国民の合意も、国会での討議も十分になされぬまま、閣僚が海外にでかけていって、霞が関官僚の作った作文を読み、突然、国を左右するような重要な政策をあたかも既成事実であるかのように発表するーー民主党政権になってから、そのような閣僚による非民主的な暴挙が際立っている。
安曇財務大臣は15日、G20の席で、日本の消費税10%の引き上げを国際公約したが、民主党内でさえ、この唐突な独断専行に、驚きの声が上がっている。FNNに掲載されていたはずのネットの記事はなぜか早々に削除されており、転載できないため、以下を転載する。このような大きな出来事を、大手メディア各社が大きく取り上げないこと自体、日本のジャーナリズムの体たらくを如実に示している。
http://www.dailymotion.com/video/xlrjk2_20111017-yyyyyyyyyyyyyyyy_news
野田氏は今このような時期に増税をしなければならない根拠として、財務大臣のときから、「次世代につけを回さないため」などといったきれいごとを並べ立てている。
しかし、このような経済が疲弊し、東日本が広範囲に原発災害の影響を受け、国民の多くが将来不安のただ中に陥れられ、災害関連の需要増で、火事場太りをしている一部の企業を除いては、不況の嵐が吹き荒れ、消費が冷え込み、国民の多くがすっかり活力を失っているこのタイミングに増税をすることは、百害あって一利なしである。
野田さん、「次世代につけを回さない」政権が、トイレのないマンションといわれる原発の再稼働を推進するのですか? 本当につけをまわさない覚悟があるならば、即刻原発からは手を引くべきでしょう。もう、今度の震災の除染の分だけでも廃棄物は膨大な量です。これ以上まだ危険極まりない放射性廃棄物をこの狭い狭い国土の中に貯め続けることは、次世代に大きなつけを回す以外のなにものでもないのはありませんか。
言質をとられたくないので、できるだけ表立った発言を避けるようにされているようですが、ふらふらタキシードを着て映画祭に出ているような場合でしょうか。民主党は公約を破って、破って、破り続けています。そのことについて、党の総裁であれば、しっかり国民の前に出て、納得のいくような説明をすべきではありませんか。納得できるような国民はごくわずかでしょうがーー。