2011年5月6日金曜日

なぜ浜岡?福井は?伊方は?

浜岡原発の全原子炉を中止を中部電力に要請したというニュースが流れた。根拠はマグニチュード8以上の地震が今後30年にこの地域に発生する確率が87%であるということであった。

ゲラー東大教授によれば、地震予知など今の科学では不可能であり、

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20609820110414

政府は国民に想定外の事態に備えるように周知する必要があると明言している。

中央構造線の真上にありながら、プルサーマル発電を導入した愛媛県の伊方原発は、中央構造線の真上にある。今後30年に南海地震が発生する確率は50%だから、浜岡よりは、より安全と言えるのだろうか。瀬戸内海、玄界灘、太平洋の海域が汚染されたら、どうなるのか。

それ以上に原発が14基も乱立する福井原発はどうなのか。ただでさえも高速増殖炉もんじゅは
トラブル続きで、見通しが立たない状況であるにもかかわらず、来年3月の運転再開を目指しているというが、いかがなものなのか。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110506/t10015714911000.html

敦賀や美浜は関西の1400万人の貴重な水源である琵琶湖から、わずか20キロ圏内にあることをゆめゆめ忘れてはならない。

それに六ヶ所村の再処理工場の5年間の事故・故障のトラブル件数も尋常ではない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E3%83%B6%E6%89%80%E5%86%8D%E5%87%A6%E7%90%86%E5%B7%A5%E5%A0%B4

なぜ浜岡だけなのか?
浜岡はその他の地域にある原発よりも、首都圏により近いからか?

原発の安全性を固持する国やそれに追従する人々が、いくら声高に「安全」だの、「直ちに健康の被害はない」と言っても、もはや誰も信用しないし、世界に誇る日本の安全神話や日本の原発技術は、残念ながら、完全に地に落ちたと言っても過言ではない。

効率重視、人命軽視に走ることによって、かえって高いコストを支払わされる結果になるというのが、今度の原発事故から得た教訓である。地震大国と言われて続けてきた日本が、こともあろうに津波のおそれのある海沿いや活断層の上に原発を乱立したという事実を、先進諸国の有識者たちは、この国における国民の安全を顧みない経済中心主義の現れであり、危機管理能力の欠如と見ているに違いない。

このような危険極まりない効率の悪いエネルギー政策に歯止めを駆け、世界に先駆けた新しいエネルギー政策をいち早く確立することによってこそ、汚名返上ができるのではないのか。