2011年5月30日月曜日

被災地汚染土壌、削りとった表土はどこへ?

ことしの梅雨の入りは例年になく早く、2ヶ月半程度つづくかもと言われている。その上に5月には例をみない2つの台風の襲来。幸い勢力が衰え熱帯低気圧に変わったが、それでも被災地は強風と大雨に見舞われている。

フクシマの学校では、1ミリシーベルト以下を努力目標に表土の除去をすることになったという。
どんな方法がとられるのだろうか。表土を削ってそれを校庭の隅に積み上げ樹脂で固めものをブルーシートで覆っただけか、あるいは土の入れ替えをするといった方法だろうか。

高濃度の汚染物質が雨でどんどん土の中に深く滲みこみ、地下水の汚染に繋がるようなことにならなければいいけれども、それが一番怖い。

汚染土は学校の敷地内などに貯め置かないで、早急に搬出する必要がある。
武田邦彦氏は搬出場所は福島原発の敷地内しかないと言ったが、もっともなことかもしれない。
梅雨が本格化するまえに早急に判断しなければならないことである。

今後の気象条件、海流や原発の状況によって広がっていく汚染物質の動向を明らかにする詳細な汚染マップを国が毎日作成し、土壌においては、汚染度の高いところから優先して除去・搬出を進める必要があるだろう。

NHKのETV特集で何度も繰り返し再放送されている、木村真三氏と岡野眞治氏の汚染マップ作り、
http://green.ap.teacup.com/fine/1230.html
実に勇気ある偉業であるが、これは本来、国がやるべき仕事である。

海外から飛散する放射能物質の線量を測定するために、地上18~20メートルの高さに取り付けられた線量計を使って線量を測り(あえて別の方向に風が吹いているときを見計らって測定したのかどうかは定かではないが)、「線量はわずかであり、人体に影響はない」とまことしやかな発表を続けている間に、木村氏や岡野氏はフクシマ原発の周辺を3000キロも自分たちの足で回って、被曝を恐れず、真実の追究を行ったのである。

社会が子育てを支援するというようなことを政府が本気で考えているのならば、子ども手当など、後で確実に次の世代につけがまわるような小金のばら撒きをする暇に、フクシマの子供たちの健康被害を最小限に食い止めるための手を、もっと素早くどんどん打っていくべきなのではないか。