2011年7月12日火曜日

電力会社のやらせは日常的なこと?

玄海原発の再稼働をめぐる九電のやらせメールに関して、毎日新聞主筆の岸井成格氏は、あるテレビ番組で、今回の事件のような出来事は、電力会社にとって極めて日常的なことであり、何がそんなに大きな問題になったのかと、電力会社の内部で動揺が走っているようだと述べた。

京都大学の小出氏もこれが電力会社の普通のやリ方であり、驚くに足りないという内容の発言を最近の非公式ブログのインタビューの中でも述べている。

以下は朝日新聞からの転載だが、2300人もの同社及び関係会社の社員が少なくとも目を通したというメールに対して、わずか100名の社員しか、本店のやらせメールの要請に答えなかったとは非常に考えにくい。

賛成意見と反対意見が拮抗していたといえばいかにも聞こえがいいが、実際ヤラセメール・ファックスは実際のところ、もっと多数送られていたのではないか。

親会社が要請すれば、たとえ命の危険を冒してでも、危険な原発に作業員を差し出さなければいけないのが電力会社と子会社の関係であるようだ。それほど大きな権力関係の下、親会社のやらせメールやファックスを送るようにというような要請を、子会社の社員や支店の社員がほとんど無視してかかるなどということは、非常に考えにくいからである。

 経産省主催のこの県民説明会は、九電の息のかかった地元ケーブル・テレビとインターネットで 甘生中継するという形をとったが、7名の民間の参加者に限って参加を認めるという、素人めから見ても大変うさんくさい催しであった。むろんこの7名の民間の出席者を一体どんな基準で選んだのかということについても、全く明らかにされてはいない。

http://www.asahi.com/national/update/0711/SEB201107110062.html


賛成意見の3割が「やらせ」 九電関係者が送信


九州電力の「やらせメール」問題で、玄海原発(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開に理解を求める国主催のテレビ番組に、九電関係者がメールやファクスで少なくとも約100件の賛成意見を送っていたことが、社内調査でわかった賛成意見の約3割が「やらせ」だったことになる。
11日までの社内調査でわかった。これまでに約50通の賛成メールを送っていたことが判明している。
 九電の課長級社員は原発の運転再開を後押しするため、6月22日付の電子メールで、番組に賛成意見を送るようグループ社員らに指示。番組に寄せられたメールとファクスは合計589件で、うち賛成は286件、反対は163件、その他は140件だった。やらせの意見を除くと、賛成と反対意見はほぼ伯仲する。
今日13日のニュースでさらにヤラセメールの数が増加。130人超えるというが、実際のところはもっとあったのでは?


http://kyushu.yomiuri.co.jp/news-spe/20101001-862625/news/20110713-OYS1T00726.htm

やらせメールで賛否逆転、九電指示で投稿130人超

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 玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働を巡る九州電力の「やらせメール」問題で、九電本社の指示に従って、国主催の佐賀県民向け説明会に再稼働への賛成意見を投稿した社員らは、130人を上回ることが13日、九電の内部調査でわかった。国の発表では「賛成」が「反対」を123件上回っていたが、「やらせ」がなければ賛否が逆転していたことになる。九電は調査報告書にまとめ、14日、経済産業省に提出する予定。
 説明会は6月26日、ケーブルテレビやインターネットで生中継された。県民からの意見や質問は25日から募集し、番組の中でも一部紹介された。
 メールやファクスで寄せられた再稼働への意見は、賛成286件(メール226件・ファクス60件)、反対163件(メール119件・ファクス44件)。「やらせメール」問題が発覚した今月6日に国が明らかにしていた。
(2011年7月13日  読売新聞)

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