2012年2月3日金曜日

議事録未作成事件

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120204ddm012040197000c.html


東日本大震災:議事録未作成 政治透明化どこへ 弁護士・小町谷育子氏の話

 ◇法規定なくても決定過程、記録を

 中央省庁等改革基本法(98年施行)は有識者で構成される政府の審議会ですら「会議又は議事録は公開することを原則とし、運営の透明性を確保すること」と明記している。今回の原子力災害対策本部や政府・東電統合対策室は国家行政組織上に明記された機関ではないかもしれないが、法律がなければ、やらなくていいということにはならない。
 そもそも議事録の公開の趣旨は、政府の説明責任にあり、重要政策の決定については、公文書管理法があろうとなかろうと、議事録や議事録に代わる何らかの方法で政策決定過程を明らかにしておくことが必要だ。法律の規定がなければやらない、あるいは記録しないことは違法でないという姿勢は問題だ。真に、市民のための政治をしようとする政党・政府であろうとするならば、のちにその政策決定過程をたどることができるように、記録を残しておくことが不可欠だ。
毎日新聞 2012年2月4日 東京朝刊

議事録未作成、究明に着手=公文書管理委が会合

2012年2月3日12時6分
印刷印刷用画面を開く
このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録
 内閣府の公文書管理委員会(委員長・御厨貴東大教授)は3日午前、同府で会合を開き、東日本大震災の対応に当たった政府の10会議で議事録が作成されていなかった問題について、原因究明と改善策の検討に着手した。今春をめどに取りまとめる方針だ。
 公文書管理を担当する岡田克也副総理があいさつし、「二度とこういうことが繰り返されてはならない。政府の信用、信頼に関わる根幹の問題だ」と指摘。議事録がなければ大震災や東京電力福島第1原発事故への対応を検証する上で支障を来しかねないとして、再発防止策の検討などを要請した。同委は近く、議事録未作成の理由などについて、関係省庁から事情を聴く。
 同日の会合では、出席者から、議事録作成に関する指針作りや、会議の録音を検討すべきだとの意見も出た。
 大震災や原発事故関連15会議のうち、原子力災害対策本部(本部長・首相)など10の会議が議事録を作成していなかったことが、これまでの調査で判明している。 
[時事通信社]

電力改革

http://www.asahi.com/business/update/0204/TKY201202030746.html
電気代の原価、経産省が圧縮求める 人件費や広告費など

関連トピックス

図:東京電力の料金原価の内訳拡大東京電力の料金原価の内訳
電気料金の原価のあり方を見直していた経済産業省は3日、電力会社が原価としてはじく費用のうち、人件費や広告費の圧縮を求める報告書案を示した。3月に最終決定する。東京電力が今春に予定する家庭向け料金値上げの申請時には、経産省は新たな基準で査定する。値上げが認められるのは夏以降になりそうだ。
今回見直したのは、人件費や修繕費など電力会社の経営判断で費用を抑えられるものが大半だ。一方で、原価の7割程度は、燃料費や設備投資の減価償却費など、簡単にけずれないものが占める。今回の見直しによって値上げ幅をどの程度圧縮できるかは不透明だ
見直し案は、この日の「電気料金制度・運用の見直しに係る有識者会議」で示した。会議は、電力会社が見積もる費用をもとに料金を決める「総括原価方式」について、何を原価に含めるべきかの基準づくりを、昨年11月から議論していた。

電気料金:人件費2割安で算定 政府、見直し案提示

政府は3日、家庭向け電気料金制度の見直しに関する報告書案を、経済産業省の有識者会議に提示した。料金算定の根拠となる「原価」に計上される費用について、人件費を現行より2割安い基準を使って算定することや、広告宣伝費や寄付金を除外することなどを盛り込んだ。有識者会議は3月上旬までに報告書をまとめ、今春以降に適用される。
 東京電力は、見直し内容を踏まえて家庭向け電気料金の値上げ幅を決める。報告書案では電力業界について「地域独占の下で競争リスクがない」と指摘。原価に計上される人件費の算定基準を、電力会社の平均年収677万円(基準外賃金除く)ではなく、従業員1000人以上の一般的企業の543万円(同)とし、ガスや鉄道など他の公益企業の人件費も参考にして計算するよう求めた。また、電力会社は営業活動の必要性が低いことから、広告宣伝費を原価から除外すべきだとした。寄付金や団体への会費も「優先度は低い」と認めない立場を示した。さらに、火力発電の燃料費削減に向け、他社やガス会社などと燃料を共同調達することを提言。時間帯別に料金を設定してピーク時の使用電力を減らすメニューを提供することも求めた。
 電力会社は発電、送電、販売にかかる約50項目の費用に、一定の利益を上乗せする「総括原価方式」で料金を決めている。東電の福島第1原発事故後、経営が悪化した東電の値上げ問題が浮上し、有識者会議が総括原価方式の枠組みの中で改善すべき点を議論している。【立山清也】
毎日新聞 2012年2月4日 東京朝刊

社説


文字サイズ変更

社説:電力制度改革 競争促して効率化を

経済産業省の審議会「総合資源エネルギー調査会」の「電力システム改革専門委員会」(委員長・伊藤元重東京大学大学院教授)が、電力制度改革に向け、議論を始めた。
 改革は10年前にも議論されたが、電力業界などの反発から中途半端な自由化に終わった。しかし、東京電力福島第1原発の事故以降、電力問題は切実さを増している。
 新たな制度では、競争を促して電気料金を引き下げる一方、電力の安定供給も確保しなければならない。困難な課題を克服する政策のベストミックスを求めたい。
 委員会の大きなテーマは、大手電力の発電部門と送電部門を切り離す発送電分離だ。現在は、大手電力社内で発電部門と送電部門の会計を分ける「会計分離」方式が採られている。新規参入の電気事業者(PPS)は送電設備を利用する際、大手に使用料(託送料)を支払うが、小規模事業者にとっては割高で、大きな参入障壁になっているという。
 その結果、自由化とは名ばかりで電気を使う企業に選択の余地はほとんどなく、料金も大手電力の「言い値」で決まっているのが実情だ。市場原理が働くよう、大手の独占体制を見直す必要性は大きい。
 委員会は送電網の所有権は大手に残し、運用を中立機関に委ねる「機能分離」を中心に検討する見通しだ。中立機関は、東日本と西日本に一つずつ作る案が浮上している。
しかし、太陽光や風力など不安定な自然エネルギーを受け入れる余地を増し、地域間の電気の融通をより円滑にするためには、全国的な統合運用も検討すべきではないか。
克服すべき課題も多い。第一は、安定供給の確保だ。電力業界は「安定供給には発送電一体の整備・管理が不可欠」と主張している。分離後に大停電を引き起こした米カリフォルニアの例もある。最終的な供給責任を誰が負うのか、明確にすることが必要だ。
 中立機関の運営のあり方も問題になる。新設で余計にコストがかかるようでは、本末転倒だ。発送電分離は、電力の安定供給と料金引き下げのための手段であって、目的ではないことを強調しておきたい。
一方、需要側が主体的に電力の使用量を調節できる制度設計も検討する必要がある。ピーク時の使用電力を抑制すれば発電設備に余裕が生まれ、需給安定や料金引き下げにも資するからだ。
 需給の逼迫(ひっぱく)度に応じた料金設定、消費電力や料金を常時に計測できる次世代電力計(スマートメーター)の普及など、電力を効率的に利用する仕組みづくりにも意を尽くしてほしい。




手抜かりばかりですね、東電さん?:驚きの電力融通

 東電が6900億円の追加支援を受けるという。東電にしてみれば、自分たちがバックアップしてやっている政治家や官僚が自分たちを守るのは当然という感覚なのだろうが、日本の電力会社は、あくまで私企業であり、良心的な消費者のおかげで成っているということを、少しは思い起こしていただきたいものである。


フクイチではあいも変わらず、情報の小出し、後出しが相次いでいる。
以下金子勝氏のツィッターを転載する。

既に何京ベクレルという気のの遠くなるような放射能物質が放出されてしまったた後は、もう何が出ても五十歩百歩という感がなくもない。原子炉の中には、誰もチェックに入る者すらおらず、安全だと言い切れるような根拠は何もない。他にも配管が老化して、あちこちじわじわ水漏れしているような箇所がいくつもあるのではと言われても誰も否定すらできないというのが現状であろう。


問題は東電のとどまらず、九電でも大分の火力発電所で、凍結のために発電装置が停止した。

この事態を、こともあろうに、「極寒で電力消費がピークに近く、原発を停止して、電力が足りないはず」の関西電力と東京電力からの電力融通で乗り切ったというだから驚きである。

「電力不足、電力不足」と脅しをかけながら、実際には、どれほどの余力があるかということがはっきりと露呈した形である。



http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012020301069&j4

東電に6900億円追加支援=来週にも-計画提出受け

東京電力と原子力損害賠償支援機構は3日、福島第1原発事故の賠償資金支援の前提となる同社の事業計画を変更し、政府に提出した。来週にも枝野幸男経済産業相が計画を認定すれば、原賠機構は東電に6900億円の援助を実行する。財務状態が悪化している東電は、追加支援で危機的状況を当面回避する。
原賠機構は同日の運営委員会で、東電の企業向け料金の値上げ計画や、賠償の支払い状況を確認。東電が昨年末に同機構に申請していた追加資金援助の条件が整ったと判断した。東電は追加支援の認定を受け次第、2011年4~12月期決算を発表する。(2012/02/03-21:45)










金子勝氏のツイッターより 2012年2月2日、2月3日

経産省はようやく『地域独占』を見直す方針を言及しました。 ただの発電自由化で終わったら駄目再生エネ普及のためには、調達価格等算定委員会の人事を早く何とかしないといけません。同時に送配電網のネットワークの強化も必要です。


Speedhi隠し、メルトダウン隠しの班目委員長が居座る原子力安全委員会に、放射能の安全を語る資格はありません。東電の責任回避、賠償費用節約のために人命を軽視する原子力ムラの解体こそが,日本の未来を切り拓きます。デタラメ委員長の責任をまだ問わない国会(与野党とも)には未来はない。
福島原発4号機で配管が抜けて冷却水が漏れた量は6リットルでなく8・5トンだったと発表。また情報小出しの後出しジャンケン。地下の汚染水を放出するのも時間の問題? 別の水の被害も多額です。川崎市で。



http://www.asahi.com/national/update/0201/TKY201202010261.html
4号機建屋内で汚染水8.5トン漏れる 福島第一

関連トピックス

写真:東京電力福島第一原発4号機原子炉建屋1階の水漏れ場所(写真中央付近)=東京電力提供拡大東京電力福島第一原発4号機原子炉建屋1階の水漏れ場所(写真中央付近)=東京電力提供
写真:東京電力福島第一原発4号機原子炉建屋1階の水漏れ場所(写真中央付近)=東京電力提供拡大\東京電力福島第一原発4号機原子炉建屋1階の水漏れ場所(写真中央付近)=東京電力提供


東京電力は1日、福島第一原発4号機の原子炉建屋内で放射能汚染水が漏れたと発表した。建屋内の原子炉から漏れた水と見られる。漏れた量は約8.5トンと推定。原子炉建屋外への流出はないという。漏れた原因を調べている。事故当時、4号機の原子炉には核燃料は入っていなかった。
東電によると、1月31日午後10時半ごろ、4号機原子炉建屋1階にある炉内の水を循環させるポンプの流量を測るのに使う配管から水漏れを見つけた。配管が外れてすき間から水が漏れていた。約10分後に弁を閉めて水漏れを止めた。
放射能濃度は、1リットルあたり3万5500ベクレル。周辺は震災直後の爆発事故でがれきが散乱している。漏れた汚染水の多くは、建屋地下の高濃度汚染水に混じったと見ている。

asahi.co.jp/ann/news/web/html/220129001.html?r=rss1a&n=20120129081933&ref=other



福島第一原発で、原子炉の注水用の配管に亀裂が入るなどして3カ所で汚染水が漏れました。亀裂は凍結が原因の可能性が高いということです。

 汚染水は低濃度の放射性物質を含んでいて、原子炉の注水用の配管のほか、汚染水浄化装置の2カ所で28日に相次いで見つかりました。東京電力によりますと、漏れた量は3カ所合わせて17.5リットルで、海への直接の流出は確認されていません。このうち、原子炉の注水用の配管には亀裂が見つかり、寒さで凍結したことが原因になった可能性が高いということです。東京電力は、「抜かりがあった」として配管に保温材を巻きつける対策を急ぐ方針です。



http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120203-OYT1T00522.htm


寒波で凍結、九電発電所停止…電力融通で綱渡り


猛烈な寒波で、電力各社の電力供給が綱渡りの状態となっている。
3日早朝には、九州電力の新大分火力発電所(大分市)で、すべての発電設備が停止した。九電は電力6社から電力融通を受けるなどして突発的な大停電に陥る最悪の事態は回避した。しかし、九電の電力供給力に対する使用率は2日にも一時、需給が極めて厳しくなる目安の97%寸前まで上昇している。原子力発電所の再稼働ができない中、電力各社は厳しいやりくりを強いられている。
新大分発電所(総出力229万5000キロ・ワット)が停止したのは、燃料の液化天然ガス(LNG)の流量を調整する弁を動かす圧縮空気が通る配管が凍結し、燃料を供給できなくなったのが原因だ。九州地方はこの日、各地で観測史上最も低い気温を記録しており、配管内部の水分が凍結した。
 九電は、東京電力や関西電力などからの計240万キロ・ワットの電力融通に加え、新大分発電所の配管を温めるなどし、順次復旧させている。この結果、九電の供給力は午前中に1518万キロ・ワットを確保できる見通しだ。一方、3日午前に予想される最大電力需要は1470万キロ・ワットだ。緊急時に電力使用量を抑制してもらう契約を結んでいる自動車メーカーなど大口46社に対し、最大37万キロ・ワット分の電力の節電を要請したが、供給力に対する使用率は一時、95%程度に高まるなど、綱渡りの状態が続いている。
(2012年2月3日13時11分  読売新聞)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120204ddm008040018000c.html


東日本大震災:福島第1原発事故 水漏れの地面2シーベルト 海への流出はなし

 東京電力は3日、福島第1原発で、汚染水浄化システムのタンクから放射性物質を含む水が漏れたと発表した。漏れた量は1リットル以下だが、地面での表面線量がベータ線で毎時2000ミリシーベルト(2シーベルト)と高く、作業員が最大2・3ミリシーベルトの被ばくをした。海への流出はなく、原子炉への注水にも影響はないとしている。
 3日午後0時半ごろ、汚染水から取り除いた塩分を含む濃縮塩水をためる屋外タンク(直径12メートル、高さ11メートル)側面の鋼板の継ぎ目から水がにじんでいるのを、東電社員と協力企業の作業員が発見。水の放射能濃度は1立方センチ当たり約27万ベクレルで、タンク下のコンクリート面に漏れた跡と見られるにじみがあり、その表面の線量は毎時2000ミリシーベルトに達した。
 継ぎ目のボルトを締め直すと漏れは止まったため、東電は気温の低下で継ぎ目が緩んだのが原因とみている1月10日にも水漏れがあったが、目視点検をしただけだった。
 経済産業省原子力安全・保安院は3日、速やかに原因を究明するよう東電に指示した。【岡田英、河内敏康】
毎日新聞 2012年2月4日 東京朝刊