2012年5月27日日曜日

WHOの被ばく線量推計を批判できるの?

WHOがこのほど発表した原発災害による被ばく線量の推計は日本の試算を上回るものであった。

藤村官房長官は、WHOが日本の水産物の出荷制限などを考慮していないと、この推計を批判した。

しかし3.11以降、日本政府は東電と一体になって情報隠蔽を繰り返し、原子力災害と放射能汚染の過少化を事故直後から絶えず行い国民の目を欺き続けてきた。

その上に高濃度の放射性物質に汚染された食料を摂取することに健康上の不安を頂き始めた国民の消費行動を「風評被害」と厳しく非難した。形ばかりの出荷制限の網をくぐり抜け産地偽装、県外漁港への水揚げなど様々な手段で、全国にばらまかれ、巧に加工・消費されてしまった農・水・畜産物は数知れない。

計測のノウハウを持っている国際的な環境保護団体が福島県沖の海洋生物の放射能汚染度の計測を申し出たが、政府はこれを拒絶し続けた。このような国民の健康を守ることから逆行するようなことをしておいて、WHOの推計を批判できるような立場にはないはずである。

食品に関して言えば、ドイツでは危険とされているような基準値のものが、日本では、今日も当たり前のように流通しているのである。

特にセシウムと心臓疾患の関係については、ベラルーシの医科大学の元学長である医師が、チェルノブイリの事故から蓄積したデータに基づいて、警告を発しているが、日本の放射線防護学の専門家は、その影響を否定している。

何が正しいかは歴史が教えてくれることだろう。

しかし、日本の総人口が激減してからでは遅い。今からでも除染不可能な地域の住民を即刻、集団疎開させるような政策を策定すべきである。

危険な4号機の燃料プールからの燃料取り出し、廃炉作業など、福島県民が枕を高くして寝られるようになる状態にするまでには、積み残された課題は山積みであり、フクイチの放射能災害の真の収束からは、まだまだ程遠いというのが偽らざる現状なのであるから。

http://www.47news.jp/47topics/e/229608.php
浪江町で10~50ミリシーベルト WHOが被ばく線量推計


世界保健機関(WHO)は23日、東京電力福島第1原発事故による国内外の被ばく線量の推計値を発表した。内部被ばくと外部被ばくを合わせた全身の被ばく線量が最も高かったのは福島県浪江町と同飯舘村で10~50ミリシーベルト。2町村を除く福島県全域は1~10ミリシーベルト、同県を除く日本全体では0・1~10ミリシーベルトだった。
 WHOは「情報量が限られている上、屋内外で過ごした時間など多くの仮定を基に計算している」と説明。被ばく線量の過小評価を防ぐため、数値が過大になっている可能性もあるとしている。
 報告書によると、推計値は昨年9月までに日本政府が公表したデータを基に、外部被ばく線量と、呼吸や食品を通じた内部被ばく線量を計算。原発から20キロ圏外の計画的避難区域の住民は事故後に大半が避難したが、推計では4カ月間住み続けたと仮定した。
 福島県内で数値が高かった地域は外部被ばくによる影響が大きかった。日本以外の地域は0・01ミリシーベルト以下だった。
 1歳児の甲状腺の被ばく線量は、浪江町で100~200ミリシーベルト、それ以外の福島県では10~100ミリシーベルト、日本各地では1~10ミリシーベルトとした。
 今回の推計に対し、内閣府・原子力被災者生活支援チームの福島靖正(ふくしま・やすまさ)班長は「福島県産の海産物の出荷制限など政府が取った防護措置が考慮されておらず、実際の被ばく線量よりもかなり過大になっている」と話している。(佐分利幸恵)
 (2012年5月23日、共同通信)

福島で基準値超え水産物多く

2012.5.19 21:08 放射能漏れ
 4月に食品中の放射性セシウムの新基準値が適用されて以降、5月17日までに全国の自治体などから計2万3657件の検査結果が厚生労働省に報告され、うち622件が新基準値を超過している。
いずれも野菜や魚などの一般食品(同100ベクレル)だった。
 検査結果を食品群別で見ると、基準値超えが最も多いのは農産物で370件。水産物は245件だった。
 都道府県別では福島が最も多く、検査した3601件のうち256件が超過した。水産物は707件を検査し、約25%にあたる175件が超過。ヒラメやマコガレイなど35種に及ぶ。一方、農産物は、1558件検査して、超過は約5%の80件だった。
 
福島、宮城、岩手の被災3県では、農産物計2168件を検査し、超過は253件で約12%。一方、水産物は、計1186件を検査し約17%にあたる196件が超過した


http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2012/05/20120526s01.htm


放射能大量放出/原子炉損傷の原因究明を

 深刻な放射能汚染をもたらした東京電力の福島第1原発事故。原発の外に放出された放射性物質はどれほどだったのか、東電がようやく明らかにした。
 昨年3月中だけで、総量は90万テラベクレルになるという。経済産業省原子力安全・保安院が2月にまとめた量(48万テラベクレル)のほぼ2倍になる。
 旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(520万テラベクレル)と比較すると、その6分の1程度だが、膨大な放射能であることに変わりはない。
 東電はいつ、どこから放出したのかも推計を示した。だが、なぜそうなったのかの説明は不十分だ。ほどんどのケースについて「原子炉建屋からの放出」と言っているにすぎない。
 原子炉圧力容器や格納容器の損傷はどう進んでいったのか。炉心溶融(メルトダウン)によるのか水素爆発によるのか、それとも別の要因なのか、放射能放出と原発の健全性に関わる検証を徹底的に行うべきだ。
 今回の放出量は、実測された放射能や気象のデータを基にモデル計算して出した。対象になった物質はヨウ素131とセシウム134、137、さらに希ガス(クリプトンとキセノン)の3種類。
 時系列でみると、ヨウ素とセシウムの放出量は昨年3月14日夜に一気に増え始め、20日ごろまで断続的に大量放出が続いている。
 東電によると、格納容器内の気体を抜くベントや水素爆発の際の放出量は少なく、ほとんどすべてが格納容器からの漏れだという。
 理由として、格納容器上部のふたが高温と高圧で損傷した可能性が指摘されている。原子炉の本体である圧力容器の中でメルトダウンが起き、その外側にある格納容器も高温になったためだとされる。
 だが格納容器内に放射性物質が充満しなければ、損傷だけでは大量放出は起きない。ヨウ素やセシウムはもともと圧力容器の中にあった物質であり、圧力容器やその配管などが損傷して漏れ出たとしか考えられない。
 損傷を受けた原因はメルトダウンや水素爆発の衝撃、さらに地震など可能性はさまざまに想定できる。いずれにせよ、圧力容器も含めて健全性がどうだったのか、きちんと検証されるべきだ。
 東電の資料によると、事故後に最も早く放出されたのは希ガスで、12日未明から朝にかけて1号機から2万テラベクレルもが放出された。だが、まだ水素爆発は起きず、ベントも行われていなかった。
 東電の中間報告によると、1号機の圧力容器内の圧力は12日の午前中、一気に低下したことが分かっており、希ガスの放出と時間帯がほぼ一致する。
 地震の半日後には早くも、1号機の圧力容器などが重大な損傷を受けたことを意味する。メルトダウンの衝撃だけでなく、もともとの強度や地震の揺れの影響も含めて、損傷の原因を解明すべきだ。
2012年05月26日土曜日

    http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/8780463ce90b6ad4cd1f8567f548dcfb/

    セシウムによる健康被害を解明したベラルーシの科学者が会見、心臓や甲状腺への蓄積を深刻視(1) - 12/03/22 | 18:17

    福島第一原発事故をきっかけに始まった福島県による「県民健康管理調査」――。同調査の進め方を議論する「県民健康管理調査検討委員会」が配布した資料には次のような記述がある。

    「チェルノブイリ原発事故で唯一明らかにされたのは、放射性ヨウ素の内部被曝による小児の甲状腺がんの増加のみであり、その他の疾病の増加については認められていません」(昨年7月24日に開催された第3回検討委員会配布資料)。

    こうした見解とは真っ向から異なる研究結果を盛り込んだ著書『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響――チェルノブイリ原発事故被曝の病理データ』(著者はユーリ・バンダジェフスキー・元ゴメリ医科大学学長)の日本語訳(合同出版刊)が刊行され、大きな注目を集めている。

    同書に関心が持たれているのは、バンダジェフスキー氏による研究がほかに類を見ない独創性を持つうえ、その内容が衝撃的なことにある。

    バンダジェフスキー博士やゴメリ医科大の研究スタッフは高濃度の放射性物質に汚染されたベラルーシのゴメリ州で死亡した400人を上回る患者の遺体を解剖。各臓器のセシウム137蓄積量を測定したうえで、
    特に心血管系疾患で死亡した患者の心筋に多くのセシウム137が蓄積されていたことを突き止めた。

    「チェルノブイリ事故後に突然死した患者の剖検標本を検査したところ、99%の症例で心筋異常が存在することが明らかになった。とくに注目すべき所見は、びまん性(広範囲に広がっている状態)の心筋細胞の異常で、これはジストロフィー病変と壊死の形態をとり、毒作用が働いている証拠である」と同書は指摘。

    「(ベラルーシの)ミンスクの子どもの体内セシウム137濃度は20ベクレルキログラム以上であり、彼らの85%が心電図に病理学的変化を記録している」とも述べている。

    国際放射線防護委員会(ICRP)が昨年4月4日に公表した「ICRP Publication111」(全文はhttp://www.icrp.org/docs/P111(Special%20Free%20Release).pdf)の21ページには、「1日に10ベクレルのセシウム137を摂取し続けた場合の体内での蓄積状況」についてグラフが示されている。

    このグラフによれば、約500日で体内のセシウム137蓄積量は1400ベクレルに到達する。体重が50キログラムであると仮定した場合、1キログラム当たりの蓄積量は28ベクレルに相当する。

    1日10ベクレルの摂取は、食品安全委員会が定めた4月からの新基準(一般食品の場合で1キログラム当たり100ベクレル以下、乳児用食品および牛乳の場合で1キログラム当たり50ベクレル以下)での許容量に照らしてもきわめて小さい数値だ。セシウム137を体内に摂取したことによる健康被害が、ごくわずかな摂取量から起こるとしたら、福島第一原発事故による影響はきわめて深刻になりかねないと言える。

    セシウムによる健康被害を解明したベラルーシの科学者が会見、心臓や甲状腺への蓄積を深刻視(2) - 12/03/22 | 18:17



    また、甲状腺はセシウム137が最も多く蓄積する臓器であることもバンダジェフスキー氏による調査で判明。「チェルノブイリ事故後の甲状腺異常は、(物理学的半減期が約8日の)放射性ヨウ素だけでなく、生体内や甲状腺に持続的に取り込まれた放射性セシウム(セシウム137の半減期は約30年)と、甲状腺ホルモンに結合するさまざまな免疫グロブリンの能力にも関連すると考える」とバンダジェフスキー氏は著書で指摘している。

    バンダジェフスキー氏は、ボランティアグループ「放射能防御プロジェクト」(木下黄太代表)の招きで来日。東京や札幌、仙台など全国5カ所で開催された計9回にのぼる一般向け講演会の来場者は4500人に達した。そして3月19日には、衆議院第一議員会館内でマスコミ向け記者会見および国会議院や政府関係者、マスコミを対象とした院内講演会が開催された。

    以下の内容は記者会見および東洋経済記者の単独インタビューによるものだ。

    ■以下は記者会見での質疑応答

    ――バンダジェフスキーさんは突然死やさまざまな心疾患、放射性セシウムの体内蓄積について研究してこられた。昨年から今年にかけて福島県内でも高校生の突然死が起きている。セシウムとの因果関係については何の表明も報道もされていないが、亡くなった方の臓器のセシウムを測定することに意味があるか。

    環境に高いレベルで放射線があるところで暮らしていると突然死の可能性がある。ゴメリ医科大の学生でもそういう例があった。

    放射性セシウムは特に心臓に激しい攻撃を加える。心筋細胞にセシウム137が取り込まれると、エネルギーの産生(合成)ができなくなり、突然死につながる。

    実際に解剖して測定すると、セシウム137の蓄積が確認できる。
    セシウム137は20~30ベクレルキログラムという低レベルの蓄積でも心拍異常が起きている。それが突然死の原因になりうる。
    福島第一原発事故の被災地では、子どものみならず大人も対象に被曝量に関する調査が必要だ。

    ――福島原発事故でも、放射性物質を体内に取り込む内部被曝への懸念が強まっている。日本に来日して、原発事故の深刻度をどのように感じているか。

    残念ながら日本人は情報が少なすぎる。(政府当局は)情報を隠している。今のような形で情報を隠し続けると、(対策の遅れによって)数十年後に日本の人口は激減してしまう。この悲劇を小さな事故だと見なしてはいけない。

    福島第一原発事故ではさまざまな放射性核種が飛散し、非常に高い汚染レベルの地域が広がっている。
    しかし、体内に取り込んだ放射性核種の量をきちんと測定していないのは大きな問題だ。

    セシウムによる健康被害を解明したベラルーシの科学者が会見、心臓や甲状腺への蓄積を深刻視(3) - 12/03/22 | 18:17



    日本の医師や学者のチェルノブイリ事故での研究成果を私は知っている。1994年にゴメリ医科大学ではシンポジウムを開催したが、そこにも日本から専門家が来てくれた。その中で私たちが

    発表したセシウムが心臓に非常に危険であるという

    ことを日本の方々は理解してくれた。その経験が生

    かされていない。

    このように情報がない状態でどうやって、国民の救済ができるのか。沈黙を強いる政策の結果、ロシアやベラルーシでは人口統計上悲惨な結果が起きた。私たちが経験したことを日本はもう一度繰り返そうとしているように思える。

    津波で散乱したがれきは放射性物質を含んでいる。汚染源のがれきは大至急廃棄すべきであり、日本全国にばらまくべきではない。

    このような沈黙を強いるやり方が旧共産党政権下で行われているならばわかるが、21世紀の今日、民主主義国である日本で行われているとは信じがたい。

    ――4月から日本では食品に含まれる放射性物質について新しい基準値が設定される。これをどう評価しているか。

    食品中に放射性物質が含まれていること自体が非常に危険だ。新基準で食品に含まれるのを許容するベクレル数を引き下げたことは肯定的な動きだが、ベラルーシでは1999年から用いられている基準のおかげで国民は放射性物質を摂取し続けている。

    食品を通じて体内に取り込んだ放射性物質は体のさまざまなシステムに影響を与える。このことは(放射線の照射である)外部被曝と比べても数段危険だ。

    ――仮に内部被曝をきちんと管理できた場合、土壌汚染地域で安全に生活できる閾(しきい)値はどれくらいか。具体的には(年間の積算放射線量が数ミリシーベルトに達する)福島市や郡山市、二本松市で生活することに問題はないか。

    牛乳を例に取ってみると、クリーンな牛乳は50ベクレルキログラム以下とされている。しかし、それ以下であれば安全という基準はない。基準以上であれ以下であれ、両方とも危険だ。基準とはあくまで運用上のものにすぎない。

    長い間汚染された地域に住む人が放射性核種を体内に取り込むとさらに危険が増す。最も危険なのは食品を通じて臓器に放射性物質が取り込まれることだ。

    病気が誘引される放射性物質の濃度や放射線量ははっきりしない。ただ、子どもの場合、体重1キログラム当たり10~30ベクレルのセシウム137を取り込んだ子どものうち約6割の子どもで心電図に異常が出ている。

    セシウムによる健康被害を解明したベラルーシの科学者が会見、心臓や甲状腺への蓄積を深刻視(4) - 12/03/22 | 18:17


    さらに
    蓄積量が多くなると、心臓の動きの悪い子どもの


    数がどんどん増加していることがわかった。ベラルーシの汚染


    地域ではそういう子どもがたくさんいる。だから子どもの死亡が


    多い。

    チェルノブイリ原発から30キロメートルにあるウクライナのイワンコフ地区では人口1000人当たり30人が1年間に死亡している。キエフ州全体では18人だが、これも多いほうだ。


    ■以下は東洋経済記者による単独インタビュー

    ――福島県では県民を対象とした健康管理調査が始まっている。ただ、この調査に基づく健康診査は原発事故の避難区域に住んでいた住民および推定被曝線量が高いとみなされた住民のみが対象であり、健診の項目も0~6歳の乳幼児の場合、身長や体重、血液検査に限定されている。甲状腺検査も2年に1度にとどまる。

    健診は必要だ。汚染地域の住民全員を対象にしなければならない。汚染地域は放射性物質が少量でもあるところも含まれる。東京も該当する。体内に取り込んだ汚染の濃度を調べないといけない。甲状腺や心臓、腎臓、肝臓、血液の検査が必要だ。頻度は半年に1度とすべきだ。

    ――福島原発事故による内部被曝の影響についてはきちんとした調査が行われていない。医学界や医療界は健康影響を深刻に受け止めているとは言いがたい。このような状況はどうすれば打開できるか。

    世論や国会議員の意思で、健康被害を予防するためにきちんとした健康影響調査を義務付けるべき。被害を未然に防ぐためにも、今こそ行動を起こすべきだ

    ドイツ放射線防護協会、1kgあたり8ベクレル(Bq)以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことを推奨

    未成年者は1kgあたり4ベクレル(Bq)以上、成人は1kgあたり8Bq 以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことを推奨
    ドイツ放射線防護協会が、福島原発事故の発生後の日本において、放射線核種(放射性物質)を含む食物の摂取による被ばくの危険性を最小限に抑えるため、チェルノブイリ原発事故の経験をもとに考察・算定を行い、以下の提言を行っている。
    1‐放射性ヨウ素が現在多く検出されているため、日本国内に居住する者は当面、汚染の可能性のあるサラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取は断念することが推奨される。
    2‐評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4ベクレル(Bq)以上のセシウム137を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kgあたり8Bq 以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことが推奨されるべきである。
    3‐日本での飲食物の管理および測定結果の公開のためには、市民団体および基金は、独立した放射線測定所を設けることが有益である。ヨーロッパでは、日本におけるそのようなイニシアチブをどのように支援できるか、検討すべきであろう。
    飲食物を通じた放射性物質の摂取は、長期間にわたり、身体にもっとも深刻な影響を与え続ける経路となる
    飲食物を通じた放射性物質の摂取は、原子力災害後、長期間にわたり、身体にもっとも深刻な影響を与え続ける経路となるとし、半減期2.06年のセシウム134、半減期30.2年のセシウム137、半減期28.9年ストロンチウム90、半減期2万4,400年プルトニウム239といった、長期間残存する放射性物質に対して、長期的に特に注意を要するとしている。
    日本の野菜・穀物・肉類のセシウム規制値は500ベクレル(Bq)/kg
    暫定規制値
    日本の野菜・穀物・肉類のセシウム規制値は500ベクレル(Bq)/kgとドイツの成人の約8ベクレル(Bq)/kgと比べて極めて高い基準である。日本で「直ちに影響はない」として流通している野菜等もドイツ基準では危険となる。
    被ばくの程度が高いほど、がんによる死亡率は高くなる
    ドイツの被ばく線量の限界値が年間0.3mSvなのに対し、日本では原発事故後に、1mSvから20mSvに引き上げられた。福島県放射線健康リスク管理アドバイザー・山下俊一長崎県大学教授に至っては、過去「100mSvまでは大丈夫」と発言していた。
    国際放射線防護委員会(ICRP)は被ばくを年間0.3mSv受けた場合、後年、10万人につき1~2 人が毎年がんで死亡すると算出している。しかし、ドイツ放射線防護協会が広島と長崎のデータを独自に解析した結果によれば、その10 倍以上の10万人のうち、およそ15人が毎年がんで死亡する可能性があるとし、被ばくの程度が高いほど、それに応じてがんによる死亡率は高くなると結論づけている。


    チェルノブイリ原発から西へ約70km離れたウクライナ・ナロジチ地区---。この地域への支援を長年行ってきたNPO法人「チェルノブイリ救援・中部」理事の河田昌東氏が言う。
    「ナロジチ地区中央病院から提供してもらった、子どもたちの健康状態に関する実数データがあります。これを見ると、大人と子どもでは病気の発症率に数十倍から100倍近い差があるのです」
    よく指摘されるように、チェルノブイリ事故後、周辺地域で幼児の甲状腺がんが急増したのは、母親の母乳を通じて放射性ヨウ素が子どもの甲状腺に集まった結果だった。事故の汚染地では、通常の小児甲状腺がんの数十倍以上の発生率を示したケースもあった。
    だが、河田氏は「本当に恐ろしいのは甲状腺がんだけではない」と言う。
    「甲状腺がんは事故から10年後が発生のピークでしたが、それ以降は減っています。そのかわり、それ以外のがんを含む全体のがん発生率は事故後から10倍以上に増えているのです。ナロジチ地区中央病院における児童1000人あたりの人口罹病率では、'08年で新生物(がん)は12・3人。じつに100人に一人以上の子どもが何らかのがんに罹っている計算になります」
    がん以外の多くの疾患でも、この20年あまりで子どもたちの罹病率は驚くほど増加している。
    「呼吸器系疾患は'88年に1000人あたり116人だった罹病率が、'08年には603・6人になっています。これには風邪も含まれているので数が非常に増えていますが、放射線被曝によって免疫力が低下したことが原因です。
    心臓血管系疾患は、およそ2倍に増えている。この多くは放射性セシウムの内部被曝による影響です。最近の研究で、セシウムは体内に入ると心臓にもっとも濃縮されることがわかっています。心臓は鼓動することによってエネルギーを消費するわけですが、その細胞の中にはエネルギーを生み出すミトコンドリアという細胞内構造物がたくさんあります。セシウムはこのミトコンドリアの機能を破壊することがわかっている。その結果、子どもだけでなく大人にも心臓血管系の病気が増えているのです」
    2011. 4. 6

    チェルノブイリ事故調査結果を基に長崎大の山下俊一教授が明言

    「放射性セシウム汚染で疾患は増えない」


    福島県の放射線健康リスク管理アドバイザーを務める長崎大大学院医歯薬学総合研究科教授の山下俊一氏が4月5日、日本財団主催の緊急シンポジウム「福島原発事故~“誰にでもわかる”現状と今後~」で講演。いま環境中に放出されている放射性物質の健康影響について、「その線量は極めて微々たるもので、全く心配が要らない量だ」とし随時モニタリングされ適切な対策がなされている現状では、「いまの日本人に放射性降下物の影響は起こり得ない」と断言した。現在、世界保健機関(WHO)緊急被ばく医療協力研究センター長でもある山下氏は、1986年4月に起きた旧ソ連邦ウクライナ共和国のチェルノブイリ原子力発電所の事故後20年間、現地での医療支援活動や健康影響調査に携わってきた被曝医療の専門家。



    2012年5月26日土曜日

    「大企業に甘く、家庭や零細企業から搾取」の電力会社: 大企業の再稼働肩入れも、当然ですね



     地域独占の10電力会社は、いずれも、企業向けの販売電力量の割合は、企業向けが6割強、家庭向けが4割弱であるにもかかわらず、利益の7割が家庭向け、企業向けはわずか3割であることを、今更のように経産省が発表した。


    民放では、すでに昨年の10月にこの事実を明らかにしており、経産大臣が、今までこの事実を認識していなかったということが、事実であるとすれば、職務怠慢という他はない。


    国が今なすべきは、金子氏が言うように、東電の解体と、日本全国の発送電分離を速やかに行い、電力の真の自由化を図ることである。


     ところで、メディアの批判は、利益の9割を家庭から搾取ていた東電にばかり集中している。


    しかし、利益の約八割を家庭から搾取している中国電力、7割を家庭から搾取している関西電力の収益構造も決して見逃されるべきではない。電力を自由化を進め、電力会社の悪しき地域独占を一日も早くやめさせるべきである。


    大企業は、民間契約者や零細企業にかり犠牲を強いて、自分たちを優遇してくれる電力会社と、自分たちにとってだけ都合のよいこの不平等な悪しき料金制度、電力供給の仕組みを温存させんがためにやっきにな原発の再稼働を実現させようとしている


    どんなに国民が犠牲を支払って大企業を守ったところで、アメリカなどとは違って日本の大企業やその経営者たちはその利益を社会に還元するということをほとんど全くといって行わな
    い。


     日本は本当に不平等な国になった。増税、増税と言いながら、法人税の大幅な増税は全く考えられていない。消費税増税を言う前に、ここ数年の円高や大震災の焼け太りでぼろ
    儲けをしてきた企業や、東電以外の電力会社、高所得者層してこそ、大幅な増税を行うべきではないのか。


     アメリカの資産家パフェット氏は自ら、昨夏、議会に対して、「甘やかされた富裕層に増税を」という提案をしている。


    多額の寄付をすることもなければ、特権を享受し、暴利をむさぼるばかりで、社会への還元など全く視野にない日本の大企業の経営陣、資産家には、爪のあかでも煎じてもらいたい。


    http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LPYIII0UQVI901.html
    バフェット氏:甘やかされた富裕層に増税必要-議会に呼び掛け


    8月15日(ブルームバーグ):米資産家ウォーレン・バフェット氏は、米国の財政赤字削減を図るため、富裕層個人への増税を議会に強く求めた。増税は投資や雇用の伸びを阻害することはないと説明している。
    バフェット氏(80)は米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿文で、「友人や私は資産家に優しい議会からたっぷり甘やかされてきた」と述べ、「米政府が犠牲の共有について真剣になるべきときだ」との見解を示した。
    寄稿文によると、バフェット氏の昨年の連邦税の総額は693万8744ドル(約5億3300万円)。同氏は「大きな金額のように聞こえるかもしれないが、私の課税所得の17.4%にすぎない。実際のところ、これはわれわれのオフィスのほかの20人の税率よりも低い。彼らの税負担は33-41%で、平均は36%だ」と指摘した。
    100万ドル超を稼ぐ層に対しては、配当やキャピタルゲインなどを含めて100万ドルを超える課税所得について即座に増税すべきだと指摘。「貧困層や中間層がわれわれのためにアフガニスタンで戦い、大部分の米国民が生活のやりくりに苦労しているのに、われわれ『超金持ち』は並はずれた優遇税制を受け続けている」と述べた。
    記事に関する記者への問い合わせ先Michael Heath in Sydney atmheath1@bloomberg.net
    記事に関するエディターへの問い合わせ先:Stephanie Phang atsphang@bloomberg.net
    更新日時: 2011/08/15 16:02 JST





    金子勝氏のブログより


    2002年の福島原発事故隠しを乗り切るために、形だけの企業向け電力自由化を行った


    日本卸売電力取引所は電力会社の出向者が占め接続料を引き


    上げてPPSを拡大させず、地域独占を守った。




    形だけ家庭向け自由化しても一般家庭が買えない仕組みにす


    る危険性大東電処理と発送電分離が先です。




    家庭向け電力自由化を経産省が打ち出すという。形だけの自


    由化で、発送電分離(発電自由化と国による送電の統合的運


    用)を引き延ばす可能性あり。その前に、電力料金値上げと


    不良債権化した原発の再稼働で電力会社を必死に救おうとす


    だろう。順序が大事。




    4月~の東電の企業向け料金値上げに、利用者の45%が値


    上げを含んだ契約の更新に同意せず。当初、東電は電力供給


    を止めるとしていたが、説得するという。  ブログで書いたように、


    なぜ我々が東電の事故処理・賠償費用を支払う必要がある?


    解体・売却を!


    http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2012051502100006.html
    東電会長 前首相の現場介入批判 国会事故調

    2012年5月15日

    国会の東京電力福島第一原発事故調査委員会(黒川清委員長)の会合が十四日夜、国会内で開かれ、東電の勝俣恒久会長の参考人聴取が行われた。勝俣氏は事故直後に菅直人首相(当時)が、福島第一を視察し、吉田昌郎所長(同)らが対応に追われたり、菅氏らが視察後にも携帯電話で吉田氏に問い合わせをしたりしたことを「混乱の極みで発電所長は指示をし、指揮を執らなきゃいけない。そんな時に質問的な話で時間を取るのは芳しくない」と批判した。
    勝俣氏によると、菅氏のほか細野豪志首相補佐官(同)も、携帯で吉田氏に問い合わせていた。自身は当時、そのことを知らなかったという。
    委員側は、二〇〇四年のインドネシア・スマトラ沖地震を踏まえて、経済産業省原子力安全・保安院が〇六年に津波による全電源喪失から炉心損傷に至るシミュレーションの結果を東電に届けたことにも言及。経営陣に伝えるよう求めたとする保安院の内部資料を示したが、勝俣氏は「原子力本部止まりで、私に届いていなかった」と説明。「知っていれば海水ポンプの水密性を高めるなどの対策に着手できたかもしれない」と述べた。
    事故当日、勝俣氏と清水正孝社長(同)がともに出張中で東京にいなかったが、「伝統的に不文律で二人とも遠方に出ることは避けたいと思っていたが、社長のスケジュールを知らなかった」と釈明した。
    事故を起こしたことには「地震も津波も新しい知見が確定すれば対策を取ってきたが、設計を上回る津波で機能しなかったことは、申し訳ないと思っている」と述べた。

    2012年5月24日木曜日

    官僚と東電の茶番劇: 国の原子力・エネ政策の原案はこのように決まるのか?

    国のエネルギー戦略は、原子力政策はどのように決まるのだろうか。原発再稼働の必要性について、国民や政治家を説得・誘導する手段・根拠となる国の試算や、原案というものは、一体いつ、どのような人々によって、どんな形で作られるのだろうか。

    昨年の3.11以降、原子力ムラへの批判があちこちで繁く行われてきた。

    にもかかわらず、毎日新聞によれば、原子力政策の原案は、あいも変わらず原発推進派ばかりのムラのうちうちで、決められている実態が明らかになった。

    原子力ムラの存在を黙認し、原発の安全管理の方法や事故処理の方法はおろか、危険極まりない廃棄物の処理法すらわからない人たちに、これ以上、原発を稼動させ、廃棄物のさらなる増産を任せるようなことをしていてよいのだろうか。

    国民の安全で健康な生活を守るというもっとも基本の原理原則を完全に無視し、既得権益のためだけに横車を押すような人々がやりたい放題やれるような仕組みをどこまで温存させるつもりなのか。

    情報を公開せず、電気事業者と官僚がつるんで、自分たちにとって都合のよい、脱原発に不利な数字ばかりを弾きだして、高笑いしているような会議は、これだけにとどまるまい。

    国民やメディアは、彼らが悪知恵を張り巡らせて弾きだしてきた根拠のない数字に騙され、原発を動かさなければ、やれ電気料金の高騰だの、電力不足で停電だのと煽られているというのが、今の日本社会における偽らず実態なのではないのか。

    このような実態を重々知りつつ、伏魔殿で作成された報告案をそのまま有り難く、おし頂き、彼等が描いた筋書き通りに、従順に政策提案・決定をするだけの政治家たちはあまりにだらしなく、情けない。

    http://mainichi.jp/select/news/20120524k0000m040126000c.html

    核燃サイクル「秘密会議」:まるでムラの寄り合い

    毎日新聞 2012年05月24日 02時30分(最終更新 05月24日 03時03分)
     扉の向こうに信じがたい光景が広がっていた。4月24日、東京・霞が関で開かれた「勉強会」と称する核燃サイクルを巡る秘密会議。一線を画すべき国家公務員と電気事業者が談笑する様は、まるで「原子力ムラ」の寄り合いだ。参加者の手元にはなぞの文書が配られる。取材班は後に内閣府原子力委員会の小委員会で示される報告案の原案だったことを突き止めた。【核燃サイクル取材班】

     ◇反対派批判、一斉に笑い

     4月24日午後5時前、東京・霞が関の中央合同庁舎4号館7階743会議室。開けっ放しのドアから三々五々、背広姿の男たちが入室していくのを記者は目撃した。原子力委員会、内閣府、経済産業省・資源エネルギー庁、電気事業連合会、日本原燃、東京電力……。反対・慎重派の姿はなく、推進派ばかりだ。
     青のワイシャツ姿の男が脇に書類の束を抱えて入室してきた。机にどんとおろす。一山にすると崩れるからか二山に分けて置いた。高さは片方が20センチ、もう片方が10センチぐらいだろうか。後に判明した事実によると、文書は「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会」の報告案の原案。実際に審議されたのは14日も先だ。
    http://mainichi.jp/select/news/20120524k0000m040125000c.html

    核燃サイクル原案:秘密会議で評価書き換え 再処理を有利

    毎日新聞 2012年05月24日 02時30分(最終更新 05月24日 02時57分)
    4月24日の秘密会議(勉強会)に配布された報告書の原案。表紙の右上には「取扱注意」と記載されている
    4月24日の秘密会議(勉強会)に配布された報告書の原案。表紙の右上には「取扱注意」と記載されている
    核燃料サイクルを巡る報告案(総合評価)の書き換え(抜粋)
    核燃料サイクルを巡る報告案(総合評価)の書き換え(抜粋)
    エネルギー政策を決める主な流れ
    エネルギー政策を決める主な流れ
     内閣府原子力委員会が原発の使用済み核燃料の再処理政策を論議してきた原子力委・小委員会の報告案を作成するため4月24日、経済産業省・資源エネルギー庁、電気事業者ら推進側だけを集め「勉強会」と称する秘密会議を開いていたことが分かった。表紙に「取扱注意」と記載された報告案の原案が配られ再処理に有利になるよう求める事業者側の意向に沿って、結論部分に当たる「総合評価」が書き換えられ、小委員会に提出された。政府がゼロベースの見直しを強調する裏で、」政策がゆがめられている実態が浮かんだ。
     小委員会は修正後の総合評価を踏襲して取りまとめ、23日、「新大綱策定会議」(議長・近藤駿介原子力委員長)に報告して事実上解散した。近く政府のエネルギー・環境会議に報告される。
     毎日新聞はA4判79ページの資料を入手した。表紙右上に「4/24勉強会用【取扱注意】」、表題は「原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会(第13回)」で、4月27日に論議される予定の報告案の原案だった。

    核燃料処理:全量直接処分が最安 総事業費試算やり直し

    毎日新聞 2012年04月27日 21時28分
     原発の使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」の今後を検討している内閣府原子力委員会の小委員会は27日、処理方法ごとの総事業費に関する試算をやり直した結果を公表した。使用済み核燃料をすべて地中に埋める「全量直接処分」は、前回の試算では最も割高とされたが、一転して最安となった。国の従来方針の「全量再処理」は逆に最も高くなり、政策転換に結びつく可能性がある。
     新試算は、2030年までに発生する使用済み核燃料の処理がすべて終わる約300年先までの総事業費を、▽全量再処理▽全量直接処分▽両方を併存−−の3方法ごとに計算。全発電量に占める原発比率が(1)30年に35%(2)同20%(3)20年に0%−−の3ケースを想定し、比較した。
     原発存続を前提とする(1)と(2)で、全量直接処分は11.8兆〜14.1兆円となり、全量再処理や併存をそれぞれ4兆円程度下回った。再処理する必要がなくなる脱原発シナリオの(3)だと全量直接処分に8.6兆〜9.3兆円かかるとされた。

    原子力小委:使用済み核燃料 処分法7項目で総合評価

    毎日新聞 2012年05月08日 13時27分(最終更新 05月08日 17時18分)
     原発の使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」のあり方を検討する内閣府原子力委員会の小委員会(鈴木達治郎座長)は8日、処理方法ごとの経済性に実現可能性などを加味した総合評価結果を提示した。国の原発政策が決まるまで判断を先送りする「留保」という選択肢を新たに加えた。評価結果は、次回まで議論した上で関係閣僚らで作る国家戦略室の「エネルギー・環境会議」に送られ、同会議が夏にもまとめる予定のエネルギー戦略に反映される。【阿部周一】
     評価した処理方法は、2030年までに原発から出る使用済み核燃料を▽全量再処理▽全量直接処分(地中埋設)▽両者の併用−−とするもの。30年時点の原発依存比率が(1)35%(2)20%(3)15%と、(4)20年までに全廃−−としたシナリオを想定し、▽燃料の量と貯蔵容量▽核拡散リスク▽実現の困難さ▽経済性▽ウラン資源確保▽放射性廃棄物の発生量▽政策としての柔軟性、の7項目で評価した。

    2012年5月22日火曜日

    Nuclear Restarts

    http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2012/05/18/how-close-is-japan-to-pushing-the-on-button-on-reactors-2/






    By Mitsuru Obe and Phred Dvorak
    Prime Minister Yoshihiko Noda said Thursday the government’s “close” to a decision on whether to restart two nuclear reactors in western Japan — the first pair in line to switch back on after last year’s terrible accident in Fukushima.

    Associated Press
    A Nov. 2011 photo of Kansai Electric Power Co.’s Nos. 3, rear, and 4 units of the Oi nuclear power station, located at Oi, in the western Japanese prefecture of Fukui.
    So what’s the controversial decision going to be and where does it stand? JRT expects it’ll be a “yes,” but the pressures against restarting are so great that the order to bring them back online could be delayed for months — possibly after peak electricity demand in the summer. Here’s our attempt to cut through the obscure, politically charged process.
    First the background. All Japan’s 50 operational nuclear reactors are now offline — most of them stopped for routine maintenance and left off while utilities conducted extra safety checks in light of last year’s meltdowns at Fukushima Daiichi. Recent opinion polls have shown the restart of Kansai Electric Power Co.’s Oi reactors — the ones chosen by the government as the test case — to be highly unpopular, with more than 50% of Japanese now opposed.
    Nevertheless, the government last month cleared two Oi reactors as safe to restart. And Friday, the government warned that without Oi’s electricity, the area of western Japan served by Kansai Electric would be asked to keep power consumption between July and September to no more than 85% of peak usage during the hot summer of 2010.
    Before restarting, the government has said it will consult local communities and then make a final Cabinet-level decision.
    The problem is, the Japanese government failed to define what communities it’s going to consult, and what level of support it’ll need from them. At the very least, officials have said they’ll want support from the town of Oi and the prefecture of Fukui, which host the reactors.
    This support appears to be largely in the bag. On Monday, the Oi town assembly officially decided that the reactors needed to be restarted, and the mayor has said he’ll make his decision by the end of the month. The Fukui prefectural assembly convened its own expert panel, which recently concluded that the Oi reactors were safe to restart. Fukui’s governor is also backing the government’s evaluation, although he’s raised concerns over Japan’s nuclear regulator, which has been in a state of confusion since April. The regulator was supposed to have been reformed into a new agency last month, but political infighting has slowed the process.
    But the governors of neighboring Kyoto and Shiga prefectures are opposing the restart of Oi’s reactors, saying that the government shouldn’t rush to bring them back online before it’s finished investigating the cause of the Fukushima Daiichi accident, and completed a long-term energy plan. The Japanese government said it’s planning to set up a joint council comprising Fukui, Shiga and Kyoto prefectures to monitor the Oi plant.
    In Osaka, popular mayor Toru Hashimoto is demanding Kansai Electric seek approval from all local authorities within 100 kilometers of its nuclear plants before deciding to operate its reactors.
    But none of those politicians are guaranteed a voice in the decision.
    Pundits say Mr. Noda and the three other Cabinet members in charge of the final decision are likely to press ahead with restarts anyway, since Japan’s big utilities will lose a lot of money if they don’t. “If nuclear plants are not restarted, they will turn become liabilities, instead of assets,” Yoshito Sengoku, a senior member of the ruling Democratic Party of Japan, said recently. “Even for accounting reasons, it’s difficult to exit from nuclear power.”
    Still, energy-watchers say the unexpected could still happen — particularly since the political risks to a restart are so high. “There could be an accident the day after the restart. Any politician who authorized the restart would be forced into resignation,” said Tomoko Murakami, nuclear expert at the pro-business Institute of Energy Economics. “No one wants to take such risks, especially with general elections looming next year.”
    Ms. Murakami recalls an incident at Tokyo Electric Power Co.’s Kashiwazaki Kariwa plant in 2009. The plant was about to be restarted from a two-year halt after an earthquake caused extensive damage to the plant. Then, a small fire broke out at one of the units, prompting a chorus of lambasting of the government for hastily allowing a restart.
    Ms. Murakami also pointed out that the new regulatory agency charged with supervising the nuclear industry hasn’t yet started. Investigation panels are expected to uncover more problems with the Fukushima Daiichi. “There may not be a restart — not just for months, but for years,” she said.

     以上は、WSJの記事からの転載である。野田、細野、枝野、藤村の4氏が原発の再稼働にどんなにやっきになろうが、5月8日付けの毎日新聞で発表された全国世論調査の結果を見ればわかるように、大飯原発の再稼働についての反対は63%にも及び、賛成の31%を大きく上回っている。稼働する原発がなくなり、今夏電気の使用が制限されても「我慢できる」と答えた人は74%に達しており、政府が4月にまとめた原発の再稼働をめぐる安全性に関する新たな判断基準を「信用しない」と答えた人が77%にも上っており、民意は再稼働に異議を唱えているのである。

     ところが、22日付けの毎日のウエブニュース(以下掲載)によれば、原発への信頼の失墜に伴い、エネルギー基本計画の抜本的見直しを目標に設置されたはずの基本問題委員会が、21日、25名の委員間で意見を集約しきれず、4案を併記することで終わったという。その4案の中には「原発比率の数値目標は定めず、現行維持」の意見も含まれているという。見直しをするために設置されたはずの委員会が、原発災害の収束、原因究明さえ何もできていない今、原発比率の現行維持などという意見を提示するとは一体何たることなのか。

    総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会は、経産相の諮問機関で、委員長は新日鉄の三村会長だという。大量の電力を消費する鉄鋼会社の代表をこの委員会の委員長に据えた時点から、エネルギー基本計画の真の見直しを提示する場に、なりようがないことはこの委員会が発足する前から、明々白々であったがーー。

    国のエネルギー政策の指針について検討する諮問機関のメンバーに、とりわけ諮問機関の委員長に利益相反が見え見えの企業の代表者を据える人事のあり方には、全くもって、疑問を呈さざるをえない。

    http://mainichi.jp/select/news/20120522k0000m020129000c.htm

    電源構成:集約できず4案を報告へ…原発「目標」なしも

    毎日新聞 2012年05月22日 02時32分
    将来の電源構成について議論している経済産業相の諮問機関「総合資源エネルギー調査会」の基本問題委員会は21日、30年の原発比率(10年度は26%)について「早期にゼロ」「緩やかに削減(15%)」「一定比率を維持(20〜25%)」「数値目標を設けない」の4案を選択肢とする方向で最終調整に入った。各案を支持する委員の意見が対立して集約できず、原発ゼロから維持まで複数案が残る形となる。【丸山進】
    月内に最終案をまとめて政府の「エネルギー・環境会議」に報告し、夏までに策定するエネルギー基本計画に反映させる。
    基本問題委員会は、福島第1原発事故で原発への信頼が損なわれたことからエネルギー基本計画を抜本的に見直すため昨年10月に設置された主に原子力のあり方を含め、電源構成の将来像を議論し、学識経験者や環境NPO、消費者団体など25人で構成する。委員長は三村明夫・新日本製鉄会長。30年時点の電源構成について、原子力、再生可能エネルギー、火力の構成比のあり方を議論。原発比率を0%、15%、
    20%、25%、35%、数値目標なし−−とする6案から絞り込みを進めてきた。