2012年5月14日月曜日

関西電力の電力不足

気温上昇に勢いづいたようにメディアの電力不足の過熱報道がエスカレートする。去年の初夏から夏にかけての、東電管内がまさにそれであった。そんな報道に踊らされて、まじめに一生懸命無理をして節電をした人たちが、気の毒にも熱中症で、命を落しさえした、去年の夏であった。

多くの専門家は、原発が止まることによって電力不足が生じるというのはウソだという。放射能同様、電力不足に関する政府発表も朝令暮改でころころ変わるうちに、国民はオオカミ少年のような報道を誰も間に受けることがなくなった。

それでもメディア各社は、飽きずに今度はメディア合戦の舞台を関西に移し、夏の電力不足報道を繰り返し、是が非でも関電の原発再稼働を認めさせようとやっきになっている。

しかし、賢い関西住民は原発事故が起きて琵琶湖が汚染された場合、自分たちがどうなるのかを、福井原発の近くや真下にある活断層が連動して大きく揺れれば、それが福井の原発銀座全体に何をもたらすかをしっかりと認識し、原発再稼働に安易に首を振らない。

お馬鹿な首長は、規制庁ができることを、再稼働の条件にしている。

しかし、金子勝氏も言うように、規制庁など、結局はまた新たな原子力ムラのしろありの巣が作られるだけのことであり、規制庁などに何ら期待できるものはない。

金子勝氏 ブログより                                    5月13日
新原子力規制庁を3条委員会にしても原子力村が強大な権限を握るだけ。事務局を経産・文科省と電力会社と原子炉メーカーの出向者が牛耳る、「独立委員会」である原子力委員会の実態を見れば明らかです。事務局と安全調査委員会から利害関係者を排除する事が最重要なのに、自公と民主原発推進派が結託。

それにしても「節電をしなければ停電になる、原発を再稼働させなければ電気料金は高騰する」などと脅しをかける前に、関西電力は、むしろ消費者に謝罪し、自ら企業努力をなすべきではないのか。また経産省は、どんな状況になっても(原発が全て止まっても)、日本の電力がきっちり供給されるよう、電力会社が鋭意努力をするよう、もっと強力にj指導すべき立場にあるのではないのか。

日本の電力会社は、世界でも有数の高い電気料金を徴收しておきながら、

○原発の安全性を高めるための対策も、まともな検証をすらしてこなかったこと、
○地震・津波大国であるにもかかわらず、それに相応しい原発施設の建設・維持に努めてこなか  ったこと、
○原発大国のアメリカですら、原発だけに頼らず再生エネルギーの開発に務めてきたにもかかわ  らず、特に関電はべったり原発に依存し、その努力を怠ってきたこと
○韓国などは安い代金で海外から天然ガスを輸入しているのにも関わらず、馬鹿のような高値で  取引を行い、燃料費を安くするための企業努力を完全に怠ってきたこと
○原発が止まったぐらいのことで、たちまち電気の安定供給ができなくなること

を消費者の前で詫びて、経営陣は責任を負うて総辞職すべきなのではないのか。

以下ロイターのニュースと、広瀬隆氏の「関西電力の嘘」を転載する。


 http://jp.reuters.com/article/JPpolitics/idJPTJE84D00320120514


関電管内での節電目標、20%程度必要=政府

2012年 05月 14日 22:06 JST
 




[東京 14日 ロイター] 政府は14日、今年夏の電力需給に関する閣僚出席の検討会合を開き、全国で原発の稼動がゼロという現在の状況が続いた場合、最も需給状況が厳しい関西電力(9503.T: 株価ニュースレポート)管内で「一昨年比で20%の節電目標が必要と見込まれる」との見解を示した。政府は今週中にも次回会合を開き、具体的な節電目標と対策をまとめる。
政府は同日、「電力需給に関する検討会合」と「エネルギー・環境会議」を合同開催。大口需要家に強制的に電力使用を制限する「電力使用制限令」について関電管内で検討に着手するほか、計画停電についても関電、九州電力(9508.T: 株価ニュースレポート)、北海道電力(9509.T: 株価ニュースレポート)、四国電力(9507.T: 株価ニュースレポート)で「準備の検討に着手」するという。記者会見した石田勝之内閣府副大臣は、使用制限令や計画停電について「セーフティーネットとして準備には着手しないとまずい」と語った。
関電などの節電目標の目安は国家戦略室における「需給検証委員会」がこのほど取りまとめた需給想定をもとに示した。九電で12%、北海道電で7%、四国電で5%ぞれぞれ節電目標が必要としている。関電の場合、大飯原発3、4号機が再稼動した場合、8月に約15%という電力供給不足が解消する見通しだが、政府の需給対策では「原発の再稼動は前提にしていない」(石田副大臣)としている。
このため、相対的に需給に余裕がある中部電力(9502.T: 株価ニュース,レポート)、北陸電力(9505.T: 株価ニュースレポート)、中国電力(9504.T: 株価ニュースレポート)の3社にも各5%の節電要請を行い、その分を関電や九電など需給が厳しい会社に融通する余力を極力確保することも検討する。広域的な需給対策を実施する場合の節電目標は関電で15%、九電で10%に節電目標幅を縮めることも検討する。

http://www.wa-dan.com/hirose02/

週刊朝日UST劇場スペシャル! 「関西電力の嘘『関西地方は原発ゼロでも真夏に電力不足は起こらない みんな安心して!!』」

0 件のコメント:

コメントを投稿