2011年10月18日火曜日

知事さん、電力会社の役員さん、皆で渡れば怖くないですか?

 以下は昨日の金子勝氏のツイッターを引用したものである。ここから、原発を推進している県政と電力会社の癒着の程が自ずから見えてくる。


金子勝氏のツイッターより

核燃料税収入の多くは県に入る。福島原発で東電からの収入は、地元自治体の説明により7割は福島県がとっていたと判明。2010年度予算では、福島県が道路と福島医大などに44億円、地元自治体には13億円しか回らず。福島県知事はどうりで…。

このブログでも、九電のやらせ事件、第3者委員会の調査結果を


軽んじて、知事の関与についての言及を報告書から外して提出し


た問題についてコメントしてきた。九電の社長は当然のように、社


イスに留まり、一時は辞任を覚悟していたという古川佐賀県知事


も、辞任するなどと言ったことはないと嘯いている。




 北電も「右に習え」で、高橋知事は関与を否定、北海道電力の


もプルサーマルを一時凍結しただけで、役員報酬を20~30


ーセント減額するだけに留まるという。




 そんなに原発がやりたければやるがいい。ただし事故が起こっ


ときには、その電力会社、自治体、地域住民は誰にも頼らず、


己責任ですべての始末をつけるということを条件にしてもらい


い。1%のために、99%が犠牲になるような日本の電力会社


の暴挙が許されてよいはずがない。




http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111018ddm041040116000c.html

北海道電力:「やらせ」問題 プルサーマル一時凍結 社長ら6人減給処分

 北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)のプルサーマル計画を巡る「やらせ」問題で、北電の佐藤佳孝社長は17日、同社本店で会見し、同計画について「立ち止まって整理したい」と述べ、一時凍結する考えを示した。北電の組織的関与を認定した北電第三者委員会の調査報告書については「全面的に受け入れる」とし、佐藤社長ら役員6人の減給処分を公表した。ただし、自身の辞任は否定した。
 佐藤社長の会見は問題発覚後初めて。「調査結果を重く受け止め、心よりおわびする」と陳謝した。処分は管理責任を問うもので、佐藤社長と近藤龍夫会長、2人の副社長が減給30%(3カ月)、常務2人が減給20%(同)。佐藤社長は「処分内容は妥当。ほかの会社の例を参考に決めた」と強調した。「やらせ」に関与した本店電源立地部や泊原子力事務所の社員15人は今後処分を決める。既に退職した役員・社員3人は対象外とした。
 プルサーマル計画については「東日本大震災後の状況や今回の問題を考慮し考えを整理したい」と説明。原発を巡る国策や世論の動向を見ながら、問題発覚後中断しているプルサーマル用燃料の製造再開時期を探る姿勢をにじませた。
 定期検査中の泊原発1、2号機の再稼働は「(やらせ問題の)影響はあると思うが、できるだけ早く信頼回復を図り、理解が得られるよう努力したい」と述べた。
 また「やらせ」の背景について「組織の風通しが悪く、ガバナンス(企業統治)、コンプライアンス(法令順守)機能が働かなかった」と総括。電源立地部廃止を含む組織改編とともに、社員のシンポ参加や意見提出を自粛するなどの行動基準を策定して再発防止を図るという。
 第三者委は14日、08年の国・道主催のシンポや意見聴取会で社員動員などの「やらせ」があったと指摘。道が実施した意見募集では、道職員が北電に賛成意見を提出するよう要請したとされるが、道は否定している。【吉井理記、岸川弘明】
北電やらせ:道職員の関与指摘 第三者委報告書
プルサーマル公開シンポジウム等に関する第三者委員会で報告書を発表する市川茂樹委員長(中央)ら=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
プルサーマル公開シンポジウム等に関する第三者委員会で報告書を発表する市川茂樹委員長(中央)ら=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
第三者委員会から受け取った報告書を大事そうに抱え、記者会見場をあとにする北海道電力の石井孝久副社長=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
第三者委員会から受け取った報告書を大事そうに抱え、記者会見場をあとにする北海道電力の石井孝久副社長=札幌市内のホテルで2011年10月14日、平田明浩撮影
 泊(とまり)原発(北海道泊村)を巡る北海道電力の「やらせ」問題を調査していた北電の第三者委員会(委員長・市川茂樹弁護士)は14日、調査報告書を発表した。3号機のプルサーマル計画の是非を問う08年の道の意見募集で、道職員が、賛成意見を地元住民から出させるよう北電に要請していたと指摘した。これを受け道は、第三者を交えた調査を行う方針を固めた。市川委員長は会見で「道は中立的な立場にあるべきで、遺憾だ」と述べた。
 報告書によると、意見募集は08年5~7月に実施。道原子力安全対策課は募集中の7月8日、北電に「反対意見が多いので、地元から反対派の主張を打ち消す意見もほしい」と要請していたことが北電内のメモで発覚した。社員は原子力部長らに「内密で、道庁の意見募集に対する推進意見出しの依頼を受けている」と電子メールで報告した。道は「要請した認識はない」と回答したという。【岸川弘明、大場あい、円谷美晶】

北電やらせ問題:高橋知事、道の関与全面否定

第三者委員会の報告を受け、記者の質問に答える高橋はるみ北海道知事(右端)=北海道庁で2011年10月14日午後6時41分、梅田麻衣子撮影
第三者委員会の報告を受け、記者の質問に答える高橋はるみ北海道知事(右端)=北海道庁で2011年10月14日午後6時41分、梅田麻衣子撮影
 泊原発(北海道泊村)を巡る「やらせ」問題で、北海道電力の第三者委員会が調査報告書で道の関与を指摘したことに高橋はるみ知事は14日、「道の確認した内容と異なっているのは大変残念。道の関与は全くない」と全面否定した。当時の担当課長も「趣旨や意図が違う」と反論した。高橋知事は道の関与の有無を改めて調査すると表明した。
 報告書は泊原発3号機のプルサーマル計画の道民意見募集に当たり、道原子力安全対策課の職員が08年7月8日、北電に地元から賛成意見を出させるよう要請していたと指摘。これに対し高橋知事は「当時の課長は誠実だし、上司だった(当時の)危機管理監も中立、客観的な仕事をしていた」と説明。当時の原子力安全対策課長だった村井悟・釧路総合振興局長も「『推進よりも慎重意見が多かった』などという感想は話したが、趣旨や意図が違う形になっている」と話した。
 報告書は北電の関与についても、08年の国・道主催の各シンポジウムや、道主催の「ご意見を伺う会」5回中4回で、社員動員や会場での発言依頼があったと認定。いずれも本店の電源立地部や泊原子力事務所渉外課などの組織的関与を指摘した。国主催のシンポでは常務取締役兼発電本部長も動員や質問準備を黙認したほか、北電労組が組合員のシンポ参加を指示して労使間で参加社員に時間外手当を支給することまで決めていたとした。【高山純二、岸川弘明】

 ◇北電社長、姿見せず

 一連の問題で佐藤佳孝社長から説明がないことが批判を浴びている北電だが、14日も佐藤社長は姿を見せず「全容解明に向けて委員会の調査に全面的に協力してきた。調査結果および提言は真摯(しんし)に受け止め、社内で早急に検討する」などとするコメントを出しただけだった。来週前半にも社長会見を開き、再発防止策や関係者の処分を公表するという。
 石井孝久副社長は午前10時前、第三者委の市川茂樹委員長から「しっかり受け止めて信頼回復を図ってほしい」との言葉とともに報告書を手渡された。報道陣の取材に「道民や関係者に多大な迷惑をかけ、信頼を損ねた。心よりおわびする」と謝罪したが、報告書の内容については「まずはしっかり確認したい」と述べるにとどまった。【吉井理記】