理に関する授業も担当されている。日本では、米国で何十年も前に使われていた金 属キャスクが今も用いられており、(使用済み燃料棒などの保管用に)米国で使われている割安なコンクリートキャスクは使用されていないと聞く。

レスター教授 金属は、肝心の放射性物質を遮へいする十分な機能を持っていないはずだが……。東電のウェブサイトに載っている写真を見る と、第1原発では、確かにコンクリートは使われておらず、ホウ素入り樹脂で覆われた金属キャスクが使われているようだ樹脂には、(原子核を形づくる素粒 子の)中性子線を遮へいする機能がある。金属キャスク外面の線量率を許容レベルにまで下げるのが目的だろう

――コンクリートでなくても、十分に遮へいされるものなのか。

レスター教授 少なくとも米国では、使用済み燃料を入れる固定収納容器としてはコンクリートキャスクが使われ、原発敷地内に保管されてい るだが、日本では、明らかに事情が違うようだ。原則的には、異なる素材を使って遮へいすることは可能だが中性子やガンマ線、エックス線をどれだけ吸収 できるかで、効果的な遮へい素材かどうかが決まる。

 最終的に、使用済み燃料はどこかに埋めることになるが、(それまでの間)コンクリートキャスクには、数十年以上、使用済み燃料を安全に保管できる能力が ある。使用済み燃料は長期にわたって保管されることになり、それにはコンクリート製ドライキャスクがより適しているということに、大半の人たちは同意する と思う。

――東京都などは、可燃ガレキなどの受け入れを決め、一定のベクレル以下のガレキを焼却するという。だが、放射性物質が空中に放出されることなどへの懸念から、反対する市民も多い。

レスター教授 そもそも可燃ガレキ自体がそれほどあるとは思えないが。不燃性の低レベル廃棄物は、地中に埋設して封じ込める。ドラム缶やコンクリート・トレンチ(立て抗)なら、放射性核種が地表水や飲料水に浸出するのを防ぐための十分な防御効果を有している。

 だが、第1原発で多いと思われる高レベル放射性廃棄物は、基本的に最終貯蔵所を造って、そこに入れることになるだろう。放射性廃棄物の処理方法は、汚染 度によってまちまちであり、汚染レベルは非常に幅広いため、これという決まったメソッドはない。非常に複雑で時間がかかるプロセスだ。

――教授は、第1原発に関する本紙への寄稿(2011年4月6日付)で、「スリーマイルやチェルノブイリの事故の後、最も優れた原子核科学者・技術者たちがこの分野を後にした」と書いている。東日本大震災後、同じことが起こっているか。

レスター教授 そうであってほしくない。優秀な技術者や科学者に対する最先端の原子力技術開発のニーズは、非常に大きい。そうした有能な若 手専門家が研究を続け、将来、より安全で経済的な形で電力が供給できればいいと願っている。MITについて言えば、今も原子力の勉強を希望する学生は大勢 いる。人数は、以前とほとんど変わらない。フクシマは、原子力に対する米国民の見方にネガティブな影響を及ぼしたが、工学者や科学者たちは、世論には必ず しも影響されないものだ。

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肥田美佐子 (ひだ・みさこ) 

2012年6月18日月曜日

国政を託せる政治家は原発推進派?

 「現代ビジネス」のウエブページには、「原発再稼働」推進派の国会議員がリスト・アップと、原発ムラの仕組みを明らかにした。彼らが国民の安全を度外視して、どのようなメンタリティを持ち、いかなる利権のために動いているか原発ムラの仕組みがよくわかる。

 当然の権利である生命権や安全が脅かされている状況に異議を唱える国民を見下して、集団ヒステリーだの、引きこもりだのと斬り捨てるビッグネームの政治家たちを、ただ向こう意気が強く、一部のメディアに始終登場するという何の意味もない理由で、これまで通り支持し続けることは、果たして懸命かどうか、一般の有権者はよくよく考える必要がある。

 彼らはいかにも恩着せがましく、国の将来を考えているような物言いで、原発の再稼働を主張するが、所詮電力会社をはじめとする原発関連会社からのカネと、労組の票に操られている操り人形にすぎない。電力会社の役員からの個人献金といえば、如何にも個人の意志でやっているような印象を与えるが、そもそも電力会社の役員の個人献金の資金である高給は、我々が無理やりに支払わされている高い電気料金から出ていることをよく考えるべきである。

こういう原発ムラの仕組みそのものを根本的になんとかしない限り、日本の将来に明るい光が射すことはないといっても決して過言ではない。

現状維持のままでは、国の将来がないと主張するメディアは、国民目線でまじめに国政に取り組んでいる「ぶれない」国会議員のリストを公開し、かれらが日の当らない場所で、どのように戦っているか、もっとしっかり取材をし、信頼性の高い情報を広く国民に伝播する必要がある。

国民もこれまでのように、うかうかしてはいられない。「マスコミによく名前が出てくる声の大きいビッグネームの政治家にさえ投票しておけば、間違いはない」というような考えから、さっさと決別しなければ、自分たちの生存権さえ脅かされるはめになることを、3 11以降、思い知ったのだから。

真に国政を託せる政治家とは誰なのか?

私たち、ふつうの一般庶民が、根本的に発想の転換をするチャンスを、フクイチの原発災害が与えてくれたともいえる。

                 
徹底調査「原発再稼働」を推進するこれが国会議員のリスト :あぁ、3.11に学ばずーーこれがこの国の現実今持って電力会社と労組がくれる「カネと票」に群がる彼ら
                                             週刊現代 2012.6.12

国民の大半は「再稼働」なんてあり得ないと思っているのに、永田町ではなぜか既定路線のように「再稼働」に向けて進んでいく。このギャップの理由を知れば、政治家の身勝手さに驚くに違いない。

献金してもらっているから

原子力ムラというものが、いかに政界に根を張っているかを見ると、それは電力会社や関連労組から支援を受けている議員が存在するというような単純な構造ではありません。たとえば、原子力発電所を再稼働させたいのは電力会社だけでなく、原発を造るメーカー、その下請け、工事を行うゼネコン、ウラン輸入に関わる商社、さらにそれらの企業におカネを貸している金融関係など多種多様であり、各々の業界から支援を受けている議員がいます。

 また、それに加えて官僚出身の議員、特に民主党に多い経産省出身者には、産業界の要請もあって、原発を推進すべきという考えの人が少なくない。全員がそうだと言うつもりはありませんが、基本的にそういう業界や官僚機構の意を受けた議員が、3・11以降も原発を推進したい人たちだと考えていいでしょう」

 こう語るのは、民主党内で「脱原発」について積極的に発言している谷岡郁子参院議員である。

 福井県の大飯原発再稼働問題について野田佳彦総理は「私の責任で判断する」と発言。仙谷由人政調会長代行、枝野幸男経済産業相、細野豪志原発事故担当相、古川元久国家戦略担当相、齋藤勁官房副長官の「5人組」も節電要請が始まる7月2日より前の再稼働に向け必死だ。特に、仙谷氏などは「全原発を停止すれば、日本が集団自殺をするようなことになってしまう」と語り、多くの国民の反発を呼んだ。

 なぜ、野田政権はあれだけの事故を経験しながら、いまだに原発再稼働にこだわるのか。政界で原発推進議員は誰で、彼らは何を考えているのか。

 まず大前提として、1955年に原子力基本法が成立して以来、日本政府は自民党政権だろうが、民主党政権だろうが、基本的に原発推進。見返りはズバリ、「カネと票」だ。

 自民党政権時代は電力会社と、電力各社で作る電気事業連合会(=電事連)が献金や選挙の集票マシーンとして政権をバックアップ'09年の政権交代以降は、その労組が同じように民主党を支援してきた。

「たとえば、電力会社は電気料金を値上げしてもらうために自民党に献金を行っているという世論の批判を受け、オイルショック以降、企業献金を止めました。しかし、実際には各電力会社の役員が、個人献金の形で自民党に献金を続けてきたわけです。その結果、自民党の政治資金団体である『国民政治協会』が'09年に受け取った個人献金のうち、実に7割以上が東電など電力会社役員からです。

 そして、民主党には電力各社の労組である電力総連(全国電力関連産業労働組合総連合)の政治団体とその関連団体から、党本部や所属議員に'07年~'09年の3年で約1億円、'10年にも党の県連、国会議員、地方議員に約1億2000万円の献金が行われています」(電力業界担当記者)

ここに東芝や日立製作所といった原発メーカーや、電力を大量消費する鉄鋼メーカーなどからの献金も加わる。そして、いざ選挙となれば、これら大企業の労組が組合員の票を取りまとめ、「原発推進に理解のある議員」を国政に送り込むよう奔走してくれる。

 '10年の参院選でも民主党は、輿石東幹事長、蓮舫前行政刷新担当相、田中直紀防衛相、北澤俊美元防衛相、江田五月前参院議長、柳田稔元法相、福山哲郎元官房副長官ら47人が電力総連が応援する候補者として機関紙に顔写真入りで取り上げられ、ほぼ半数の24人が当選している。

 常識的に考えれば、労組が会社側の意のままに動くことを不思議に思うかもしれない。まして、原発で働くことは、労働者にとって放射能汚染の恐怖に晒されることと同義。労組が先頭に立って「脱原発」を叫んでもおかしくはない。

「裏切った議員には、報いを」

 その背景について、労働問題研究の第一人者である昭和女子大学特任教授の木下武男氏が解説する。

東京電力が労使一体となった時期は早く、'60年代にさかのぼります。なぜ、それが可能になったかと言うと、危険な作業は外部委託し、社員を厚遇したからです。原発は創生期から、社員が担当するのは安全な運転業務で、被曝の恐れがある機器の補修、点検などは下請け作業員任せ。こうして東電労組には、同じ労働者でも自分たちは下請け作業員とは身分が違うという特権階級意識ができたわけです。

 東電において、労組に楯突くことは会社に楯突くのと同じで、会社が推す東電出身議員や原発推進派を応援しないと、査定にも響く。この構図は東電だけでなく、他の電力各社も同様です。電力産業は全国組織であり、発電所や営業所が全国各地にあるから、その影響力は絶大政治家は原発に賛成するか否かで、彼らの支援が得られるかどうかが決まるのです」

「票とカネ」で政治家の生殺与奪は思いのままという労組幹部の驕りは、3・11以降も何ら変わらない。

「裏切った民主党議員には、報いを」

 5月29日、東電労組の新井行夫・中央執行委員長は、中部電力労組の大会に招かれ、こう噛みついた。新井氏の発言は次のように続く。「(自分たちを)支援してくれるだろうと思って投票した方々が、必ずしも期待に応えていない」

 政府による実質的な国有化が決まったにもかかわらず、この強気。東電本体が1兆円の公的資金(=税金)を受けるのに、政府に「社員のボーナスを」と要求したのと似ている。政治家は完全にナメられている。

 本誌は今回、「原発再稼働」を推進している議員30名にアンケートを行った。もちろん、推進派が30人しかいないわけではなく、これまでの発言(オフレコも含む)などを調査し、推進が明確な議員を抽出した。ところが、結論から言えば、回答したのはわずか5人。この5人はいずれも「原発再稼働について賛成」と回答している。

民主党では経団連初代会長・石川一郎の孫にあたる下条みつ衆院議員と東電出身の加賀谷健参院議員、環境相時代に「温暖化を考えると原発は不可欠」と語り、党の原子力政策推進に一役買った小沢鋭仁衆院議員の3名。「賛成の理由」欄には、それぞれこう答えた。

「ただし、安全面の態勢整備、住民への説明が必須」(下条氏)

「電力不足は日本の経済活動、国力を低下させ、雇用や国民生活に重大な影響を与える」(加賀谷氏)

「すべての再稼働ではなく、必要不可欠なものを厳選すべき」(小沢氏)

 また、自民党では菅直人総理(当時)の浜岡原発停止に正面から反対した石破茂前政調会長が唯一、回答。

「耐震のみならず、津波、水害などあらゆる想定に対処しうる態勢を整えた安全性の高い新型炉を限定的に稼働させるべき。国は電力の安定供給に責任があり、再生可能エネルギーへの大幅シフトまでの間は一定割合、原発を使用せざるを得ない」

 そして、3・11後の昨年5月に作られた超党派の「地下式原子力発電所政策推進議連」会長である、たちあがれ日本の平沼赳夫代表。

「安全性を十分担保して、日本の経済の安定維持のため、稼働可能なものは動かすべき」

 再稼働に賛成するこの5人にしても、「将来のエネルギー政策においても原発は必要か」という問いには、「必要」(平沼氏)から「できるだけ早く全廃」(小沢氏)まで、幅広い。

 本誌は、原発がまた事故を起こすようなことになれば日本は完全に終わりであり、経済にしても、原発による電力には頼らない前提で考えるべきだと再三主張してきた。その点で、この5人の主張とは異なるが、政治家として自らの信条を堂々と語ったことは評価すべきだろう。卑怯なのは、再稼働を支持しながら、それを明言しない議員たちである。

いま原発推進派と言われてきた議員の多くが『推進』から『容認』とトーンを下げています。民主党では菅さんが脱原発を宣言したときは、推進派が随分強い調子で反論した。それに対し、ある中堅議員が『あんなに強硬に推進を言ったら、有権者が離れちゃうよ』と言ったところ、それが説得力を持って党内に広がった経緯がある。最近では民主党の推進派の発言は『原発の新規建設は無理だが、安全が確認されたものは再稼働するべき』というトーンで統一されています」(全国紙政治部記者)

「票とカネ」を失いたくないから「脱原発」とは絶対に言えないが、「原発推進」を公言すれば、世間の反発を買う。それなら、黙っておくのが一番ということだろう。

ただし、本誌のアンケートを無視し、沈黙を守っていても原発推進がはっきりしている議員は少なくない。その代表格が電力総連の組織内候補である民主党小林正夫藤原正司両参院議員。小林氏は元東電労組副委員長にして元電力総連副会長、藤原氏は元関西電力労組執行委員長で、両者には関連の政治団体などを通じて電力総連からそれぞれ約4000万円、約3000万円('06年~'09年分)のカネが流れている。

 アンケートに回答できない理由について事務所に尋ねると「回答を見送らせていただきます。理由? 特にありません」(小林正夫事務所)、「出張が立て込み時間を取れませんでした」(藤原正司事務所)。

 ここでは、アンケートの回答に代えて、3・11以後の両者の代表的な言動を紹介しておく。

 小林氏は5月16日、電力総連の種岡成一会長、藤原氏らと民主党の樽床伸二幹事長代行を訪問。「原発の再稼働に格段の配慮を」といった申し入れを行ったと、HPで組織への貢献度をアピールしている。

 一方、藤原氏はここまで原発への嫌悪感が広がるとは予想していなかったのだろう。原発事故から約4ヵ月後の時点で、こんな発言を残している

半年もたてば、世論も変わるわ。(略)震災後、原発を減らせという評論家が増えたが、産業・経済はどうなる。お父ちゃんの仕事がなくなってもええんだったら検討しましょうよ」(毎日新聞'11年7月20日付朝刊)

口をつぐむ推進派議員たち

 他にも回答しなかった議員のなかから、原発産業との関連が深い議員を列挙すると、次の通りだ。

【民主党】

川端達夫総務相(ウラン濃縮のための炭素繊維を開発する東レ出身で、文科相として、もんじゅの運転再開を決定)

大畠章宏元経産相(原発プラントメーカーの日立出身で、電気メーカーの労組「電機連合」の組織内候補)

驫木利治参院議員(原発部品を受注する大同特殊綱出身で、鉄鋼労組「基幹労連」の組織内候補)

松岡広隆衆院議員(関電出身)

柳澤光美参院議員(民主党の支持母体「連合」の最大勢力「UIゼンセン同盟」元政治顧問で、経産副大臣として大飯原発再稼働の地元説明会に出席。「福島のような事故は起きない」などと説明)

直嶋正行元経産相(自動車業界の労組「自動車総連」の組織内候補で、党の成長戦略・経済対策プロジェクトチーム座長として、早期再稼働を主張)

ちなみに、「大飯原発の再稼働がなければ関西は計画停電」「そろそろ(再稼働の)判断のタイムリミット」などと語る前原誠司政調会長にも議員会館の事務所にアンケートを申し込んだが、主旨を説明した途端に「ウチはいいです」と拒否。その後、渋々といった感じでアンケート用紙だけは受け取ったが、回答はなかった

 次の総理が民主党内から選ばれるかどうかは不明だが、現時点では次期総理候補にも名前が挙がる前原氏。原発再稼働という日本の未来を左右する問題について、主義主張を語れないようでは心許ない。

【自民党】

谷垣禎一総裁(「個人的見解」と断りつつ、「再稼働しないと経済の混乱や不都合が起きる」と発言)

石原伸晃幹事長(福島原発事故への反応を「集団ヒステリー」とし、「反原発運動はアナーキー」などと発言)

 その自民党のなかでも、脱原発の動きに対抗して、推進派議員が立ち上げた「エネルギー政策合同会議」の委員長に就いた甘利明元経産相は麻生太郎元首相、大島理森副総裁、石破氏、石原氏と並んで、東電役員がパーティ券購入などで特に便宜を図ってきた議員の一人。

 他に自民党では、地下式原発を提唱し、先に触れた「地下式原発議連」事務局長を務める山本拓衆院議員も、環境への影響を理由に「脱原発は無責任」と主張している。

 無所属の議員で原発推進の大物と言えば、事故後に「原子力発電は大事だ。(原発を)推進してきたことは、決して間違いではない」と断言した日本原子力発電出身与謝野馨元財務相が代表格である。

 一貫して「脱原発」を訴える社民党の福島みずほ党首が語る。

「民主党でも自民党でも、電力業界や経済界と密接な関係があって、その応援がないと選挙で困るから、内心は原発反対でも言えない議員はいます。逆に脱原発を口にしているのに、大阪の市民が関電に対して原発反対の署名を集めたら、労働組合の応援が欲しいのか、最後まで理由をつけて署名しない議員もいました。

 野田総理だって、民主党の人気を考えたら、再稼働に反対したほうがいいのに、それができないのは、電力会社、経済界、それに財務省や経産省の圧力がかっているのだと思います」

「安全」は二の次、三の次

 口を噤む政治家たちに代わって、再稼働推進を隠さないのが、経産省や財務省の官僚たちである。

 橋下徹大阪市長のブレーンとして大阪府市統合本部特別顧問を務める環境エネルギー政策研究所長の飯田哲也氏が言う。

「再稼働に積極的な人たちの一つの目的はおカネでしょうが、それだけでここまでバカなことはしない。他に要因があります。その一つが、官僚たちの思考停止私は『官僚レミング(集団自殺)』と呼んでいますが、あれほどの事故を起こしながら、経産省、原子力・安全保安院、原子力安全委員会で誰一人責任を取らされなかったので、同じメンバーが同じメンタリティで3・11以前と変わらないルーティン・ワークをこなしている悪いことをしたと思っていない官僚たちが、考えを改めるはずもありません。

 彼らは事故前の権限を手放したくないし、現に経産省はエネルギー行政の権益を守ったどころか、原子力損害賠償支援機構で一時国有化する東電まで自分たちの手に入れた。さらに、機構からは東電救済のために9000億円の交付国債を投じたから、財務省は何としてもこれを回収したい。メガバンクもこれまでの債権を回収するつもりだから、再稼働せずに電力会社が倒産するような事態になっては困るのです」

 だからこそ、再稼働を推進したい原子力ムラの住民たちは、ありとあらゆる手を使う。核燃料サイクル政策の見直しを行っている内閣府の原子力委員会が、推進派だけを招いて秘密会議を行っていたことなど、最たる例だろう。

 だが、原発に群がる人々だけがいい思いをする状況は3・11を境に終わった。それを認めようとせず、あの事故に学ばない人々に国を任せれば、「一刻も早い再稼働」に向かうのは当然の帰結。しかも、彼らは「脱原発を言うのは、バカな国民だけで、自分たちこそが日本の将来を真剣に考えている」と思い込んでいる。

 電力総連事務局長・内田厚氏の話からは、その自負が覆い隠しようもなく伝わってきた。

「あれだけの事故が起き、公平な目で見れば、原発がなくて済むならなくていいと思いますよ。危険なものを扱っているわけですから。でも、原発がないと、電気料金が2倍になる試算もある。それだけの国民負担、経済負担ができるかと言えば、日本経済がガタガタになる可能性もある。原発を使わないと、この国が成り立たないから、やむを得ず使うんです。

 JALやりそな銀行を例に、電力会社はもっと身を削るべきだという声もありますが、電力はそう簡単ではない。飛行機なら赤字路線を削ればいいけれど、山間部はコストがかかるから電気を通しませんと言って通用しますか。我々はそこまで考え、原発を除外するのも一つの考え方だけれど、それでは国民生活も経済活動も破綻するから、原発を一定程度、基幹エネルギーとして持ちつづけなければならないと言っているんです。脱原発だけを言う政治家は、大衆迎合主義、ポピュリズムに乗りすぎじゃないかと感じます」

「大衆と共に」という思想から生まれたはずの労組幹部から「大衆迎合」という言葉が出ることに違和感はあるものの、内田氏の物言いは、自らの保身第一で口を噤む推進派議員たちよりはよほど率直で潔い。

 どうしても再稼働が必要だと考えるなら、国民を説得するのが政治家の役割であり、説得できないのなら諦めるべきだろう。再稼働にこだわる政治家たちにとって、それはカネや自己保身の問題かもしれないが、3・11に学んだ多くの人にとって、原発再稼働は「命の問題」そのものなのだ。

「週刊現代」2012年6月16日号より




2012年6月17日日曜日

古賀茂明さん、大阪府市の本部顧問などしていていいのですか。

古賀茂明氏については、このブログでも何度か取り上げた。経産省にありながら、天下り制度の廃止を訴え、官僚主導の政治に異議を申し立て、高級官僚の席を追いたてられた話題の人である。既得権益を守ることだけに汲々としているだけの事なかれ主義の霞が関官僚が多い中で、古賀氏はエリートながら国民目線で、政治改革の必要性を毅然として訴え、みごとに排除された。

 そんな古賀氏が経産省からの辞職を余儀なくされてから、一体どんな人生を歩むのか、陰ながら応援し続けたいと思っていたが、昨年12月、地方では飽き足らず、国政に触手を伸ばそうとしている橋下大阪市長の下、大阪府市統合本部の顧問に就任した。その時点で、「へぇ~~」といういささか期待はずれの印象を持ったが、東京都知事との結び付きを強め、選挙公約の目玉にしていた脱原発はどこへやら、原発再稼働に拍車をかけるような橋下市長の豹変ぶりを擁護している姿を見て、実際かなりがっかりさせられた。

その大阪は、震災がれきの海面埋め立てをしようとしている。
この市長が、近い将来政権をとるために、東京都知事に接近・迎合をしはじめ、市民の健康、安全をないがしろにしているかがはっきりわかる。

以下ではその大阪の震災がれきの受け入れについて、京都大学の小出裕章氏が専門的な見地から異議を唱えている。もともと安全上の理由から、普通のごみや産業廃棄物とは別に管理しなければならない規則になっていたはずの放射性物質を、全国各地に拡散させることには、問題があるというのである。

古賀さん、いつまでこんなところの顧問をやり続けるつもりなのでしょうか。それとも、貴方もまた、信念などなんのその「毒食わば皿まで」の財界にただおとなしく迎合するだけの人だったのでしょうか。



2012年6月6日 VOICE 特命調査班マルチョウ「震災がれき第4弾 検証 海面埋め立て」で、小出裕章氏のコメントが取り上げられました。

http://www.dailymotion.com/embed/video/xrcnxx_20120606-yyyyyyyy4y-yyyyyy_news
20120606 震災がれき検証第4弾 海面埋め立て 投稿者 PMG5

小出裕章「放射能を帯びたゴミというものは、一般の廃棄物とは別に、管理をすることになっていましたし。産業廃棄物と混ぜてもいけないという、そういうことでこれまでやってきたのです。もともと原則に反することをやろうとしている、いるわけで。私は反対です。」

▼[2012/06/06]特命調査班 ~マル調~「震災がれき問題・大阪湾の実態」 ※番組内容全文が読めます
http://www.mbs.jp/voice/special/201206/06_post-37.shtml

2012年6月15日金曜日

懲りない東電、懲りない原発メーカー


日立の原子力事業売上高は20年度に2.3倍、従来計画を維持

2012年 06月 14日 14:59 JST

[東京 14日 ロイター] 日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)は14日、原子力事業の2020年度の売上高を11年度に比べ約2.3倍の3600億円に増やす計画を発表した。東日本大震災以降、昨年6月に公表した従来計画を変更しない。

福島第一原子力発電所事故の影響で国内の原発新設は難しいが、需要拡大が見込める海外での推進を強化する。

日立は同日、事業説明会を開いた。11年度にほぼゼロだった原子力事業の海外売上高比率は20年度には50%を占める見通しで、原発事故の処理や安全性向上に向けたビジネスも想定しているという。

火力発電なども含めた電力システム事業全体の15年度の売上高目標は9500億円と従来の1兆1000億円から下方修正した。欧州での環境規制強化で火力発電事業が遅れることなどが響く。


原発政策、資源ない日本は電源選択肢多く持つべき=東電社長

2012年 09月 6日 19:11 JST

[東京 6日 ロイター] 東京電力(9501.T:株価, ニュース, レポート)の広瀬直己社長は6日、ロイターのインタビューで、政府が近く発表する中長期の新しいエネルギー政策で将来の「原子力発電ゼロ」が盛り込まれる見通しになっていることについて、「資源のほとんどない日本は、ある程度の選択肢を持つべき」と、電源多様化の観点から原発は維持すべきとの考えを示した。

一方で同社長は「原子力も政府の方針と二人三脚で開発を進めてきた。国の決める政策に基づいて当社としてどうするのか、あらためて考え直さないといけない」とも語り、新しいエネルギー政策を踏まえ原発に関する方針見直しに着手する可能性を示唆した。

広瀬社長は、柏崎刈羽原発の再稼働については、「ちょうど(政府や国会などの)事故調査報告書が出そろったので、それぞれの違いを検証し、再発防止のあらゆる方策を立てて、柏崎刈羽にインプリメント(履行)させる。(再発防止策を)理解いただけないと、再稼働はないと思っている」と強調した。同社長は事故検証と再発防止策の方法について「多くの社外の専門家に諮問する、外部組織設置の準備を進めている。できれば外国人も入れたい」などと説明した。近く発表する意向だ