2012年10月26日金曜日

原発災害、緊急避難区域をどう決めるか:コピペ


http://jp.wsj.com/japanrealtime/blog/archives/14946/?mod=Center_jrt


【フクシマウォッチ】緊急避難必要な範囲はどこまでか

福島第1原子力発電所の事故で明らかになった問題の1つは、どこに避難区域を示す線を引けばいいのか、という問いだ。現行のガイドラインは事故発生現場の周辺から10キロ圏内を避難区域としているが、それでは不十分なようだった。昨年の事故では最終的にその範囲が2倍に拡大されたが、それでもまだ国際的に推奨されている範囲には及ばない。
新設の原子力規制委員会はこの問題に最初から取り組もうと決めた。同委員会は原発事故の際の緊急避難区域について、国際原子力機関(IAEA)が推奨する30キロに拡大することを提案すると予想されてる。同委員会は避難区域の推奨範囲をまだ発表していないが、福島原発のような事故が発生した際にどの程度遠くまで放射線物質が飛散するかを分析した最初の予想は、汚染範囲が標準とされる面積より広大である可能性を示唆するものだった。
Associated Press/Greenpeace
福島第1原発から40キロ離れた町で放射線物質の量を測る国際環境保護団体グリーンピースのメンバー(2011年4月)
24日に公開されたシミュレーションのデータでは、検査対象の16カ所の原発のうち4カ所で、30キロ以上離れた地域で7日以内に蓄積された放射線物質の水準が100ミリシーベルトに達する可能性があることが示された。
福島第1原発と同様に東京電力が運営する新潟県の柏崎刈羽原子力発電所では40.2キロ離れた場所でも、放射線物質の量がIAEAの基準で避難命令を発令する水準に達する可能性があるという。また東電の福島第2原発、中部電力の浜岡原発、関西電力の大飯原発でも同様に、シミュレーションでは30キロを少し超える範囲まで汚染が広がった。
ただ同委員会は過去の気象情報はデータに組み入れたが、原発周辺の地形や風向きの変化といった要素を組み入れていないため、このシミュレーションの結果はあくまでも参考として使い、絶対的なものとして使わないよう警告した。
同委員会が提案する避難区域の範囲は2種類のカテゴリーに分かれるとみられている。小規模な事故の場合は5キロで、大規模な事故の場合は30キロだ。
しかしたとえ30キロでも、福島原発事故の際に米政府関係者が推薦した80キロには遠く及ばない。
記者:Yoree Koh