2011年8月3日水曜日

ロイターさん、原賠支援法の何が国民向けポーズですか?

 以下は、ロイター・ブログに掲載されていた記事である。「原賠支援法、国民向けポーズか」と題されている。外国人特派員の書いたブログならばいざ知らず、日本の世論が今、誰に責任があると考え、何に憤っているかということを全く理解していない。実際、この法案は国民向けポーズどころか、国民の不満の炎に油を注ぐようなものである。多くのコメントがそれを物語っているので、併せて転載する。
 なかでも、広島・長崎で被曝され、フクシマで被爆された田邊氏の、「被曝は平和の必要悪か」という問いかけや「日本の衰退の原因は、責任を事後処理とみなし、責任は、実権剥奪(懲戒免職)、民事及び刑事訴追をうけることだという社会通念が国民に欠如していること」との指摘は正鵠を得たものといえる。
http://blogs.jp.reuters.com/blog/2011/08/02/%E5%8E%9F%E8%B3%A0%E6%94%AF%E6%8F%B4%E6%B3%95%E3%80%81%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%90%91%E3%81%91%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%8B/

討論×闘論

ニュースに一言!


2011年08月02日 11:38 am JST

原賠支援法、国民向けポーズか

投稿者 片山直幸
タグ: 企業政治東日本大震災福島第一原発事故経済
東京電力の福島第1原子力発電所事故の損害賠償を支援する枠組みを定めた「原子力損害賠償支援機構法案」が修正のうえ、3日にも国会で成立する見通しとなった。
新設される機構を通じて第1義的な賠償責任を負う東電を破綻させないよう資本注入や資金繰り支援を行い、被害者への巨額の賠償金を支払う仕組みを整える。
東電がすぐに債務超過、法的破綻、社債のデフォルト(債務不履行) となる可能性は低くなり、マーケットの混乱から信用不安を引き起こす最悪のシナリオも大きく後退する。
ただ、法案や附則には政治判断に委ねられると解釈できる箇所があるほか、法案作成に携わった与野党政治家・官僚の思惑も絡んでおり、機構が設立・稼動して実際に資金供与したりする段階にならないとわかりえない部分がある。「玉虫色」決着に対して利害関係者が不安を抱くのは第45条と附則の第6条の2。
第45条は「機構は特別事業計画を作成しようとするときに、当該原子力事業者による関係者に対する協力の要請が適切かつ十分なものであるかを確認しなければならない」という規定。どういう協力を指すのか、実際に機構が東電に資金供与する時、ローンにどう対応するのか決まっていない。最初に限らず、第2弾、第3弾と資金をつぎ込む場面ごとに金融機関の貸し手責任が問われる可能性を残したと言える。破綻していない企業への債権放棄が株主代表訴訟の可能性から難しいとはいえ「これまで何度も取りざたされた金融機関への債権放棄要請の議論につながりかねない」(市場関係者)との不安が根強い。
附則の第6条の2は、法施行後早期に株主その他の利害関係者の負担の在り方などを見直すと盛り込まれたこと。見直し時期は法施行後早期にと示されているだけだが「おそらく1年を過ぎ2─3年後ぐらい」(大手証券)との見方がある。負担の在り方を見直す判断材料として、原発事故がいつ収束するのかはっきりせず、賠償総額や東電の損害賠償額も分からないままの状態が長引き、賠償金額が異常なほど膨らんでしまうとの見通しが明らかになった時。「仮に賠償額が10兆円を超えてさらに膨らむ可能性が高まった場合、国民の負担が増すばかりで、社債残高5兆円とローン残高4兆円の総額9兆円が守られるのはおかしいとの議論が沸き起こってもおかしくないからだ」(外資系証券)との指摘がある。
東電という会社の在り方を問われないとも言い切れず、原発などエネルギー政策をはじめ地域独占、発送電の一体化の見直し議論に発展しかねない。その際には、巨額の賠償負担を国民に押し付ける制度であっていいのか、法改正の必要性も高まり、株主など利害関係者も無傷のままでいられるかわからなくなる。
利害関係者にこうした不安を抱かせる内容が盛り込まれているが、本当の意図は別にあるのではないか。
確かに巨額の賠償金支払いが避けられず、大きな負担を強いられる可能性のある国民に対して政治家によるウケ狙いや言い訳、選挙対策としてのパフォーマンスから東電の将来の危うさや利害関係者の毀(き)損が示唆されている。実際には利害関係者に株・社債など運用資産を守れるように、国に海外からの途方もない損害賠償訴訟リスクにさらされないようにしているのではないか。「法案作成に携わった政治家、官僚による国民向けポーズに過ぎない」(外資系証券)との見方もある。
東電を守りたい原発既得権益勢力の存在に加え、優柔不断な菅政権が何が何でもこの法案を成立させたいがために野党案をすんなり受け入れて修正したことも玉虫色になった要因。原子力損害賠償支援機構法にあいまいさを残したのは国民向けポーズなのか、それとも政治主導の弱さを反映した妥協の産物なのだろうか。
コメント
東電が負担するにしろ国が負担するにしろ結局最終負担者は国民。
東電の責任はたしかに大きいが、東電叩きで自らの失策を覆い隠そうとする政府・官僚は姑息にすぎる。
- 投稿者 miew 
このくだらない法律はなんとかならないものだろうか?事故の責任は一応、民間企業である東京電力が第一に負う事になるのはあたりまえのこと。やはり利害関係者も一定の責任は負うべき。
そもそも、東京電力が存在しなければならない理由を見出せない。
東京電力が残れば電気料金の値上げ、ただ破産させれば
税金による負担をしなければ賠償など払えるべくも無い。
結局、国民負担だ
そうであるなら、いっそJALのように破たん処理して国庫から賠償仮払いをし、賃金カットで再雇用した社員の賃金差額などを国庫に戻させればよい。
かなりの額になるだろうから電気料金の値上げや国民負担をそれほど必要としないで済む気がする。
(国民負担が無くなるとは言わない。存続会社がこれ
以降も殿様商売を続けられるとも思わないので、ある段階
では行き詰まりそう)
そりゃあ官僚たちにも責任を負わせるべき。その気持ちは良くわかる。
しかし、少なくとも民間企業である以上、お上の指針に
依存して自分たちの頭で考えて来なかった会社はやはり潰れるべきだと思うよ。
余談だけど個人的見解。原発の賠償額は補償の範囲しだい
だが10兆円は超えるだろうと事故当時から思っている。
※見にくかったので再投稿いたしました※
- 投稿者 ななし 
当初案にしろ、修正後にしろ、本質は全く同じで国民向けポーズにしてもお粗末すぎる。前提が株主の保護、東電の維持、発送電分離の先送りなどで、全額を電気代で負担するか、国の負担を増税で負担するなら、名目が違うだけで本質は全く変わらない。
東電に賠償させるなら、東電を現状の枠組みで維持せざるを得ないし、東電を潰すにしても、賠償金額が決まらない限りは潰す時期と賠償金の支払いのスキームも決めようがないというのも現状ではないかと思われます。今は東電と国の責任で被害者へ迅速な救済措置を行う必要があって、東電の処置とエネルギー行政の枠組みはその後の話だと思います。
- 投稿者 Lei 
自然災害であっても、これだけの人的・物的な損害が発生した以上、資源エネルギー庁のトップが刑事責任を負わないのは納得できません。行政の責任はあると思うのですが?みなさんの御意見は?
- 投稿者 田所 俊彦 
偏見私見。先に余談を・・・60年前に広島長崎で軍事被爆し、今度は福島で民事被爆した。2度も平和国家で被爆した。被爆は平和の必要悪なのか?日本の非核平和運動は世界から信用を無くしたように見える。当然、民間原子炉技術も世界信用を失った。
被爆の反対語を加爆とした場合、加爆者は東電と言うことになる。しかし原子炉発電は国策であった以上は、日本国が正しい。広島長崎では米国であった。したがって、東電は解体全員解雇し、他の電力事業者へ配分さし、社会的責任を明確にする。補償は国家賠償として、国民負担を行う。戻って、株主や債権者へは当然、特権喪失債権消滅を行う。
これでは社会が混乱すると言われるが、福島の避難されている方々の現在の苦労と将来への不安からすれば、比較にならない。
もしこのまま、東電を存続させた場合、経済的償いを受けても社会的償いを受けなければ、人としての道に逸れるのではないだろうか?
東電職員や株主や債権者は地位や金利や配当を得るために、福島被爆者や避難住民から目をそむけるのだろうか?
現代の日本の衰退理由の第一は事後処理を行うのが、責任だと思い込んでいること。責任とは実権剥奪(懲戒免職)、民事及び刑事訴追をうけるという社会通念が国民に欠如していることだ。
私は金銭賠償手法より、戦後初の国民裁判手法を搾り出したい。今後国民が補償負担するのであるから、当然の権利と言えよう。
- 投稿者 田邊 
賠償の負担は天下り先作りに奔走した官僚。
関係省庁の予算から賠償すべし。
そもそも、日本に原発は不要だった。
事実、電力供給量の正確な値を公表しないままに他電力会社へ電力供給援助。
円高で燃料費が安くなっても世界で1番高い料金も下げず。
どれだけ国民に迷惑をかけて貪る気なんだ!

国賊寄生虫の東京大学クズ野郎!!!
人治官僚主権社会主義国日本!!!
- 投稿者 つくつくほうし 
いわずと知れた
原発事故は電力会社が責任を負い
官僚たちは責任を負わない
こんな不正な法律が
火事場の泥棒騒ぎで議決
- 投稿者 放射能