2011年5月12日木曜日

高く汚く危ない原発、誰のために残すのですか?

3.11にパンドラの箱が開くまで、原発問題に全く無関心だった自分を私は今になって心から恥じている。それまで嫌がらせに耐えつつ、買収にも頑として応じず、心が砕けそうになりながらも、周りを啓発しようとひたすら努力してきた勇気ある人々の存在にさえ気づかなかった愚かさをーー。

今朝のテレビで、立命館大学の大島教授が、有価証券報告書を元に算出したところ、発電にかかる費用は税込で、原子力が10.68円、火力が9.9円、水力が7.26円と、原子力が一番高コストになると述べていた。大島氏の算出法は原子力発電に払った金額を発電実績で割って算出したという。一般によく出される電気事業連合会の数値は、原発のあるひとつのモデルを例にとって算出されているという説明だった。

再処理やこの度のような事故が起こった場合の事故処理・賠償にかかる諸費用を考えれば、原子力はまことに高コスト事業なのである。

六ヶ所村の文化交流プラザ31億円、敦賀のきらめきリラポート24億円建設などなど、原発のある地域を潤すためにばらまかれた交付金は電源開発促進税から支払われてきたそうで、電源開発促進税は東電の場合では、月108円ずつ上乗せで消費者は毎月支払わされてきたのだという。

経産省などのエリート官僚、政治家、電力会社とその株主、原発関連企業、御用学者、電力会社と癒着しているジャーナリスト、そして地元住民を、喜ばせるために、国民は一体どこまで大きな犠牲を払い、高く汚く危ない原発の存在を是認し続けるつもりなのだろうか?

政府や電力会社が、福島第1と浜岡以外の原発が、それほど安全だと主張するのであれば、次に原発で事故が起きた場合、すべて電力会社が自社と株主の責任で全額賠償し、一般国民に負担をかけないという法改正をまず行ってもらいたいものだ。

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