2011年5月27日金曜日

オバマは言った:G8サミット

G8が開催された。冒頭にスピーチをさせてもらえるというだけで、まるで学芸会に出て有頂天になっている、日頃存在感の薄い目立ちたがり屋の小学生のように嬉々としている我が国の代表者

にたにた笑ってカメラマンに手を振っているような場合だろうか。

梅雨入り前に猛烈に大きな台風が列島に接近しているというのに、
水棺に失敗し、多量の高濃度汚染水がこの瞬間もどんどん増えだしているのに、
専門家は「福島第1のこの状態をどのように収束していいのかわからない」とまで言っているのに、「フクシマは安定した状態にある」などというような大嘘を平然と世界主要国の首脳の前で言ってのける我が国の代表者

一体、誰があんなオトコに国の命運を委ねたのか。私は彼のような人間を、彼の所属するあのような政党に一票を投じた数多くの国民だけに責任転嫁するつもりはない。

多数決原理の上では、自分が選ぶと選ばざるとにかかわらず、それが誰であれ選挙で選ばれれば
「国民の総意」で選ばれた代表者ということになるのだから。

そして前の選挙のあの時点で、多くの人々が自分たちの一票で、政治の流れを変える必要があると認識したこと自体、正しい選択だったと思うし、「他に選択肢がない」と判断した国民が大勢いてもやむを得ない状況であったと思うから。


ところでアメリカは世界一の原発推進国だという。たしかにアメリカには105基の原発があり、日本には54基しかない。しかし良く考えてみたい。

オバマはサミットで昨日発言した。
「アメリカはエネルギーの5分の1を原子力発電に委ねているーーー」と。

それに対して日本はどうだろうか。日本は国のエネルギーの3分の1を原子力発電に委ねているのである。

しかも、アメリカの国土面積は日本の国土面積の約25倍。
人口密度にいたってはアメリカの人口密度は日本の10分の1にすぎないのである。

そんな狭い国土で人口が密集した国が、

使用済み燃料を処理する技術さえ十分にもたず、処理済み燃料を捨てる場所すらないような狭い国が、

地殻活動が活発になりいつまた巨大な地震や津波などが発生するかもしれないと言われている危険極まりない地震・津波大国が、

いざというときに使いものになるような無人ロボット一機すらなく、多額の費用を拠出して他国の民間会社の力を借りなければ、汚染水の処理すらできない技術力のない国が、

エネルギー資源に乏しいフランスなどとは異なり、水力発電、地熱発電、太陽光発電、潮力発電のポテンシャルが十分に引き出されていたはずの国が、

エネルギー源の3割をも原子力発電に委ねて来たという命知らずの事実に、今更ながら驚き呆れる。そして、それ以上に、そうしたことの愚かさと危険性について、これまで認識したことがなかった自分自身に対して。




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