2011年4月12日火曜日

レベル7、ついに 

 NHK BSニュースでは、これまで原発事故の国際原子力事象の深刻さを示す評価尺度のレベルを暫定5としてきたが、やっとチェルノブイリと同じレベル7に引き上げたことが報じられた。
その根拠がわからなかったので、他局ではどのように扱われているのか、いろんなチャンネルを換えてみたが、芸能だのスポーツだのといった内容ばかり。唯一朝ズバという番組で、原発事故の最初の数時間で実はテラベクレル単位の放射性物質が流出していたとの原子力安全委員会の発表を報じていた。
そのあといろんなチャンネルを回してみたが、興味深いことに、この大量の放射能漏れについて報じるものはどこにもなかった。この情報もまた闇に葬られることになるのだろうか。
隠そう、隠そうとするから、人々の不安や不信感がかき立てられる。今更何を公表したところで、東電と保安院の責任は免れないし、国民も驚かないということがどうしてわからないのだろう。
さらに驚いたことに、東電と保安院はこの期に及んでも、いまだ第一原発の復旧を考えているらしい。
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MSN 産経ニュース(2011.4.11 23:59)
発生から1カ月が経過した東京電力福島第1原子力発電所事故で同社と経済産業省原子力安全・保安院は、1~4号機の損害状況に応じた個別の復旧プランの策定に着手した
1号機
 1号機の炉心燃料棒について、東電は「全体の7割程度が損傷している可能性がある」と推計しており、溶融が最も激しいとみられる。燃料棒の熱も高く、原子炉の表面温度が設計想定の302度を上回る400度に一時上昇。現在も200度台で推移し、2、3号機よりも高い。
 復旧プランでは、原子炉の余熱でつくった蒸気を水に戻して、原子炉に注水する非常用冷却システムを活用。注水で発生した蒸気を水に戻し、原子炉に再注水する循環システムの構築を検討している。東電は「システム自体は壊れておらず、再稼働できる可能性がある」と期待する。
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 国民を不安のどん底に陥れ、地震・津波被害の復旧を大幅に阻害してしまったレベル7の深刻な福島原発事故、その活断層の真上に建っているダーティで危険極まりない原発の再稼働を、この期に及んでも、まだ本気で考えているような方々がいらっしゃるというのだからほとほと呆れてしまう。
仮に東電が再稼働プランを切りだしてきたところで、保安院は本来「君たちは何を考えているのか」と斬り捨てるべき立場なのではないのか。保安院とは、原発関連企業の保全と安定を守るための役所なのか?それならば保安院は電力会社から給料をもらうようにしてもらいたい。
東電の本店にいる上層部の方々や保安院の方々、まだ原発事故が何も解決していない状況下で、復旧プランの策定をするようなお暇があるのなら、直ちに健康被害がない31キロ圏内にでも越してきて、毎日地消地産の安全な農・水産物を食し、放射能の計測をするなり、事故現場での水まき、配線・配管の修理のひとつなりして、現場の第一線で苦闘している人達の支援をしてもらいたい。

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