できれば、どんな計測の仕方をしたのか、教えてもらいたいものである。
例えば、魚を売る前にスーパーが真水できれいに洗っていれば、魚の表面からセシウムを検出するという方法でなされた調査であれば、放射性物質はほぼ検出されない。魚の内部被曝をも考慮に入れた検査法なのかということである。
産地を正直に表示すれば、売れなくなると予想されるような魚介類については、スーパーや小売店が産地偽装をするという可能性も、日本では十分に考えられることである。
東北産と明示されているものは入念に真水で洗われ、産地が偽装されているものは、水揚げされた状態のまま販売されているという可能性もある。
またこの検査は東北から関東の範囲内に限定されたものだが、東北・北関東の魚介類の販路は東北・関東に限定されるわけではない。販路は全国各地に、被曝とはまったく関係がないと思っている地方にまで広がっている。
特に、一般市民が測量計をもって、まめに線量計測をしているような地域では、店も十分に警戒して、魚を十分に洗浄してから販売するなど、当然の対策を立てているだろうが、その他の地方で販売されているものには、そこまで入念かつ周到な処理が施されていない可能性も高い。
とりわけ産地表示がない盛り合わせの寿司とか、ねりものとか、惣菜にいたっては、被災地で売り物にならないようなものがどこかで水揚げされ、あるいは冷凍加工されている可能性がなきにしもあらずである。
というような予測を本来、自分たちで立て、線量検査の手順を丁寧に国民に説明し、全国各地に出荷され、店頭で売られている農作物、水産物、それらの加工品について、厳密な線量計測を絶えず行って、その結果を国民の前に公表すべきは、農水省である。
しかし、国は相変わらず生産者を保護すること、政治家たちは生産者団体の投票数獲得にやっきになって、国民の健康・安全はく二の次といわんばかりの態度を堅持し続けている。
となれば、我々一般消費者はグリーンピースのような、放射能計測について世界から信頼されている環境保護団体に計測をお願いするしかすべがない。
放射性物質は、半減期が短いヨウ素や、何日か海を回遊しているうちに排泄されるセシウムばかりではない。
骨にどんどん蓄積されていくストロンチウムについてはどうなのか。特に、しらす、小あじなど骨ごと食べる小魚についても、入念な計測結果を定期的に出して頂くことを期待したい。
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011101901000762.html
魚介類から微量セシウム 環境保護団体が店頭調査
最大値は埼玉県内の店で売られていた茨城県産ワカサギの1キログラム当たり88ベクレルだった。いずれも国の暫定基準値の同500ベクレルを大幅に下回り、残り26点は不検出だった。
グリーンピースは「調査した全5社の幅広い商品でセシウムが確認された。(基準値以下なら)安全と思う人もいれば、子どもに食べさせたくないと考える人もいるだろう。小売店は独自に検査し結果を店頭で示してほしい」と指摘。