2011年10月21日金曜日

メディアの姿勢を改めて問う

リビアのカダフィ大佐が亡くなっただの、羽田の空港リニューアルから一年目だの、ギリシャの年金が何%削減になるだの、タイの洪水がどうだの、スポーツがどうだの、日本の公共放送は、ひたすら国内の大きなニュースをひた隠しに隠し、周辺諸国で起きていることや、どうでもいいことばかりを電波に流し続けている。この公共のテレビ放送を視聴するほど電気代の無駄もない。

国内で何も大きな事件も問題もない平和な状況なのならば、それも大いに結構なことだとは思う。

しかし、国内は、羽田空港のリニューアルから一年だのとニュースにもならない瑣末なことを報道して喜んでいるような場合ではあるまい。この国の公共放送が当然電波に載せてしかるべき、重大なニュースは数限りなくある。増税問題、経済問題、年金問題、原発問題、TPP問題、電力会社の地域独占、送電線独占の問題など枚挙にいとまがない。以下はそのほんの一部を転載する。

野田政権になってから、東電、原発災害についての報道が激減している。電力会社・大企業の巻き返し、プレッシャーがいかに大きく、メディアはそれに迎合しているかがはっきり見てとれる。

国民がいかに目を背けたい、もううんざりだと思っていたとしても、メディアが国民の目の前にある現実から目を背けていて良いはずがない。国民の健康、安全に関わるような重大な事件が、完全に収束していない限り、命を賭してでも、現場に向かい、権力と戦ってでも、本当に国民が直視しなければならないような真実を報道し続けることが、メディアの使命なのだから。

国民のテレビ離れに危機感をいだいているならば、放送局は、ジャーナリストは現状維持の報道姿勢のままでいいのか根本的に考え直すべきである。

http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102001001002.html


原発の除染廃棄物、3年仮置き 環境省が工程表案

 福島第1原発事故で汚染された土壌などの除染で出る廃棄物について、地域ごとの仮置き場で3年程度保管し、その間に中間貯蔵施設を建設することを環境省が月内に公表する工程表に盛り込む方針を決めたことが20日、分かった。関係者によると、中間貯蔵施設での貯蔵は数十年に及ぶ可能性が高いという。
政府は「福島県を最終処分地にはしない」と表明しており、福島県内の発生分は中間貯蔵の終了後は県外に出す。福島県で出た廃棄物の最終処分に必要な敷地、技術などは今後の検討課題となる見通し。他の都県で出た廃棄物は、濃度は低いとして各都県内での最終処分とする方針。

2011/10/21 02:02   【共同通信】


http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102001000778.html


全原発「廃炉」の請願採択 福島県議会、立地道県で初


 福島県内の全原発の廃炉を求める請願を賛成多数で採択した福島県議会=20日午後
 東京電力福島第1原発事故を受け、福島県議会は20日の本会議で、県内にある第1、第2原発計10基全ての廃炉を求める請願を賛成多数で採択した。採択を受け、佐藤雄平知事は「(採択の意義は)本当に重い。第1、第2原発の再稼働はあり得ない」と述べた。
原発を抱える13道県の議会の中で、廃炉を求める請願が採択されたのは初めて。放射性物質による汚染に苦しむ地元議会の意思表示だけに、政府の政策決定などに影響を与えそうだ。
採決では、出席した県議53人のうち、両原発を抱える双葉郡選出の1人を含む5人が採決直前に退席、残る48人が賛成

2011/10/20 21:19   【共同通信】

保安院、放出量試算でミス28件 福島第1原発事故

 経済産業省原子力安全・保安院は20日、東京電力福島第1原発事故で1~3号機から放出された放射性物質量の試算に28件の計算ミスがあったと発表した。6月に公表した総放出量77万テラベクレル(テラは1兆)という試算結果には影響しないという。国際原子力機関(IAEA)には既に報告したとしている。
誤った半減期を使って計算したことが原因。森山善範原子力災害対策監は「事業者を指導する立場の保安院自身が誤りを犯した」と謝罪、ダブルチェック徹底など再発防止に努めると述べた。
ミスがあったのはテルル131m、ヨウ素132など七つの核種。

2011/10/20 12:43   【共同通信】


東電“延命”のコストとリスク


2011年10月13日(木)
1/3ページ

 「東京電力に関する経営・財務調査委員会」(第三者調査委、下河辺和彦委員長)が野田佳彦首相に報告書を提出して1週間あまり。焦点は10月中に東電と原子力損害賠償支援機構がまとめる「特別事業計画」に移った。だが、報告書の内容が暗示するように、向かうべき道筋は東電の“延命”や原発再稼働へとレールが敷かれている感がある。頭(こうべ)を垂れて霞ヶ関の軍門に下った感のある民主党政権。その無力感が育む官僚主導政治がポスト・フクシマの日本国民や企業に新たなコストとリスクを抱え込ませつつある。

玉虫色の報告書



「枝野(幸男)大臣も弁護士出身で法律家だが、政治家としての発言もあるかもしれない。当該事業会社が債務超過になっていないのに、国民がそれを望んでいるからといって(債権を)カットして当たり前だろうというのは、法律家の常識として通るところではない」
10月3日、報告書を提出した後の記者会見で下河辺委員長は、争点の1つだった金融機関への債権放棄要請についてこう述べ、対東電“急進派”と目される枝野経産相を牽制した。この下河辺発言が、第三者調査委の方向性、ひいては「東電問題」に対する政府のスタンスを象徴している。第三者調査委の報告書は時間軸を様々に前後させることによって、東電の経営・財務状況を都合よく玉虫色に変化させている。
報告書によると、まず、2011年3月期末時点で東電は1兆2922億円の純資産があり、「債務超過ではなく資産超過の状態にある」としている。この「債務超過にあらず」という断定が上記の下河辺発言の根拠になっているのだが、東電の四半期決算ベースでみると、10年12月末から11年3月末までの3カ月間で、同社の純資産は1兆3797億円減少しており、続く11年3月末から11年6月末までの3カ月間では5515億円減っている。
言うまでもなく、3月11日に起きた東日本大震災と福島第1原子力発電所事故に伴う損失計上が主因だが、今後本格化する賠償費用について東電は11年4~6月期に3977億円を見積額として計上したのみ。調査委報告書では賠償開始から2年間だけで原発事故被害者への賠償費用は総額4兆5402億円に達すると見積もっている。純資産の3・5倍の賠償負担が今後降り掛かるわけで、9月12日に発足した原子力損害賠償支援機構からの資本注入がなければ、債務超過が不可避なのは小学生でも理解できる。だからこそ、支援機構が設立されたわけだ。
要するに、5月13日に当時の菅直人政権が「東電福島原発事故に係る原子力損害の賠償に関する政府支援の枠組み」を関係閣僚会合で決定した時点で、「東電を債務超過にしない」→「東電向け債権の放棄を金融機関に要請しない」というレールがすでに敷かれたと見るべきなのだ。
下河辺委員長は3日の記者会見でこうも言っている。「東電が形の上で債務超過になっていないと認識せざるを得なかった現状において(報告書に)『債権放棄を求めるべきだ』とは到底書ける話ではない」。債務超過になっていない時点を選んで、それを前提にしているのだから当たり前である。
一方、原発再稼働や料金値上げが絡んでくると、報告書には債務超過が持ち出される。第三者調査委が今後10年間の東電の事業計画シミュレーションを行い、柏崎刈羽原発が(1)全く稼働しない(2)稼働する(3)1年後に稼働する――という3つのケースを想定、それぞれについて料金値上げ率を0%、5%、10%で試算した。その中で原発が再稼働せず値上げもしないと、8兆6427億円の資金不足が生じ、1兆9853億円の債務超過に陥るとの数字を弾き出している。そして、この場合に支援機構による東電への資本注入が示唆されている。
要するに、国民(正確には原発立地周辺地域の住民や東電ユーザー)が原発再稼働や料金値上げに「ノー」を突きつけても、支援機構から東電に公的資金が入る仕組みなのだ。8月に国会で成立した原発賠償支援法では、資本注入を受けた東電は徹底したリストラを求められ、長期間にわたって「特別負担金」を払って国からの支援金を返済するとされている。だが、破綻に瀕した企業がリストラを徹底するのは当然であり、しかもそれでもキャッシュが稼げない場合、東電は料金値上げで返済原資を確保することになる。資本注入にせよ、値上げにせよ、カネの出し手はどちらも国民なのである。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819696E3EBE29B868DE3EBE3E2E0E2E3E38698E2E2E2E2;at=ALL

東電・賠償機構、事業計画10月末メド 政府支援確保へ策定急ぐ 

2011/10/19 19:00
東京電力と原子力損害賠償支援機構は19日、福島第1原子力発電所の事故の賠償への資金援助を受ける前提となる緊急特別事業計画を10月末をメドに共同策定する方針で合意した。東電の勝俣恒久会長、西沢俊夫社長と機構の下河辺和彦運営委員長が同日会談して確認した。政府支援の確保に向けて計画策定を急ぐ。
会談後、記者団に対して下河辺委員長は、「東電がリストラを具体化しなければ計画策定は難しい」と指摘し、東電の合理化努力を求めた。これを受けて西沢社長は、「(政府の経営・財務調査委員会による東電の資産査定などの)報告書をしっかり踏まえて合理化計画を進める」と述べた。
事業計画策定などを進める連携体制について下河辺委員長は、機構の担当者が東電に常駐して経営を監視しながら作業する意向を表明。これに対して西沢社長は「申し出を受けたのでやり方を至急詰める」として、機構側の意向を受け入れる方向で検討する考えを示した。

2011年10月20日木曜日

グリーンピースさん、魚介類は産地で消費されるだけではありませんよ。ストロンチウムの計測もお願いします。

 環境保護団体グリーンピースが、東京・東北の大手スーパーで店頭販売している魚介類を購入して線量検査を行い、半数以上のものから微量の放射性セシウムを検出しという。

できれば、どんな計測の仕方をしたのか、教えてもらいたいものである。

例えば、魚を売る前にスーパーが真水できれいに洗っていれば、魚の表面からセシウムを検出するという方法でなされた調査であれば、放射性物質はほぼ検出されない。魚の内部被曝をも考慮に入れた検査法なのかということである。

産地を正直に表示すれば、売れなくなると予想されるような魚介類については、スーパーや小売店が産地偽装をするという可能性も、日本では十分に考えられることである。

東北産と明示されているものは入念に真水で洗われ、産地が偽装されているものは、水揚げされた状態のまま販売されているという可能性もある。

またこの検査は東北から関東の範囲内に限定されたものだが、東北・北関東の魚介類の販路は東北・関東に限定されるわけではない。販路は全国各地に、被曝とはまったく関係がないと思っている地方にまで広がっている。



特に、一般市民が測量計をもって、まめに線量計測をしているような地域では、店も十分に警戒して、魚を十分に洗浄してから販売するなど、当然の対策を立てているだろうが、その他の地方で販売されているものには、そこまで入念かつ周到な処理が施されていない可能性も高い。

とりわけ産地表示がない盛り合わせの寿司とか、ねりものとか、惣菜にいたっては、被災地で売り物にならないようなものがどこかで水揚げされ、あるいは冷凍加工されている可能性がなきにしもあらずである。

というような予測を本来、自分たちで立て、線量検査の手順を丁寧に国民に説明し、全国各地に出荷され、店頭で売られている農作物、水産物、それらの加工品について、厳密な線量計測を絶えず行って、その結果を国民の前に公表すべきは、農水省である。

しかし、国は相変わらず生産者を保護すること、政治家たちは生産者団体の投票数獲得にやっきになって、国民の健康・安全はく二の次といわんばかりの態度を堅持し続けている。

となれば、我々一般消費者はグリーンピースのような、放射能計測について世界から信頼されている環境保護団体に計測をお願いするしかすべがない。

放射性物質は、半減期が短いヨウ素や、何日か海を回遊しているうちに排泄されるセシウムばかりではない。

骨にどんどん蓄積されていくストロンチウムについてはどうなのか。特に、しらす、小あじなど骨ごと食べる小魚についても、入念な計測結果を定期的に出して頂くことを期待したい。

http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011101901000762.html

魚介類から微量セシウム 環境保護団体が店頭調査


 調査した主な魚と検出値
 環境保護団体グリーンピースが、大手スーパー5社の東北から関東の計17店で店頭の魚介類60点を購入して放射性物質の有無を調べた結果、半数以上の34点で微量の放射性セシウムが検出されたことが19日、同団体への取材で分かった。
最大値は埼玉県内の店で売られていた茨城県産ワカサギの1キログラム当たり88ベクレルだった。いずれも国の暫定基準値の同500ベクレルを大幅に下回り、残り26点は不検出だった。
グリーンピースは「調査した全5社の幅広い商品でセシウムが確認された。(基準値以下なら)安全と思う人もいれば、子どもに食べさせたくないと考える人もいるだろう。小売店は独自に検査し結果を店頭で示してほしい」と指摘。

2011年10月19日水曜日

「死の街」は悪くて、「(津波が来ているのに)逃げなかった馬鹿もいます」は良いのですか。

 平野復興担当大臣が津波災害に関して自分の高校時代の友人のように大きな津波がきているのに、「逃げなかった馬鹿もいます」という発言をしたという。

このニュースは、テレビ朝日系のニュースで軽く報じられただけで、夜のニュースでもほとんど各社どこも大きく取り上げてはいない。

政治家の問題発言としては、先日辞任に追いやられた鉢呂経産相の「死の街」
発言がある。死の街発言は、放射能をつけてやる発言が報じられる前から、各社火がついたように騒ぎ立て、非難轟々であったが、平野復興大臣の失言は野党が問題にしているだけで、メディアはそしらぬ顔でスルーしている。

日本では死の灰という言葉が市民権を得て長い。未曽有の放射能漏れがあり、死の灰が降り注ぎ、ひとっ子一人いなくなった街を死の街と表現したことが、それほど大きな失言なのだろうか。それを非難するならば、平野復興大臣の発言はどうなのか。彼の発言こそ、津波で命を落とした多くの死者に対する冒涜以外の何ものでもない。東電や東電に取り込まれた人間のせいで、街が街として機能しなくなり、人が人らしい生活をできなくなってしまった事自体が問題なのであって、鉢呂氏は、そのような街の状態を目の当たりにし、それを彼なりの言葉で表現したに過ぎない。むろん、それが大臣としてふさわしい発言かどうかといえば、一体どれだけの大臣が国の代表としてふさわしい格調の高い発言をされているかと逆に問いたい。

ところで平野氏は、後で高校時代の友人に対する個人的な思いがあって、そのような問題発言をしてしまったなどと言っているが、後付けの苦しい弁明に過ぎないことは火を見るより明らかである。
平野氏が亡くなってしまった友人について語っているのであれば、その友人をバカなやつといおうが、間抜けな奴とやつといおうが、それが適切か否かは彼と友人との関係性の中で判断できないことである。

しかし、明らかに平野氏の発言は、逃げ遅れた一人の友人について語っているわけではなく、津波で逃げ遅れた死者について語る場面の中から出てきたものであり、不適切、不謹慎きわまりない発言である。

問題はそれを取り上げるメディアの姿勢である。鉢呂大臣は、脱原発に向かおうと大きな舵取りを始めようとした、まさにその直前にマスコミに足をすくわれ、辞任に追い込まれた。一方、平野氏といえば、省庁が地方に出先機関をつくるのは望ましくないとの批判の声がそこかしこで高まり、復興庁についても東北に本部を置くべきという意見がある中、中央官僚のいいなりになり、東京に復興庁の本部を置き、3県の沿岸部に出先機関を置くという組織作りを提唱している人物である。

国のために改革をと考え、動こうとする政治家はメディアによってたかって足を引っ張られ、引き摺り下ろされ、官僚のいいなりになっているような政治家はどじょう君をはじめとして、メディアに擁護されるーー何かが違っているのではないかと思うのは、薔薇っ子だけだろうか。

またそれほど言動が不適切であったはずの鉢呂氏がつい先日、TPPの対応検討委員会の座長となったが、それに対して、メディアは何ひとつ批判の声をあげはしなかった。

経産大臣ならば「放射能を付けてやろう」発言は悪いが、TPPの対応検討委員会の座長ならば、それが許されるというのだろうか。そんな理屈はまったく通らない。

結局、鉢呂氏をめぐる処遇は経産大臣に脱原発に向かって大きな方向転換をしてもらっては困るという経団連を始めとする大企業の顔色を伺い、電力会社や原発推進派の企業経営者に都合のよい報道をしなければ、広告料を止められ経営が成り立たないメディア各社の妨害以上のなにものでもなかったのではと言われても、反論の余地はあるまい。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111002k0000m010095000c.html


平野復興担当相:「復興庁」の組織イメージを明らかに

 平野達男復興担当相は1日、東日本大震災の復興事業の企画・調整、実施を担う「復興庁」の組織イメージを明らかにした。司令塔となる本部を東京に設置し、岩手、福島、宮城3県に「復興局」などの支部を置くほか、津波被害に遭った沿岸部にも数カ所の出先機関を置く方針。同庁の機能については「すべての権限を集めて強力に指導する前提には立っていない」と述べ、被災自治体の支援に重点を置く考えも強調した。東京都内で記者団に語った。
 復興庁については「本部を東北に設置すべきだ」という声が出ているが、平野氏は「本部は司令塔として東京に置くのが基本だと思う。3県に支部を置くのが一つのイメージだ」と述べ、被災地と中央省庁の調整に当たる本部は東京に置くのが適切との考えを強調。さらに「沿岸に何カ所か(出先機関を)置き、じかに市町村を回るような仕組みもあっていい」と述べた。
 また平野氏は、復興庁のあり方について「復興事業の執行は、ほとんど県や市町村が主な役割を果たす。(国は)市町村に復興計画を決めてもらう流れは維持することが大事だ」と指摘。復興庁は地元自治体の要望を聴取し、調整する役との考えを示した。
 復興庁は省庁縦割りの弊害を廃して復興を迅速に進めるため、施策の企画や総合調整、実施権限を持たせる新組織。6月に成立・施行された復興基本法で早期設置が定められた。自公両党などには復興庁について、各省庁から権限を移譲して強力に施策を進める「スーパー官庁」を求める声があり、自治体のサポートを重視する平野氏の構想とは温度差がある。
 政府は次期臨時国会に復興庁設置法案を提出する方針で、早ければ来年1月の設置を目指しているが、同庁のあり方については今後の与野党協議などでさらなる議論となりそうだ。【中井正裕】

http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/211018047.html


「逃げなかったばかもいる」平野大臣が発言を釈明(10/19 00:05)

 平野復興担当大臣が、震災での津波被害に関連し、「高校の同級生みたいに逃げなかったばかもいる」と発言しました。平野大臣は釈明しましたが、野党は「許されざる言葉だ」と批判しています。

平野大臣は、党の研修会で津波の教訓を話すなかで、「前の津波の経験から、この高さなら大丈夫ですよと逃げた人。逆に、私の高校の同級生みたいに逃げなかったばかもいます」と発言しました。ただ、平野大臣はこの後、次のように釈明しました。
平野復興担当大臣:「その同級生の個人的な思いが、ちょっと、ぼんっと重なってしまいまして、ああいう表現になったと。不快な思いをされたということであれば、私の本意でもありませんし、その表現についての稚拙さということがもしあったとすれば、お詫びを申し上げたい」
自民党・大島副総裁:「どういう理由にしろ、亡くなった方をばかという表現は、大臣として許されざる言葉だと思います」
野党側は、20日からの国会でも追及する構えです。

2011年10月18日火曜日

知事さん、電力会社の役員さん、皆で渡れば怖くないですか?

 以下は昨日の金子勝氏のツイッターを引用したものである。ここから、原発を推進している県政と電力会社の癒着の程が自ずから見えてくる。


金子勝氏のツイッターより

核燃料税収入の多くは県に入る。福島原発で東電からの収入は、地元自治体の説明により7割は福島県がとっていたと判明。2010年度予算では、福島県が道路と福島医大などに44億円、地元自治体には13億円しか回らず。福島県知事はどうりで…。

このブログでも、九電のやらせ事件、第3者委員会の調査結果を


軽んじて、知事の関与についての言及を報告書から外して提出し


た問題についてコメントしてきた。九電の社長は当然のように、社


イスに留まり、一時は辞任を覚悟していたという古川佐賀県知事


も、辞任するなどと言ったことはないと嘯いている。




 北電も「右に習え」で、高橋知事は関与を否定、北海道電力の


もプルサーマルを一時凍結しただけで、役員報酬を20~30


ーセント減額するだけに留まるという。




 そんなに原発がやりたければやるがいい。ただし事故が起こっ


ときには、その電力会社、自治体、地域住民は誰にも頼らず、


己責任ですべての始末をつけるということを条件にしてもらい


い。1%のために、99%が犠牲になるような日本の電力会社


の暴挙が許されてよいはずがない。




http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111018ddm041040116000c.html

北海道電力:「やらせ」問題 プルサーマル一時凍結 社長ら6人減給処分

 北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)のプルサーマル計画を巡る「やらせ」問題で、北電の佐藤佳孝社長は17日、同社本店で会見し、同計画について「立ち止まって整理したい」と述べ、一時凍結する考えを示した。北電の組織的関与を認定した北電第三者委員会の調査報告書については「全面的に受け入れる」とし、佐藤社長ら役員6人の減給処分を公表した。ただし、自身の辞任は否定した。
 佐藤社長の会見は問題発覚後初めて。「調査結果を重く受け止め、心よりおわびする」と陳謝した。処分は管理責任を問うもので、佐藤社長と近藤龍夫会長、2人の副社長が減給30%(3カ月)、常務2人が減給20%(同)。佐藤社長は「処分内容は妥当。ほかの会社の例を参考に決めた」と強調した。「やらせ」に関与した本店電源立地部や泊原子力事務所の社員15人は今後処分を決める。既に退職した役員・社員3人は対象外とした。
 プルサーマル計画については「東日本大震災後の状況や今回の問題を考慮し考えを整理したい」と説明。原発を巡る国策や世論の動向を見ながら、問題発覚後中断しているプルサーマル用燃料の製造再開時期を探る姿勢をにじませた。
 定期検査中の泊原発1、2号機の再稼働は「(やらせ問題の)影響はあると思うが、できるだけ早く信頼回復を図り、理解が得られるよう努力したい」と述べた。
 また「やらせ」の背景について「組織の風通しが悪く、ガバナンス(企業統治)、コンプライアンス(法令順守)機能が働かなかった」と総括。電源立地部廃止を含む組織改編とともに、社員のシンポ参加や意見提出を自粛するなどの行動基準を策定して再発防止を図るという。
 第三者委は14日、08年の国・道主催のシンポや意見聴取会で社員動員などの「やらせ」があったと指摘。道が実施した意見募集では、道職員が北電に賛成意見を提出するよう要請したとされるが、道は否定している。【吉井理記、岸川弘明】
北電やらせ:道職員の関与指摘 第三者委報告書
プルサーマル公開シンポジウム等に関する第三者委員会で報告書を発表する市川茂樹委員長(中央)ら=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
プルサーマル公開シンポジウム等に関する第三者委員会で報告書を発表する市川茂樹委員長(中央)ら=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
第三者委員会から受け取った報告書を大事そうに抱え、記者会見場をあとにする北海道電力の石井孝久副社長=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
第三者委員会から受け取った報告書を大事そうに抱え、記者会見場をあとにする北海道電力の石井孝久副社長=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
 泊(とまり)原発(北海道泊村)を巡る北海道電力の「やらせ」問題を調査していた北電の第三者委員会(委員長・市川茂樹弁護士)は14日、調査報告書を発表した。3号機のプルサーマル計画の是非を問う08年の道の意見募集で、道職員が、賛成意見を地元住民から出させるよう北電に要請していたと指摘した。これを受け道は、第三者を交えた調査を行う方針を固めた。市川委員長は会見で「道は中立的な立場にあるべきで、遺憾だ」と述べた。
 報告書によると、意見募集は08年5~7月に実施。道原子力安全対策課は募集中の7月8日、北電に「反対意見が多いので、地元から反対派の主張を打ち消す意見もほしい」と要請していたことが北電内のメモで発覚した。社員は原子力部長らに「内密で、道庁の意見募集に対する推進意見出しの依頼を受けている」と電子メールで報告した。道は「要請した認識はない」と回答したという。【岸川弘明、大場あい、円谷美晶】

北電やらせ問題:高橋知事、道の関与全面否定

第三者委員会の報告を受け、記者の質問に答える高橋はるみ北海道知事(右端)=北海道庁で2011年10月14日午後6時41分、梅田麻衣子撮影
第三者委員会の報告を受け、記者の質問に答える高橋はるみ北海道知事(右端)=北海道庁で2011年10月14日午後6時41分、梅田麻衣子撮影
 泊原発(北海道泊村)を巡る「やらせ」問題で、北海道電力の第三者委員会が調査報告書で道の関与を指摘したことに高橋はるみ知事は14日、「道の確認した内容と異なっているのは大変残念。道の関与は全くない」と全面否定した。当時の担当課長も「趣旨や意図が違う」と反論した。高橋知事は道の関与の有無を改めて調査すると表明した。
 報告書は泊原発3号機のプルサーマル計画の道民意見募集に当たり、道原子力安全対策課の職員が08年7月8日、北電に地元から賛成意見を出させるよう要請していたと指摘。これに対し高橋知事は「当時の課長は誠実だし、上司だった(当時の)危機管理監も中立、客観的な仕事をしていた」と説明。当時の原子力安全対策課長だった村井悟・釧路総合振興局長も「『推進よりも慎重意見が多かった』などという感想は話したが、趣旨や意図が違う形になっている」と話した。
 報告書は北電の関与についても、08年の国・道主催の各シンポジウムや、道主催の「ご意見を伺う会」5回中4回で、社員動員や会場での発言依頼があったと認定。いずれも本店の電源立地部や泊原子力事務所渉外課などの組織的関与を指摘した。国主催のシンポでは常務取締役兼発電本部長も動員や質問準備を黙認したほか、北電労組が組合員のシンポ参加を指示して労使間で参加社員に時間外手当を支給することまで決めていたとした。【高山純二、岸川弘明】

 ◇北電社長、姿見せず

 一連の問題で佐藤佳孝社長から説明がないことが批判を浴びている北電だが、14日も佐藤社長は姿を見せず「全容解明に向けて委員会の調査に全面的に協力してきた。調査結果および提言は真摯(しんし)に受け止め、社内で早急に検討する」などとするコメントを出しただけだった。来週前半にも社長会見を開き、再発防止策や関係者の処分を公表するという。
 石井孝久副社長は午前10時前、第三者委の市川茂樹委員長から「しっかり受け止めて信頼回復を図ってほしい」との言葉とともに報告書を手渡された。報道陣の取材に「道民や関係者に多大な迷惑をかけ、信頼を損ねた。心よりおわびする」と謝罪したが、報告書の内容については「まずはしっかり確認したい」と述べるにとどまった。【吉井理記】

2011年10月17日月曜日

進まぬ除染作業、ついにIAEAからの要請まで

 週末は、各局、世田谷で高濃度の放射性物質が検出された事件の報道で持ちきりであった。ほんの数行で済むようなことなのにもかかわらず、大げさに現地の映像が何度も繰り返し報じられ、フクシマ原発とは無関係であり、その中に何十年も住んでいた住人が、健康を害していないことばかりが、強調された。今メディアが本当に報道しなければならないのは、そんなことだろうか。本当におかしい。

一方、原発推進団体のIAEAが現実的な除染計画を日本政府に要請したことは、まったく問題視されていない。原発災害が発生して以来すでに7ヶ月以上の時が流れているのに、まともな線量計測も行われず、首都圏では業を煮やした一般庶民が線量計を入手して、自分たちで線量を計測を行っている。

除染作業が上手く進んでいるという報道は頻繁に行わるが、放射能にまみれた土や草木や作業服を貯蔵する場所については、まだ何も具体的なことは決まっていない。汚染物質の取り扱いについては、もっとも専門的な知見を持っているはずの東電にいたっては、汚染された作業員の防御服を山積みにしたまま放置し、それをまたご丁寧に録画し公開しているのだから、何をかいわんやである。作業服の録画を計画、編集、配信しているような暇があれば、本店の社員総動員で、敷地内に汚染物質を貯蔵するための穴掘り作業に励んでいただきたいものである。

汚染物質は、鉛のドラム缶につめて密閉し、もよりの原子力発電所の敷地内に運びこむことが、もっとも現実的な対応であろう。原発のある自治体や地域住民には、過去何十年にもわたってその迷惑料は電気代や税金から支払われ、恩恵に浴してきたのだから。

森林地域が多い東北での除染は周到にやろうとすれば、気が遠くなるほど費用のかかる大変な作業となるし、恐らく不可能に近い。

何度も書くが政府は、スピーディの計測結果をすぐに国民に公開し、迅速に法改正をして、高線量の地域に住む住民は集団疎開させ、その周辺何十キロ圏内は、すべて立ち入り禁止地域とすべきだったのである。

否、今からでも、それをやったほうが、食料の線量計測をして安全宣言を出しているのにもかかわらず、被災地周辺でとれた水産物や農作物が一向に輸出できない、風評被害で売れない、地元の復興が進まないなどと地団駄を踏み続けているより、はるかに賢明である。

http://jp.wsj.com/Japan/node_324914?mod=MostPopularBlock


IAEA報告書、現実的な除染計画を政府に要請


【東京】国際原子力機関(IAEA)は14日に公表した報告書で、東京電力福島第1原子力発電所周辺地域の放射能汚染への対処について一段と焦点を絞った現実的な政策を取るよう日本政府に要請した。
12人のメンバーからなるIAEA除染専門家チームが作成した同報告書では、「被曝量の削減にそれほど効果的でない可能性のある過度に保守的な方法を避けることが勧められる」と言及した。同チームは政府ならびに地方自治体が行っている様々な除染プロジェクトをここ9日間にわたって視察した。
環境省は先月、年間の被曝量が5ミリシーベルト以上の地域を除染する場合には、2400平方キロメートル超の面積の土地が除染される必要があるとの試算結果を示した。政府試算によると、その費用は1兆円を超える見通し。また、対象地域の大半は人口の少ない森林地帯だ。
環境省は年間の被曝量をさらに1ミリシーベルトまで引き下げるという圧力にさらされている。そうなれば、政府の資金援助が必要な除染作業の量がさらに増大することになる。
しかし、今回のIAEAの報告書では、放射性廃棄物の処理場が不足しているために、「有効な除染活動が過度に制限され、損なわれることになり、国民の健康と安全が危険にさらされることになりかねない」と指摘した。IAEAの専門家チームは日本政府に対し、一段と現実的な目標を設定するとともに、土を全部除去するというよりも表面の土を地下に埋めるなど、実施が比較的容易な除染方法を採用するよう提案した。
IAEA除染専門家チームのホアン・カルロス・レンティッホ団長は記者会見で、「森林など一部地域で(除染の)プロセスを調節する余地があることが分かった」と述べた。
レンティッホ団長は、「慎重になり過ぎることを避けるという観点から戦略を最適に調節することが非常に重要だ。利益と負担のバランスを図ることが重要だ」と語った。
同団長はさらに、金銭的コストだけを考慮するのではなく、かかる時間や発生する廃棄物、作業員の被曝についても検討する必要があると強調した。
同報告書はまた、課題が膨大なにあることを考慮し、地方自治体や地域社会の一段の協力を呼びかけた。
IAEAの視察は、3月の福島第1原発事故の発生以来、今回が2回目となる。
日本の食品輸出が引き続き、海外で安全性のイメージにかかわる深刻な問題から打撃を受けるなか、除染作業は急務だ。中国を訪問中の枝野経産相は14日、中国に対し日本の魚介類や農産物の輸入が事実上停止している状態の改善を要請した。日本にとって主要市場の1つである中国向けのこうした品目の8月の輸出は、前年同月比で30%超減少した。

2011年10月16日日曜日

年金を消した組織と人間の責任は?:無意味な検討会と副教材

 「消えた年金」 「消えた年金」などという言葉が普通に使われていることに、この国の人たちは誰も疑問を感じないのだろうか。

年金が霧や靄のように、自然に消えるわけでもなく、忍者のように、自分で姿を消すはずはもないのに、「消えた年金」などという言葉が普通に使われていること自体が変である。

責任の所在を曖昧にし、国民を煙に巻いてしまうくための巧妙なレトリックの一つだと思うのは、穿った考え方だろうか。

年金が消えるはずはない、誰かに「消された」のである。

他人の年金を着服し、消した人間が、盗人猛々しい組織が、存在するのである。
年金業務に携わる行政に関わる公務員が国民の年金を着服し、記録を末梢してしまうという許しがたい大罪を犯しながら、誰一人としてその責任を問われた者はいないのである。

民主党政権になって、年金問題の改善に真剣に取り組もうとした大臣もいたが、官僚のブーイングとサボタージュに抗しきれない軟弱な内閣のおかげで、さっさと降格させられてしまった。

以来、社保庁が日本年金機講と名前替えをしただけで、もっとも肝心の「消された年金のゆくえ」やその責任の所在の追究については完全に不問に附されることとなってしまった。それどころか、野田氏が財務相、総理に就任以来、官僚による公金の着服や無駄遣いは不問に付し、増税によって問題解決をはかろうという短絡的な増税一辺倒の議論が始まったのである。

しかし、年金問題の現実はといえば、自分で年金納付のレシートを何十年間にもわたってきちんと保存していないと、年金を払ったことさえ証明するすべはなく、何十年にもわたって収め続けた年金が支払われないという理不尽な状況が、この国ではあたかも当然であるかのように正当化されてしまっているのである。

預金通帳をなくしたら最後、預金がゼロになってしまう恐ろしい銀行に、一体誰が大切な貯金をしようという気になるかという日本の年金という社会保障制度の大きな問題は何も解決していない。

厚労省は子どものときから年金を納めることの必要性を説くために、無駄な検討会議を組織して、小中高の副教材を作成するという、実に馬鹿げた新たな税金の無駄遣いをするそうだ。

多くの国民は有給休暇さえまともにとらず、汗水流して真面目に働き、納税しているというのに、どうして財政がこんなにひどく逼迫するのか、誰が国の経済を誤った方向に導いたのか、誰が、あるいはどの組織が、どんな無駄遣いをしているのかを摘発し、厳しく責任を問う仕組みを抜本的に作らない限り、消費税を20%にしようが、30%に釣り上げようが、出世や天下り先を確保するために、霞が関は大手を振ってやりたい放題、税金の無駄遣いを繰り返すばかりである。

国民もバカではないし、子どもをバカにしてはいけない。

こんなことを大人が許している限り、どんなに素晴らしい副教材を作ったところで、若者の年金ばなれに歯止めをかけることなど不可能である。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111016/t10013289341000.html


厚労省 社会保障学ぶ副教材作成へ

10月16日 5時41分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)
厚生労働省は、年金や医療などの改革を進めるにあたって、子どもの頃から社会保障制度を理解してもらう必要があるとして、小学生から高校生に向けた副教材を作成することになりました。
厚生労働省は、先に政府・与党が決定した社会保障と税の一体改革案に沿って、年金や医療、介護などの具体的な改革案作りを進めています。ただ、厚生労働省では、年金記録問題などをきっかけに、「年金制度は破たんするのではないか」という不信感や、「社会保険料の負担が重すぎる」などといった不満が広がっているなかで、改革を進め消費税率の引き上げなど新たな負担を求めるためには、子どもの頃から社会保障制度を理解してもらう必要があるとしています。このため厚生労働省は、有識者による検討会議を設置して、社会保障制度に関する副教材作りを進めることになりました。会議では、社会保障制度に対する理解がどうして深まらないのかを検証したうえで、学んでもらう内容などを検討することにしています。そして来年3月までに、小学生、中学生、高校生のそれぞれの年代に応じた副教材を作成し、各学校で活用してもらいたいとしています。

2011年10月14日金曜日

第三者委員会の限界:玄海原発やらせ事件の調査結果

フクシマ原発災害以降、東電や九電などの電力会社が原発に関連してやらかした事件の真相を究明すべく、フクシマ原発の事故調査委員会、九州電力やらせ事件の調査委員会など、さまざまな第三者委員会なるものが作られた。


 そのなかで郷原信郎氏は、九電のヤラセメール事件、説明会への社員動員事件などについて、胸のすくような徹底追究をし、調査結果をまとめて九電に最終報告書を提出された。しかし、九電は、ヤラセメール事件は佐賀県知事の発言が発端であるという調査委員会が指摘した部分を勝手に削除し、独自の調査結果を経産省に報告してしまったというのである。

しかし、考えてみたら元来政府の審議会や委員会、検討会などのすべてが、やらせで成り立っているようなものである。

霞が関官僚と自分たちはまったく対等で(あるいはそれ以上で)、何でもやり放題の特権階級と自らをアイデンティファイなさっている電力会社の役員の方々にとっては、第3者委員会なるものは、本来、自分たちの手足となり、「いちいちごもっとも」と、何を言われても、疑問を抱かず、口をはさまず、自分たちの思惑通り、素直に言うことを聞き、都合よく手足となって立ち働いてくれる応援団以上の何ものでもない。郷原氏も、はじめは九電側から、「原発推進派」と見込まれ、第3者委員会の委員長に登用されたようで、とんだ誤算だったにすぎない。

そんなわけだから、ヤラセメール事件は、九電や原発再稼働推進派からしてみたら「経営者の暴走」どころか、「第三者委委員長の暴走」以外の何ものでもなかったのである。

政府や電力会社の巧みな戦略の一つとして、

①「第3者委員会を作りました」と大々的にメディアに宣伝させ、
②世間の厳しい非難や批判を一時的にかわしておいて、
③しばらく時間をおいて、ほとぼりが冷めたころを見計らって、
④自分たちに都合のよい腑抜けのような最終結果を勝手にまとめて、手打ちにする

というやり方があるということである。

今回の九電ヤラセメール事件の帰結は、第3者委員会などというものには、自ずから限界があるという良い例であろう。この国の司法が手を拱いている限り、社会正義は守られず、利権に群がる権力者集団の暴挙はとどまるところがないということに尽きる。

http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819891E3E0E2E3E48DE3E0E3E2E0E2E3E393918BE2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E5E2


やらせメール対応「経営者の暴走」 九電第三者委委員長 

2011/10/13 2:14
「経営者の暴走」と言わざるを得ない――。
九州電力の「やらせメール」問題を巡り、同社の第三者委員会委員長を務めた郷原信郎弁護士は12日に配信した自らのメールマガジンで、第三者委の調査結果に反論を繰り返した経営トップの対応を厳しく批判した。
第三者委は9月末の最終報告書で、九電玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)の再稼働を巡る佐賀県民向け説明会でのやらせメール投稿は、九電幹部への古川康知事の発言が「決定的な影響を与えた」と認定した。九電は「知事発言の真意と異なる(社内)メモが発端」との主張を展開。両者の対立が深まっていた。
郷原氏はメルマガで、メモが知事発言を正確に記載している以上、「メモが発端」という九電の見解は「論理的に全く成り立ちえない」と強調。九電が14日にも経済産業省に提出する最終報告で自社の見解に固執した場合、それは「社会常識に反する行為」であり、「現在の経営体制を維持しようとする」意図を映していると断じている。
郷原氏は「経営者の暴走」で九電の信頼が失墜し大きな損失が生じれば、容認した取締役、監査役が「株主代表訴訟によって損害賠償請求を受ける可能性もないとは言えない」と同社役員をけん制。特に社外役員は「臨時取締役会などの場で適切に対応し、『暴走』を止めるために最大限の努力を行うべき」だと、異例の“呼びかけ”も試みている。
郷原信郎氏のツイッターより
『九州電力の「経営者の暴走」を止めることはできるのか~日本型コーポレートガバナンスと監督行政の真価が問われている~』と題する論考を昨日メルマガ配信した件、朝刊で各紙が報じています⇒日経[やらせメール対応「経営者の暴走」九電第三者委委員長」


http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111013k0000m040094000c.html

やらせメール:郷原氏が九電批判…第三者委結論「無視」で

第三者委員会の委員長を務めた郷原信郎弁護士=梅田麻衣子撮影
第三者委員会の委員長を務めた郷原信郎弁護士=梅田麻衣子撮影
九州電力が「やらせメール」問題に関する最終報告書で、古川康・佐賀県知事の発言がやらせの発端となったという第三者委員会の結論を受け入れない方針を固めたことについて、第三者委の委員長を務めた郷原信郎弁護士は12日、配信したメールマガジンで九電を痛烈に批判した。「第三者委の報告書を無視し、独自見解に基づいて経産省に報告を行おうとしているとすれば、現在の体制を維持しようとする経営者の暴走」などとしている。
九電は14日に臨時取締役会を開いて眞部利應(まなべとしお)社長ら経営陣の処分を検討し、その日のうちに眞部社長が上京して最終報告書を経済産業省に提出する方針。
郷原氏はメルマガで「第三者委に調査・検討を委託した九電が、第三者委報告書の指摘と異なった独自の社内調査結果を経産省に報告すること自体、常識では考えられない」と非難した。【福永方人】



2011年10月13日木曜日

不公平な年金制度 :高齢者に厳しく、専業主婦に甘すぎはしませんか?

厚生年金の支給時期を68まであるいは70まで引き上げるなど、実に荒唐無稽な法案を、厚労省が提示したという。

厚労省のお役人さんたちは、70なり75歳までの天下り先を確保し、ろくな仕事をしなくても高給をとり、二重に退職金を受け取れるので、年金の支給時期が遅くなろうが、早くなろうがいいと思っていらっしゃるのであろう。

しかし、定年で60、場合によっては53や65でお払い箱になる庶民にとっては、68まで引き上げられること、否65に引き上げられることさえも、生活不安に陥れられる誠に冷酷な法改正である。日本政府がいつもやってきた手じゃないの、What's new ? といえば、お終いだがーー。

また、その一方で怠慢な年金未払いの主婦を救済するような馬鹿馬鹿しい法案も併せて提示された。

若い時から真面目に僅かな収入の中から毎月、毎月年金を積み立ててきた勤労者は、高い税金を収め、長年国のために貢献しながら、年金の支給時期を引き伸ばされるや、年金支給額を減額されるや、踏んだり蹴ったりである。

その一方で、働かない者ばかりが優遇される日本の年金制度はあまりにも不公平で、おかしい。

少子化だからという理由付けで、支給年月をどんどん引き上げ、支給額を減らす。国民は「仕方ない」といってへらへら笑っていて本当にいいのだろうか。

日本の少子化を促したのは、労働人口が減少しているのは、あたかも自然現象でやむをえないこととでも言わんばかりの報道がなされている。

しかし、こんな国になってしまったのは、一体誰の責任なのかよく考える必要があるのではないか。

税的に専業主婦ばかりを優遇し、働く女性は子どもが生まれてもそれを預ける場所すらなく、必然的に社会の第一線で活躍する能力の高い女性から雇用を奪いとり、男女機会均等などと体裁のよいことをいいながらも、制度的に女性の社会進出を抑制し、男性中心社会を助長するような法制度・社会のしくみを温存させてきたのは一体誰か。

また、外国人の受け入れに厳しく、好景気のときでさえ、移民難民の受け入れを渋ってきた国策こも、労働人口の減少に歯どめがかからない大きな原因の1つと言えるのではないか。

国民の誰が、このような、真面目な勤労者や、正直者が馬鹿をみるような不公平な年金制度、高齢者を将来不安に陥れるような年金制度を信頼できるというのか、

年金支給年限を引き上げしさえすれば、少子化に対応できるなどという厚労省の発想はあまりにも短絡であり、まったく無策であるとしかいいようがない。

このような制度を仕方ないと受け入れている限り、若者層がバカバカしくて年金なんか支払っていられないやという発想を抱いても、当然であろう。

省庁のお役人さん、省内での出世と天下り先の確保にばかり血道をあげていないで、いい加減に、もう少し頭を働かせ、ビジョンのある、国民が納得できるような国策を立案していただきたいものである。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111013/plc11101306480006-n1.htm


「年金開始68~70歳」 火消し躍起 官房長官「年内、結論出ない」

2011.10.13 06:48
藤村修官房長官は12日の記者会見で、厚生労働省が厚生年金の支給開始年齢を68~70歳に引き上げる案を社会保障審議会年金部会に提示したことについて「まだ何ら結論が出たわけではなく、審議会で議論が始まったということと受け止めている。年内に全ての結論が出る話ではない」と述べ、今年中の改革案取りまとめは困難との見通しを示した。来年の通常国会への関連法案提出に関しても「そう拙速な話ではない」と語り、政府内で慎重に議論を進めると強調した。
小宮山洋子厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会の年金部会は11日、平成37年度(女性は42年度)までに段階的に65歳に引き上げることになっている厚生年金の支給開始年齢をさらに68~70歳に引き上げることや、65歳への引き上げ時期を4年前倒しするなどの案の検討に入った。政府・与党が6月にまとめた「社会保障と税の一体改革」案を踏まえた。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE1E7E6E5E2E2E3E2E2EBE3E2E0E2E3E38297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D

「負担」なしの主婦年金では不公平消えず 

2011/10/9付
これでは働く女性や独身の男女はもちろん、専業主婦の夫も納得できないだろう。厚生労働省が社会保障審議会に示した主婦年金の見直し案は、会社員の妻などが保険料を負担せず国民年金(基礎年金)をもらう「第3号被保険者制度」への批判にこたえていない。夫婦合算の保険料負担や年金受給額は今と変わらず、不公平の解消にはほど遠い。
「3号」制度は主婦の年金権を確保するため1985年に導入した。厚生年金の加入者全員で保険料を肩代わりしているが、共働きや独身者が増え、不公平との不満が高まっている。年収130万円未満なら「3号」でいられるため、収入を抑えるパート主婦は少なくない。
厚労省案は、専業主婦の妻は会社員の夫が納める保険料の半額を負担したとみなし、それぞれが基礎年金に加え、報酬比例年金の半分を受け取るというものだ。
専業主婦家庭の夫の収入と共働き家庭の夫婦合算の月収が同じなら、保険料負担も合計した年金額も同じなので公平と同省は説明する。しかし、専業主婦の夫と同じ収入の共働き女性や独身者の場合は、同額の保険料でもらえる基礎年金は1人分だけだ。2人分もらえる専業主婦家庭と比べて不公平になる。
「3号」制度そのものは、保険料を払わないですむ年収基準を下げる方針とはいえ、事実上、存続させる方向だ。一方、夫の厚生年金や配偶者が死亡した場合の年金が半分になるという問題も生じる。
社会保険制度は保険料を払う人に給付するのが原則だ。自営業の妻は専業主婦であっても保険料を払う。負担なしで年金をもらえる制度を維持するため、むりやりひねりだしたとも思える案には無理があろう。
ほかの見直し案として同省が示したのは(1)専業主婦に保険料を別に求める(2)専業主婦を持つ夫が追加で定額か定率の保険料を払う(3)保険料を払っていない妻の年金を国庫負担分のみにし、任意の追加保険料を払った人に満額支給する――などだ。
これらの案なら公平性は高まる。厚労省はこれらの実現可能性をもっと真剣に探るべきである。
そもそも収入の多少に関係なく定額(現行は月1万5020円)を払わなければならない国民年金は、低収入の人にとって負担が大きい。
日本経済新聞社は年金制度の抜本改革策として基礎年金の財源をすべて定率の消費税でまかなうよう提案している。これが実現すれば、真の国民皆年金が達成されるうえ低所得者の負担を和らげることができる。

年金 専業主婦救済の法案骨子

10月13日 5時42分 動画あり twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)
厚生労働省は、年金に関する必要な手続きをしていない専業主婦を救済するため、過去10年間にさかのぼって保険料を納付できる特例を、3年間の時限措置として認めるなどとした法案の骨子をまとめました。
政府は、ことし1月、年金に関する必要な手続きをしておらず、受給額が減るなどのおそれのある専業主婦を救済するため、2年間分の保険料を納付すれば加入記録に応じた年金を支給する措置を始めましたが、公平性を欠くなどと批判を受けたことから廃止し、新たな救済策を検討してきました。厚生労働省がまとめた法案の骨子によりますと、年金の受給資格を満たさず、「無年金」となる事態を防ぐため、保険料を支払っていない期間も加入期間に算入するとしています。そして、未払いの保険料については、過去10年にさかのぼって納付することを可能にする特例を、3年間の時限措置として認めるとしています。一方、支給手続きの際に見過ごされるなどして、本来より多くの年金を支給されている人に対しては、保険料の納付状況に応じた支給額に戻したうえで、過去5年間に払い過ぎた年金については、今後5年間の年金額から減額するとしていますが、減額の合計は支給額の10%を超えないこととしています。厚生労働省は、こうした救済法案を次の臨時国会に提出する方針です。

2011年10月12日水曜日

他にマイクロホットスポットはないのですか?:動員がお得意の電力会社の皆様

政府が除染対象を1ミリシーベルト以上に戻したという。除染をするのはいいが、放射性物質は、普通のゴミではない。ごしごし洗って流せば終わり、洗えないものは焼却すれば、その辺に穴をあけて埋めておけば、それで消えるというようなシロモノではない。しかも、山奥の山林の木々の枝葉に飛散した高濃度な放射性物質をどうやって除染しつくせるのか、山奥だからといって安心していたら、それが台風などの猛烈な風で吹き上がり、街を目がけて飛んでいくという可能性だって否定できない。

小出氏は「私は除染などというものはほぼ無理なことなのではないかと思う」と言っておられるが、政府の1ミリシーベルトも、一部の人たちを被災地にとどめて生活させるための気休め的な彌縫策のような気がしてならない。

除染によって出てきた膨大なゴミの貯蔵場所をどこにするかも定めずに、除染、除染といっても始まらないのではないか。

もう1点気になるのは、チェルノブイリでさえ、高濃度の放射性物質は遥か彼方のイギリスにまで飛散し、羊毛の出荷を未だにできない地域があるという話を聞いたことがある。

今回も静岡のお茶に高濃度な放射性物質が検出されたといって、メディアは大騒ぎをしていたが、もっと細かくいろんなところで詳細に計測すれば、福島から遠く遠く離れたいろいろな場所にマイクロホットスポットがあるという可能性も否定できないのではないか。

チェルノブイリと日本で明らかに大きく異なるのは、日本には大型台風の襲来があるという点である。震災後フクシマの原発周辺は何度も台風の大雨による洪水、風速何十メートルもの強風見舞われている。

そのことを併せて類推すれば、そうした疑問は、まったく荒唐無稽と一蹴できないものがある。

たとえ、不可能に近いことであっても、原発を推進し、高い電気料金をとって、暴利を貪ってこられた日本の電力会社の皆様方は、これまでのせめてもの罪滅ぼしに毎週末、あるいは有給休暇をすべて使い果たしてでも、全国各地の社員を動員し、ボランティアで、山林や樹海の中をわけ入ってでも、詳細かつ厳密な線量の計測を行い、データを国民の前に公開し、除染作業に邁進すべきである。

社員の動員だけは、お得意技のようであるからーー。

以下、金子勝氏のツイッターを転載する。


金子勝氏 ツイッターより
国が除染対象を1ミリシーベルト以上に再び戻し調査地域に指定します。遅すぎたという住民の批判は当然。speediを隠し、半減期の短いヨウ素を浴び放題にして検診を続けなければならないのも同じ。原発埋蔵金や原発予算の見直しに早急に取り組むべき。 

2011年10月11日火曜日

放射線教育の怖さ:何を子供たちに教えるのですか?

 震災から7ヶ月がたった。震災半年目は各局こぞって特集を組み、被災地の状況や福島原発の現状について取り上げた。しかし新しい野田政権になってからというもの、メディアが原発の問題、電力会社の問題について取り扱う頻度は顕著に減少し、福島で今も続いている問題は、国民の日常生活から日々遠いものとなりつつある。

そのなかで今日の「クローズアップ現代」では放射線教育について触れられていた。子供たちに、放射線についての正しい知識を与えなければならない社会的ニーズがあることはよくわかる。

しかし、そこで教師たちは一体何を子供たちに教えるのか、考えただけでも恐ろしいことである。

電力会社からたくさんお金をもらっている政治家や大学の先生たち、原発関連会社から広告料をもらわないと経営ができないマスコミや、電力会社と関係のある大企業の偉い人達、定年でお仕事を辞めた後も、また高い給料をもらって原発関連企業でお仕事をもらうことに一生懸命のお役人さん、そして東電や九電など、正しいことしか言わない電力会社の人たちが「正しい」と認めている「年間10ミリシーベルトまでならば、被曝しても健康に影響はなく、安全である」という考え方だけがまっとうな考えである。

つまり「年間1~9.999ミリシーベルトの被曝を危険だ」と言うような考え方は、電力会社からお金をもらっていない少数の先生しか支持していないから、大変間違った悪い考え方である。

そして子どもが年間1ミリシーベルト以上の被曝をすることは避けなければならないといった考え方をもったり、それを公の場で表明することイコール風評であり、それは、被曝地の人たちの生活を踏みにじる悪い考え方・許せない態度である

とでも教えると言うのだろうか。

放射性物質は洗えば落ちるから怖がらなくてもいい、半減期があるから心配する必要はないと言わんばかりの指導をするのはいかがなものだろうか。

洗って表面的に線量の低い魚や甲殻類であっても、内部被曝をしていれば当然危険であり、口に入れてはならないし、半減期は放射性物質の原子が半分になるまでの時間を言うのであって、半減期が来たらすべて消えてしまうわけではないこと、広島の原爆で放出された放射性物質と福島原発から漏出した放射性物質の量がどれほど違うかを正確に教えることも必要であろう。

セシウム137は半分になるまでに30年もかかり、60年たってもやっと4分の1になるに過ぎない。外界に放出された、気の遠くなるような大量のセシウムが60年経って4分の1になったとしても、それはまだまだ途方もない数値であることに何ら変わりはないのである。

プルトニウム239は半分になるだけで、24000年もかかる。たった一度でも原発で今度のような大量の放射能漏れが生じると、どれほど広範囲にわたって、取り返しのつかない大きな災いをもたらすか、汚染がどれほど遠くにまで及ぶかをきちんと知らしめ、子供たちに現実をしっかりと直視させてこそ、真の科学教育と言えるのではないか。