2012年10月9日火曜日

再稼働へと猪突猛進!:新しい革袋に古いワインの規制庁


 全くもっておもしろい、規制庁といいながら、しょっぱなから原子力発電所の安全性を徹底的に追求し、危険である限りは徹底して規制していかなければならないという態度はさらさらなく、ひたすら再稼働に向かって猪突猛進、原子力の推進しか目にないようだ。何が規制庁か、保安院のままでよかったではないか。

保安院のままでは、あまりにイメージが悪すぎるから、組織を大きくして税金をさらにたくさん無駄につぎこんで、規制庁という看板に書き換えたに過ぎない。

一体この国は何をしているだろうか?

新しい革袋に古いワインを入れたところで、中身は所詮腐敗臭のする腐ったワインでしかない。

こうなることは、原子力ムラの副村長が、野田総理の独断で、委員長に任命されてしまい、利害相反もはなはだしい委員の顔ぶれと、あの頼もしい保安院の職員さんがほとんど規制庁に横滑りで滑り込むという、いつに変わらぬ人事構成を見たとたんから、すでにわかっていたことだがーー。

日本の原子力工学の技術では、とても原子力発電所を甚大な自然災害から守り、安全に運営する力量はないーーそのことは3.11以降の大惨事以降、国民は否応なしに知らされた。

フクイチの原子力災害の収束も、あの大きな人災の原因究明すらまともにできていない状況のもと、「新しい安全性の基準」などという言葉は、国民の耳には、ただ空疎に響くだけである。

産経は、政府が再稼働の最終判断をしないと枝野氏が発言したことで、再稼働へのハードルが高くなってしまったのではないかなどとしらじらしい報道をしているが、規制庁の田中氏ら推進派が旧保安院の官僚とともに、シロアリ集団に都合のよい安全基準を作って、どんどん再稼働に舵を切っていくことは目に見えている。

あの程度の被害に留まって大変ラッキーだったと言われているフクイチと同規模の災害が起きても、琵琶湖は年間100ミリシーベルト以上の外部被曝を引き起こす放射性物質が琵琶湖に降り注ぐという。この中には琵琶湖の水や魚を摂取することによって生じる内部被曝は含まれていない。

いったいどれだけの人間が琵琶湖の水源に依存して生きているのか、それがわかっていれば、電力会社や関連大企業や地元住民がなんと言おうと、危険極まりない福井原発を一刻も早く廃炉に導くのが、規制庁が率先してやらなければならない任務なのではないのか。

免震重要棟も、住民の逃げ道の確保すらできていない、金食い虫の大飯原発の再稼働など、全く論外である。


http://sankei.jp.msn.com/life/news/120926/trd12092615100009-n1.htm

琵琶湖で100ミリシーベルト超えも 敦賀原発事故時の放射性物質拡散予測
2012.9.26 15:10
 
日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)で東京電力福島第1原発事故と同規模の事故が起きた場合、地表に沈着すると年間100ミリシーベルト以上の外部被ばくを引き起こす放射性物質が滋賀県の琵琶湖に降り注ぐと、岐阜県が予測していることが26日、分かった。共同通信が情報公開請求により入手した岐阜県の放射性物質の拡散予測の資料で判明した。
 100ミリシーベルトは、国際原子力機関(IAEA)の基準で「数日から1週間程度の間に避難を求める」とする数値。岐阜県は外部被ばくについて、県内で影響が大きい場合を想定し、18パターンを試算。少なくとも5ケースで琵琶湖の北部や北東部に20ミリシーベルト以上の範囲がかかり、このうち2ケースで100ミリシーベルトを超えていた。20ミリシーベルトは国が福島原発事故の「計画的避難区域」の目安とした数値。岐阜県の調査では、20ミリシーベルト以上の地域は、福井から滋賀や岐阜を経て、愛知や三重にも及んでいた。


来春にも原発再稼働判断か 原子力規制委

2012.9.26 21:01
記者会見する原子力規制委員会の田中俊一委員長=26日、東京都港区
記者会見する原子力規制委員会の田中俊一委員長=26日、東京都港区
 原発の再稼働について、原子力規制委員会の
田中俊一委員長は26日、年度内にも再稼働を判断するための新たな安全基準の骨格をまとめることを明らかにした。骨格がまとまり次第、パブリックコメント(市民意見募集)を実施する。
 パブコメには少なくとも1、2カ月は必要といい、正式に新基準が策定されるのは来年夏になる見通し。ただし、
田中委員長は骨格の段階でも、すべての基準を満たしていれば(再稼働の安全性評価を)考えたい」とも述べ、早ければ来春にも、再稼働の是非を評価する可能性を示唆した。
 また、
これまで再稼働の判断基準としていたストレステスト(耐性検査)や暫定基準については「参考にはするが、それをもって再稼働の是非は判断しない」と改めて強調した。
 すでに再稼働している関西電力大飯原発(福井県)については、「政治的に社会的条件を判断して稼働させたものを、何の根拠もなく止めなさいというのは難しい」と述べた。
 
新たに建設される原発についても新基準で安全性を判断するという。

原発再稼働 政府逃げ腰 自治体との協議難航も

2012.10.5 21:24
枝野幸男経済産業相
枝野幸男経済産業相
 
政府が原発の再稼働をめぐる最終判断に関与しない方針を明確に示したことで、再稼働を待つ四国電力伊方原発や北海道電力泊原発などの再稼働へのハードルは高まりそうだ。政府が直接の関与を避ける「逃げ腰」の姿勢では、電力会社と立地自治体の協議が難航する可能性があるからだ。
 原発の安全性について、枝野幸男経済産業相はこれまで「内閣が関与すべきでないし、審査しない以上、地元の理解を得られるかは関知できない」と発言。だが、原子力規制委員会は「安全性の判断は再稼働の必要条件だが、十分条件かは別問題」として、再稼働の最終判断がどこになるのかが宙に浮いた格好だった。
 枝野経産相は5日の会見で「必要に応じて、立地自治体と関係者に説明をしたい」と述べ、電力の安定供給における原発の必要性についてのみ政府の説明責任となるとの考えを示した。
 ただ、電力会社と地元自治体の協議は、いわば電力会社側の自主的な判断による「紳士協定」で、法的措置ではない。電力会社からは「再稼働時は政府が直接、説明に来てほしいという首長もいる」(関係者)と懸念の声が漏れる。
 国の後ろ盾のないまま、「再稼働」の最終判断を迫られる立地自治体の負担も大きい。新潟県の泉田裕彦知事など、再稼働に否定的な自治体もある。
枝野経産相は「あくまでも責任が問われるのは事業者であり、国だ」と強調するが、電力の安定供給のため政府は責任を持って再稼働に向き合う必要がある。(会田聡)



2012年10月8日月曜日

東電会議の映像を任意で検察に提出:コピペ

今頃任意で提出?、もっと早く強制押収すべきだったのでは?

http://www.asahi.com/national/update/1005/TKY201210040725.html

東電、会議の録画映像を検察に提出 原発事故めぐり

東京電力福島第一原発の事故をめぐり、東電が震災発生後の社内のやりとりを収めたテレビ会議の録画映像などの関係資料を、検察当局に任意で提出したことがわかった。検察当局は映像などの分析を踏まえて関係者の事情聴取を進め、東電幹部や政府関係者の業務上過失致死傷容疑などについて、今年度中にも立件の可否を判断する模様だ
 関係者によると、検察当局の要請に応じて東電が提出したのは、録画映像のほか、政府や国会の事故調査委員会に出した資料だという。録画には第一原発と東電本店の間のやりとりなどが記録されており、映像や音声の一部が加工処理されたものが報道機関にも公開されている。
 捜査の主体は東京、福島両地検で、他の地検などから応援検事を集めて態勢を強化している。告訴・告発したのは福島県内の住民などで、東電幹部や政府関係者が地震や津波の危険性が指摘されていたのに、安全対策を怠ったなどと訴えている。業務上過失致死傷のほか、震災発生直後に適切な応急措置を取らなかったとする原子炉等規制法違反などの容疑でも告訴・告発されており、震災後の対応も捜査の焦点となる。


2012年10月7日日曜日

よわの寝覚め:400ブログを書いて

平和ボケで、まったりとつれづれなるままにブログでも綴ろうかと震災直前に開始したブログ、
誰かに読んでもらいたいという欲もなく、道端に咲く野の花のようにひっそりと、自身の備忘録をアップしてみようと始めたブログーーそれが「夜半の寝覚め」であるはずだった。

振り返ってみれば、随分のんびりと幸せな時を過ごしていたと思う。

しかし、3・11は、それまで夢見心地で生きていた薔薇っ子を完全に覚醒させた。

繰り返し、繰り返し大きな津波が根こそぎ大きな建物や、家や車を奪っていく画像を見て、あっけにとられている中に、福島原発の全電源喪失のニュースが耳に飛び込んできた。

日本の技術を持ってすれば、すぐに事なきを得るだろうと思っていたが、刻一刻と事態が深刻化している様子に、いったい専門家たちは、どうしてすぐに事態の収拾ができないのか、何をいつまでも、もたついているのだろうという疑問がどんどん頭をもたげてきた。

テレビにいろんな専門家が四六時中出てきて、難しい物理の専門用語の説明をするようになったが、事態は全く好転しない。ベントをする?説明はいいけれども、それって大量の放射性物質を外に放出することになるのでは?そもそも電力会社が全電源喪失って何をやってんだか!しかも復旧ができずに手をこまねいている?、素人集団じゃあるまいし、そんなバカなことがあっていいものだろうか。

ところが、そんな中、双葉町の特別老人養護施設は、うちはぎりぎり3キロ圏外だから、屋内待機をしていますなどと悠長なことを言っているが、そんなことで、本当にいいんだろうか。

政府もさすがに3キロ圏内ではまずいと思ったようで、その後避難の範囲をじわじわと広げていくものの、しっかりした専門的な指針に基づいた方針変更とは到底思えないようなお粗末な指示の出し方であった。

線量チェックをする役所や医療関係者が防御服で身を固めているのに対して、屋外退去を余儀なくされてバスに乗り込む避難民の多くは、帽子や手袋どころか、マスクすらしていない、ヨウ素剤さえ服用していない。立地自治体の住民たちは、原発災害発生時に、どんな対応をすれば、身を守れるのかという必要最小限の知識すら一切与えられていなかったことを知り、愕然とした。

原発で次々と水素爆破が発生しているにもかかわらず、メディアやテレビに登場する専門家は、福島の原発災害を矮小化することに必死であったが、「頭隠して尻隠さず」で、海外メディアは福島の災害が決して日本政府が主張するような軽微なものではないということを繰り返し、はっきりと伝えていた。

「直ちに健康被害はない」などという玉虫色の政府発表が繰り返される中、放射能汚染への懸念から、さまざまなブログやツィッターへの書き込みが盛んに行われはじめると、枝野氏がこれを弾圧するように激しい口調で発言を始めた。「デマや風評を流せば、逮捕も辞さない」というご主旨で、まさにその言葉をそっくりそのままご本人に返したいようなご発言であった。

日本の国でこんな言論統制があっていいのだろうか。全く戦時中と何も変わらないではないか。
祖父母の世代が経験してきた、本でしか読んだことのない、あの悪夢のような状況が、こんなにやすやすと再現するとはーー、まるで悪夢jを見ているような気持ちであった。

後ほど、国民の不安を煽らないために情報を隠したというような正当化がなされているが、国民の知る権利を奪い、自分たちの恣意で国民の生存権に関わるような重要な情報の隠蔽を図るような暴挙は決して許されてはならない行為である。

いったい誰が我々に真実を教えてくれるのか。紆余曲折を経て熊取6人組の存在を知り、小出裕章氏の発言をまとめたブログに行き着いた。

何十年も原発の危険性について勇気ある発言を繰り返していた人たちの存在を全く知らず、全国に52基もの原発が乱立しているという事実にも全く無頓着である自身を恥じた。クリーンエネルギーである原発に関して日本は世界トップレベルの技術を持っていると触れ込みを信じこんでいた己の愚かさを知り、薔薇っ子は一国民として、この局面において何を考え、何を思うか私自身の声を発信しなければならないと思うようになった。

とりわけ大型メディアが政府や官僚、電力会社や大企業に迎合して、真実や社会正義を追求することを辞めてしまっているだらしない状況に、目をつぶっていることはできないと思うようになった。

「日本人はみんなお上に従順で、権力者の言うなりになる大変御しやすい国民性である」といった誤った印象を海外の人々に与えたくないからである。日本人も考える時は考えるし、怒るときは怒る、ただ不幸にして、そうした民意を反映させることができるような政治の仕組みができておらず、大型メディアが政財界と癒着しているため、ジャーナリズムが死に体なだけであることを、世界に向けて発信する必要があるからである。

震災から1年半、400ブログを書いた。ブログを書いて政治の世界に踊り出ようなどといった下心もなければ、暇を持て余しているわけでもないので、われながらよくこんなに書いたものである。

この1年半の間に、朝日ニュースターも、たねまきジャーナルも多くの視聴者がいたにもかかわらず、圧力を受けて潰された。10月に入って原発の関するニュース・報道は激減し、しかもそれは復興、除染、処分場の問題という文脈でしか語られなくなっている。

専門家でもなければ、匿名の一市民にすぎない野の花のような薔薇っ子のブログに震災以来、世界各国から10000人近い人がアクセスして下さり、しかも日によっては海外からのアクセスがはるかに多いという状況にある。

このブログを書くにあたって、何度も引用をさせていただいた慶応大学の金子勝教授のツィッター、そして小出裕章氏の公式ブログ、講談社の現代ビジネスには心から謝意を表したい。





2012年10月3日水曜日

民主・自民・維新は大同小異, What makes the difference ?


 おもしろいことにメディア報道の対象になるのは、自民、民主、維新の3つの政治集団に関する話題ばかりであり、日本には、それ以外の政党はあたかもこの世には存在しない、あるいは存在してはならないものであるかのような取り扱いを受けている。

3つの政治集団の存在で、一見、3つの選択肢があるかのように見えるけれども、実際そこには、選択の余地など何もない。

どっちに転んでも、ご都合主義の、右傾化した、国民不在の「反省なき」政党政治を追求する、煮ても焼いても食えない連中によって牛耳られており、票集めのために不公平で見え透いたバラマキをしていても、所詮は、大企業にすり寄って、己の既得権益を拡大することと、弱肉強食の社会を実現することしか眼中にないことは、日を見るよりも明らかである。

恐ろしいのは、こうしたメディア操作によって、日本の政治には、3政党のうちのいずれかしか国民には選択肢がないかのような刷り込みが日々なされている点である。

以下、民主、自民、維新が、大同小異であることを示す事実を、金子勝氏のツィッターからひろって転載する。

各党の原発への対応を見れば、国民の安全の保障など全く論外という姿勢が鮮やかに浮かび上がってくる。以下大間原発の建設再開と、大阪エネルギー戦略会議の中止をめぐる記事を転載する。

金子勝氏のツィッターより


野田め政権が内閣改造。首相を筆頭に、未熟な政経塾”お友達”出身者がまた一人増えて5人。なんと国家戦略大臣が前原誠司氏と環境・原発担当が長浜博行氏の政経塾コンビで、ブレる枝野幸男氏が経産大臣に留任。脱原発もグリーン成長戦略も風前の灯火か。 


http://mainichi.jp/select/news/20121002k0000m040085000c.html

大間原発:Jパワー社長「原則40年動かしたい」

毎日新聞 2012年10月01日 21時44分(最終更新 10月01日 22時28分)
大間原発の建設再開を表明するJパワーの北村社長(中央)=青森県大間町役場で2012年10月1日、酒造唯撮影
大間原発の建設再開を表明するJパワーの北村社長(中央)=青森県大間町役場で2012年10月1日、酒造唯撮影

 大間原発の建設工事を再開したJパワー(電源開発)の北村雅良社長は1日の記者会見で、同原発の使用済み核燃料プールが運転開始から20年で満杯になることを明らかにした。使用済み核燃料の新たな保管先が確保できなければ2030年代にも運転を停止する可能性がある。
 政府は30年代の原発ゼロを目指す「革新的エネルギー・環境戦略」で原発の新増設は認めない方針だが、着工済み原発の建設継続は容認。戦略の「稼働期間40年」という原則を当てはめると、50年代以降まで運転が可能となり、30年代原発ゼロの目標との矛盾が指摘されていた。ただ、北村社長は「追加の貯蔵施設が必要になれば、(国に)許可申請する。原則40年間動かせるようベストを尽くしたい」とも述べた。使用済みMOX燃料は、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場では再処理できないため、同工場には搬出できない。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012100102000112.html


偽りの原発稼働ゼロ方針

 野田佳彦政権が「原発稼働ゼロ」方針の閣議決定を見送った件は多くの読者が覚えているだろう。政府の方針がグラグラしているのはあきらかだ。
 ところが、もっと重大な問題がある。実は「ゼロ方針」自体が表向きにすぎず、実態は「原発依存度15%案」なのである。
 どういうことか。ゼロ方針を掲げた「革新的エネルギー・環境戦略」には別紙があり、そこに二〇三〇年の省エネ量や節電量、再生可能エネルギーの電力量の目標が記されている。
 それをみると、政府が六月末に公表した三〇年に原発依存度ゼロ、15%、20~25%という三つの選択肢のうち、ゼロ案ではなく、15%案のシナリオで想定した目標数字とぴったり合っているのだ。
 たとえば、省エネ量はゼロ案なら八千五百万klが必要になるが、15%案なら七千二百万klですむ。ゼロを目指すなら前者を採用しなければならないのに、なぜか達成が容易な後者の数字を目標にしている。
 同様に節電量や再生可能エネの電力量、さらに消費生活に密着する家庭用燃料電池や次世代自動車の新車販売台数も15%案で掲げた数字と同じである。
 これでは言葉でいくら「原発稼働ゼロ」を宣伝しても、実際にはゼロにならない。原発事故であれほど情報操作が批判されたのに、国民をあざむくような話である。政府に反省はないのか。 (長谷川幸洋)

ぐらつく方針政府「原発ゼロ」 原子力団体 存続へ強気

                                                          2012年9月30日

「2030年代に原発ゼロ」を柱とした政府の新エネルギー戦略を、原子力の関連団体がどう受け止めたのか本紙がアンケート調査したところ、政府のふらふらした対応に、組織存続への自信を深めている様子が浮かび上がった。(小沢伸介)
 本紙は、十四日に政府のエネルギー・環境会議が新戦略を決めたのを受け、二十団体に質問票を送り、十八団体から回答を得た。
 回答は十九日に新戦略の閣議決定が見送られた後に届き始め、三つの団体からは「原発ゼロ方針は政府決定ではないと認識しています」という趣旨の回答が寄せられた。原子力関連の広報事業などを手掛ける日本原子力文化振興財団は「仮定の質問にはお答えできません」と続けた。
 一方、新戦略に「昨年の原発事故の経験と教訓を世界と共有することにより、世界の原子力安全の向上に貢献していくことはわが国の責務」と国際協力の重要性がうたわれたことを受け、海外関連の団体は生き残りに自信を深めた様子だ。
 海外の政府、機関との情報窓口となる原子力国際協力センターの回答は「日本の技術に対する海外からの信頼と期待は、福島事故を踏まえても大きなものがある」と強調。「国内、国際機関ともよく協調して活動を進めていく必要がある」と回答した。
 もっと余裕の雰囲気なのは、放射性廃棄物の処理などに関連する団体だ。超長期の安全管理が求められるだけに、放射性廃棄物がある限りは、自らの組織も必要-との理屈だ。使用済み核燃料の再利用を目指す核燃料サイクル政策が、多大の問題を抱えるのに当面は現状維持とされたことも大きい。
 再処理と最終処分のため電力会社などが積み立てた三兆円を管理する原子力環境整備促進・資金管理センターは、各原発にたまる使用済み核燃料の深刻さがクローズアップされてきたことを逆手に取って「処理処分については、従来以上にその必要性が増してきた」と強調。「核燃サイクル維持方針が示され、大きな影響はない」と回答した。

橋下市長は「脱原発」を捨てたのか!?


エネルギー戦略会議,脱原発
9月17日、大阪市内で委員たちが自主的に開いた「エネルギー戦略会議」
橋下徹・大阪市長のエネルギー問題のブレーンが集結、大飯原発再稼働に反対するなど原発推進の政府に対抗するシンクタンクとして機能してきた「大阪府市エネルギー戦略会議」が突然、休止に追い込まれた。大阪府から「違法の疑いがある」として、「9月17日の会議を中止する」といきなり通告されたのだという。

 戦略会議は、今年2月27日から9月4日まで20回開催。政府よりはるかに厳しい「原発稼働八条件」を突き付けたり、「再稼働なしで夏をしのぐ電力需給計画策定」に取り組み、最近は脱原発を実現するための移行方法など中長期のエネルギー戦略の議論を開始、11月に取りまとめを出そうとしていた。

 委員の一人である「環境エネルギー政策研究所」の飯田哲也所長はこう訴える。

「政府は、遅くとも泊原発が止まって全原発停止となる5月5日までに大飯原発再稼働をするつもりでした。エネルギー戦略会議が注目されることで、原発再稼働の安全性の根拠も電力需給不足の根拠もいい加減であることを世に知らしめた。松井知事と橋下市長に提言を出すだけではなく、日本全体のエネルギー政策を動かしているという自負を委員全員が持っていました」

 そんな戦略会議がなぜ休止に至ったのか? 事務局の大阪府環境農林水産部は、こう説明する。

「今年春、府人事課が庁内の会議の調査を行い、『条例に基づかない会議が行政の付属機関に該当する場合、住民訴訟で敗訴の恐れがあるので条例で定めよう』ということになりました。戦略会議も付属機関と見なされる恐れがあると判断。議会で設置条例が成立する11月頃まで休止することにしました」

 だが、「我々には一言も相談がなかった」「今が重要な時期で休止は大阪だけでなく、日本全体の損失」と考えた委員たちは9月17日、大阪市内で自主的に会議を開いた。無報酬で交通費も自腹、会場費は参加者から集めた500円を当てた。そして手弁当で駆け付けた委員からは休止への怒りが噴出。

 元経産官僚の古賀茂明氏はこう訴えた。

「矛盾だらけの脱原発政策を出す政府に対し、戦略会議が異論を唱えるのは非常に重要。違法の恐れの話は5月に出ていたが、大阪市は『付属機関ではない』と判断して活動を継続していたのに、急に大阪府が中止の通告をしてきた。仮に訴えられても『違法ではない』と主張、勝訴すればいいだけの話です

 同じく委員の河合弘之弁護士も「我々の意見に反感を持つ勢力が『止める方法はないか』と仕掛けてきたのだろう」と語った。

「休止は素人の法解釈です。地方自治体の会議全てが条例の議決が必要な付属機関ではなく、判例を見ると、具体的な業務執行をする場合に限っている。例えば、ゴミ処理場を建設する業者や民間委託業者の選定を任す委員会は付属機関と見なされた。しかし我々の戦略会議は、日本のエネルギー戦略について議論していただけで、知事や市長の具体的な業務執行を補助する付属機関ではない」

 
不可解なのは、同じ弁護士である橋下市長の言動だ。「大いに疑問なところはある」と言いつつ行政である以上、『法律を守らない』とは言えない。だから議会で環境整備(条例成立)をする」と休止を受け入れたのだ。

橋下徹
橋下市長は、自らつくりあげてきた大阪府市「脱原発」の流れを止めようとしている?
 かつて長野県で環境保全研究所所長を務めた東京都市大学名誉教授の青山貞一氏は、こう話す。

「具体的な権限や権益と関係がない会議体は議会で議決を経ずに、行政の要綱で設置しても問題はありません。実際、私たちも田中康夫知事(当時)の依頼で条例案について要綱設置の会議で何回も検討をしましたが、県議会からの文句はゼロでした。ただ報酬は議会の議決が必要な予算の一部のため、知事と対立していた県議会に否決されました。そのかわり、勤務時間当たりの賃金(アルバイト代)が県から支払われ、会議が休止することはありませんでした」

 9月9日の「日本維新の会」の公開討論会で「2030年までの原発ゼロを達成する具体策を専門家に検証していただいている」と明言した橋下市長。しかしその直後、脱原発の実現方法を議論していた戦略会議が休止となった。しかも会見では「11月に取りまとめるという予定は変わらないのか」との質問に対し、「基本的には戦略会議で決めてもらう」とトーンダウン。他人任せの官僚答弁に終始した。

 橋下市長は、訴訟リスクの“幻影”に怖気づいたのか。それとも、「脱原発への熱意」自体を失ってしまったのだろうか……? <取材・文/横田一>


2012年9月29日土曜日

枯らせるな、たねまきの芽を!


 3.11直後より、大本営発表の嵐の中、小出氏を起用し、原発災害の事実を真摯に報道し続けてきた、たねまきジャーナルがとうとう昨日で、番組を終了した。たねまきジャーナルを絶やさないために作られた「すきすきたねまきの会」によれば、某放送局との間で、たねまきジャーナルの後続番組を始められないかという交渉が進んでいるという。

できれば、次はローカルな放送局ではなく、日本全国どこからでも視聴が可能な放送局であることを望みたい。小出氏の話を聴き続けたいという視聴者は、原発・エネルギー問題だけではなく、税金問題、年金、福祉に関する問題、官僚の天下りに関する問題、領土問題、基地問題、TPPなど政府や大企業の顔色ばかり見て作られる視聴者無視の一方的な報道に、いい加減嫌気がさしている視聴者は、全国津々浦々に数多くいるはずなのだから。

孫正義あたりが中心となり、原発ムラとは縁のない市民がスポンサーとなり、良質な報道をしているかどうか、しっかりモニタリング機能が働くような、市民の市民による市民のためのメディアが全国規模で生まれることを心から願いたい。

以下たねまきジャーナル終了に関連した記事を転載する。



小出裕章の情報を拡散する会 【FB】

@koide_info



2012年9月28日「すきすきたねまきの会」が某放送局とたね蒔きジャーナルの後継番組を始められないか交渉中と公表。小出裕章氏も出演予定。   
2012年9月28日 - 16:40 ·


http://www.tanemakifan.net/%E5%A3%B0%E6%98%8E%E6%96%87/

■ 声 明

 本日、MBSより201210月の番組改編の発表が行われ、「たね蒔きジャーナル」は改編された番組表から姿を消すことが明らかとなりました。

 私たちは、「たね蒔きジャーナル」存続のために、①番組に対する無料ボランティア出演への賛同と②市民スポンサーとしての寄付金を呼びかけてきた者として、今回の発表を受け、私たちの意見を以下のように表明させていただきます。

●「たね蒔きジャーナル」という名前の番組が姿を消したことについて、深い遺憾の意を表明します。率直に言って、日本のラジオのために、また日本のジャーナリズムのために、残念なことだと思います。

●同時に、私たちの呼びかけに応えて、無料ボランティア出演に応じてくれた賛同人の方々、貴重な寄付金を寄せてくださった方々に、私たちの力不足をお詫びします。みなさんのお気持ちをMBSに届け、理解してもらうべく、私たちなりの努力をしてきましたが、結果が伴いませんでした。

MBSは、今回の番組改編について「たね蒔きジャーナル」の発展的解消である旨を述べられています。もとより私たちは「精神は失われるに決まっている」「発展的解消ではない」と否定するものではありません。その可能性はあるだろうと認めます。他方、それは可能性でしかないとも考えています。改編された番組の推移を期待を持って見守りつつも、「たね蒔きジャーナル」という番組が存続しなかったという事実をまずは確認し、重く受け止めます。

●たね蒔きジャーナル」というラジオ番組は、視聴者の熱烈な支持を獲得してきました。私たちの呼びかけに対し、賛同人には73名の方々が応じていただき、寄付金は10,034,500円が集まりました(9月19日現在)。別に行われたネット署名にも5,000人近い方々が応じられていました。視聴者の目線に立った放送が広く共感を呼んでいたことから、私たちはMBSにもその展望に立った判断を期待してきました。それは、平常時・災害時にかかわらず、より多くの人々に多面的な情報を提供することが重要と考えるからです。万が一、その私たちの思いが、特定の企業・団体による「外部圧力」と同類のものとMBSに受け取られてしまっていたのだとしたら、この上なく残念なことです。視聴者との建設的な関係の構築について、より成熟した議論が今後の課題として残されたことになります。

●私たちは今後、①「たね蒔きジャーナル」存続がかなわなかった場合に返金を希望されていた寄付者の方への返金手続きに入るとともに、②返金を希望されなかった方たちの寄付金についての使途に関する協議に入ります。9月中には賛同人、寄付者の方たちにお知らせするとともに、ホームページ上でも発表します。

●この間、ご協力いただいたすべてのみなさんに、深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。

●末尾になりましたが、「たね蒔きジャーナル」の最終回となる928(金)2122時、最後の放送を聴くため、各自がラジオを持ってMBS前に集まることを、私たちの最後の呼びかけとします。

2012919

呼びかけ人一同
小出 裕章(京都大学原子炉実験所助教)
飯田 哲也(環境エネルギー政策研究所所長)
原口 一博(衆議院議員)
鎌田  實(諏訪中央病院名誉院長)
石丸 次郎(ジャーナリスト/アジアプレス)
村井 雅清(被災地NGO恊働センター)
石井  彰(放送作家)
原  一男(映画監督/大阪芸術大学教授)
西谷 文和(ジャーナリスト)
おしどり (漫才師)
今西 憲之(ジャーナリスト)
山本 太郎(俳優)

■小出裕章さんからのメッセージ

 「たね蒔きジャーナル」では、昨年3月14日以降、大変お世話になりました。

 国、電力会社などが一体となった原子力の大本営発表のもと、少しでも事実に近い情報を流し続けてくださり、ありがたく思いました。

 そして、私がありがたく思うだけでなく、「坂田記念ジャーナリズム賞」を受賞したことで、業界内部でも評価されました。

 さらに、毎日放送が聞けるエリアだけでなく、世界の多数の視聴者から、これだけ愛された番組もなかったはずと思います。

 それを潰すのであれば、しっかりした説明をしてくれるよう毎日放送にお願いしてきましたが、残念ながら私が納得できる説明は得られませんでした。

 ジャーナリズム、報道の本来の仕事を守ってきた「たね蒔きジャーナル」が潰されたことを心から残念に思います。
2012年9月19日 小出 裕章


■声明発表時の中継アーカイブ



最後の呼びかけ】9月28日(金)「たね蒔きジャーナル」最後の放送となります。放送開始に合わせて(21時予定。ナイター延長の場合、遅くなる可能性あります)、MBS前にラジオを持って集まりましょう。番組を終えた水野晶子アナウンサーほかたね蒔きスタッフに、花束贈呈します。
2011.9.28 22:40 update
賛同呼びかけに応えてくださったみなさま
寄付をいだだいたみなさま
そして、「たね蒔きジャーナル」存続問題に関心を寄せてくださった
すべてのみなさまへ
本日928日、「たね蒔きジャーナル」は最終回を迎え、終了しました。
私たちは、MBS本社前で最終回の放送を聴き、水野晶子アナウンサーをはじめとする「たね蒔き」スタッフに、今までの感謝の意を込めて花束を贈呈してきました。MBS前に集まれなかったみなさんの気持ちもお届けしてきたつもりです。短期間でしたが、これまで本当にありがとうございました。

■ 当日の模様(写真)

■ 当日の模様(動画)


打ち切りについての私たちの見解は、MBSが打ち切りを正式発表した919日にすでに「声明」として明らかにしていますので、ここでは繰り返しません。
以下、これからのことについて、書かせていただきます。
1)
「たね蒔きジャーナル」が存続できなかった場合に返金を希望されていた方たちには、おおむね返金手続きを終了しました(一部、口座番号が不明の方が残っており、問い合わせ中です)。
2)
その上で、私たちは返金希望でない方たちのご寄付をどうしたら生かすことができるのか、模索してきました。
 現在、ある放送局と「たね蒔きジャーナル」の後継番組を始められないか、交渉中です。週一回の一時間番組で、今回の呼びかけ人の一部がホスト役を務める予定で話を進めています。
たとえばMBSに当分出演しない旨を表明している小出裕章も、この番組には毎週出演し、原発問題をめぐる解説や意見表明を行う予定です。当面、半年間の放送を予定しています。
 私たちは、この番組枠の買取費用および制作経費として、いただいたご寄付を活用したいと考えています。
 ただ、919日の打ち切り発表からまだ10日足らずの短期間でもあり、その放送局との話し合いが決着していません。
3)
そこで、みなさんにお願いです。816日の呼びかけ文で、私たちは「9月中に判断して、ご報告します」とお伝えしていました。その期限を1ヶ月延ばしていただきたいのです。10月末日までには以下のことをお伝えします。
①返金手続きが完了した後の正式な残金額
②残った寄付金の使い道と後継番組が可能となった場合の放送局名、番組名、開始時期、
ホスト等、具体的内容
③上記にかかる費用
④その他、お伝えすべきこと
4)
上記にともない、事務局である「すきすきたねまきの会」も、その発表までは継続します。お問合せ等のある方は、お電話または問い合わせフォームにてご連絡いただければと思います。
 以上、みなさんのご理解とご協力をお願いいたします。

2012
928日 呼びかけ人一同

■呼びかけ人

  小出 裕章(京都大学原子炉実験所助教)
  飯田 哲也(環境エネルギー政策研究所所長)
  原口 一博(衆議院議員)
  鎌田  實(諏訪中央病院名誉院長)
  石丸 次郎(ジャーナリスト/アジアプレス)
  村井 雅清(被災地NGO恊働センター)
  石井  彰(放送作家)
  原  一男(映画監督/大阪芸術大学教授)
  西谷 文和(ジャーナリスト)
  おしどり (漫才師)
  今西 憲之(ジャーナリスト)
  山本 太郎(俳優)
(順不同)

2012年9月28日金曜日

さようなら、たね蒔きジャーナル:風化されしつつある原発災害


 今日で、毎日放送ラジオのたねまきジャーナルがとうとう終了することとなった。番組取り潰しに義憤の念を抱いている視聴者も少なくないはずである。薔薇っ子も度々ブログに書いてきたが、このような良心的な番組が姿を消し、深刻な原発問題が、意図的に、我々一般市民の視界から日々見えにくくされていくことに、大きな不安を感じずにはいられない。

 水野さん、近藤さん、番組作成者の方々、さまざまな圧力に耐えつつも、信念を持って今週まで番組を続けてきたことに感謝したい。そして、小出さんのような方が原子力研究者の中にもいたことに唯一の救いを覚えるのは、薔薇っ子だけではあるまい。

このような事態への対応として、市民がスポンサーとなる番組を作ることも重要だが、視聴者は、真実の報道を行わないような大企業のひもつき新聞や、一億総白痴を推進するような不良電気紙芝居に対する、ボイコットなど、もっともっと声を大にして発信していくべきではないのか。


http://hiroakikoide.wordpress.com/tag/%E3%81%9F%E3%81%AD%E8%92%94%E3%81%8D%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%AB/


9月25日 『番組(たね蒔きジャーナル)はつぶされた。ここ1、2ヵ月の毎日放送とのやりとりを考えるとこれまで通りのお付き合いを続ける気持ちにはなれない。』小出裕章(サンデー毎日)

2012年9月25日【サンデー毎日2012年10月7日号】にて、ラジオ「たね蒔きジャーナル」に関する小出裕章さんのコメントが掲載されていますので、このブログでも共有させていただきます。
情報元は「薔薇、または陽だまりの猫」です。
以下、情報を引用いたします。
▼引用元:2012年9月26日【サンデー毎日】存続願いカンパ1000万円超でも…ラジオ「たね蒔きジャーナル」が終わる理由
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/002e98bf6c663a3589ffd31697d24b0d
=====(引用ここから)=====
 関西の一ラジオ奮組のために、全国各地の市民が立ち上がった。存続を願って集まった多くの署名と寄付金。 しかし9月末での終了が決まり、賛同者からは落胆の声が漏れる。
 「大きく取り上げられるニュースを、『たね』の時から、注目し、届けよう」
 このモットーが番組名の由来となった、毎日放送(MBS、大阪市)の「ラジオ・ニュースたね蒔きジャーナル』(月~金、午後9~10時)。2009年10月に始まったが、番組が一躍脚光を浴びたのは、昨年の東日本大震災に伴う福島第1原発事故以降だ。京大原子炉実験所の小出裕章助教が事故直後から出演を重ね、事故の推移や放射能汚染について分かりやすく解説した。
 テレビや新聞が「ただちに健康に影響はない」と政府発表を繰り返す中、昨年3月14日の時点でメルトダウンに言及し、かつて喧嘩をしてきた」という東京電力に対し「何とか頑張って水を送り続けてくださいと、私はお願いしたいのです。それ以外にできることはないのです」と発信。また、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の公開前から、風向きを考慮した避難の重要性を訴えた。
 小出氏の話は動画投稿サイトにもアップされ、番組の聴取者はMBSの放送エリアどころか国境を越えて広がった。東京在住の筆者のもとにも、関西の知人から同番組の内容をまとめたメモが日々メールで送られてきたほどだ。
 原発事故報道の姿勢と信頼感はジャーナリズムの世界でも高く評価され、今年3月には毎日放送ラジオ局番組センター東日本大震災取材制作班が、第19回坂田記念ジャーナリズム賞特別賞を受賞する。ラジオ番組の受賞は、初の快挙だ。
 しかし、7月下旬から番組終了のうわさがネット上で流れ始め、8月に入ると『朝日新聞』や『東京新聞』も報じた。経費削減問題が示唆されたため、ノーギャラ出演の申し出や市民スポンサーの寄付を募る運動もスタート。原発報道の立役者たる小出氏自身も呼びかけ人となり、毎日放送に存続を申し入れた。無料出演に応じる賛同人は、浜矩子・同志社大大学院教授や作家の雨宮処凛氏ら計78人(9月15日現在)、寄付金は1003万4500円(同19日現在)に上った。
 が、9月19日、毎日放送は番組終了を正式に発表。小出氏は「国、電力会社などが一体となった原子力の大本営発表のもと、少しでも事実に近い情報を流し続けてくださり、ありがたく思いました。さらに、毎日放送が聴けるエリアだけでなく、世界の多数の視聴者から、これだけ愛された番組もなかったはずと思います」と、ネット上の声明で惜しむ一方、番組は「つぶされた」と憤った。
 そして、あくまで「個人的な感情論」と断った上で「ここ1、2ヵ月の毎日放送とのやりとりを考えると、これまで通りのお付き合いを続ける気持ちにはなれない。とりあえず私は当面、毎日政送に出演するつもりはありません」と話す。
 こうした声に対し、毎日放送は終了の理由を「10月からワイド番組『with・・・夜はラジオと決めてます』が始まるため」(広報部)と説明する。さらに「新番組は『たね蒔き』を作ってきた報道部門の全スタッフに加え、新たにスポーツや編成スタッフも加わり、ラジオ局が一丸となって取り組むもの。小出氏ご本人の了解が得られるのであれば、当社としては内容によって出演をお願いする予定です」(同)と理解を求める。
 放送局として番組改編があるのは当然だ。ただ一方で、ここまで支持され、評価された番組をなくしてしまうことに、支援者らは首をかしげる。背景には一部メディアで報じられた金銭的問題があるのか、あるいはスポンサー側の意向があったのか。毎日政送は「番組制作費削減のために終了するというような事実は全くありません。また、番組のスポンサーは大阪の不動産会社で、終了との関係は全くありません」(広報部)と強く否定する。
 集まった1000万円超の寄付金については「お気持ちは大変うれしく思いますが、報道機関として中立性を守るために、当社が寄付金を受け取ることはあり得ません」(同)と言う。
 事実、8月27日と9月7日、小出氏らが寄付金を持って毎日放送に出向いたが、同社は受け取っていない。
「ラジオの発展形、見た気がする」
 では、宙に浮いたカンパはどうなるのか。募金などの事務局「すきすきたねまきの会」で活動する、反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠氏は「返金を求める寄付者もおり、手元に残るのは1000万円を切る」と前置きし、複数の使い道を示唆する。
 例えば▽他局で『たね蒔きジャーナルプラス』といった番組を始める▽東日本大震災被災地のコミュニティーFM局に寄付する▽良質な報道番組を顕彰する基金を設立するーーといった案。思い描いているのは、ラジオ番組の新しい形だ。
 「『たね蒔き』はマスメディアの一番組でありながら、独立系メディアのように市民の熱い支持を得ていた。マスか独立系かという二項対立に収まらなかったことに、ラジオの発展形を見た気がします。たやすくはないが、何か新しいことに挑戦できればと考えています」
 また、「たね蒔き」存続の呼びかけ人だった一人、諏訪中央病院(長野県茅野市)名誉院長の鎌田實氏も同様の考え方と、存続運動の先の”光” を語る。
 「あらゆるメディアがインターネットに侵食される時代、大企業がCM枠を買って番組の色を左右する形態には、無理が生じ始めています。市民がスポンサーとなり、多様な意見を発信するメディアを提示することは、昏迷の時代、ますます必要とされるのではないでしょうか。『たね蒔き』は、私たちにそのきっかけをくれました」
 番組最終政送日の9月28日、存続運動に携わった人たちはラジオ持参で毎日放送前に集結する。「その時までには寄付金の使い道に見通しを立てたい」(前出・湯浅氏) 。
 東日本大震災後、インフラの途絶えた被災地での情報のよりどころとして、あるいは静かで小さな生活を考え始めた人たちの情報の窓として、改めて見直された「ラジオ」という存在。
 その象徴的な番組の一つは終わるが、蒔かれた「たね」が一つでも新たな花を咲かせるといい。

          本誌・菊地 香
=====(引用ここまで)=====


2012年9月28日
2012年9月26日(水)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。


2012年9月23日日曜日

原発デモはいかに報道されているのか?

反原発デモの声がjどんどん大きく広がっている。しかし、日本のメディアはどれぐらいそれを伝えているのか。

 反原発を主張し、日本の大型メディアを批判し続けてきた反骨のジャーナリスト上杉隆氏の攻撃を意図したブログを以下に転載する。

ここでは、9月19日の反原発デモ報道を行った、9月20日付けの朝日、毎日、読売、日経の4紙をとりあげ、上杉氏の「日本の新聞・テレビは、自分たちに都合の悪いデモは報じない」という発言に根拠がないということを検証・批判しようと試みている。

 しかし、上杉氏やフランスのル・モンド社は、もとより新聞やテレビが全く反原発抗議報道をしないなどと言っているわけではない。

一人一人数えたわけではないので、主催者発表の参加者数が正しいのか、警察発表の数字が正しいのか私にはどちらが正しいとは言えない。

しかし首都に警察発表でも、少なくとも3万人もの人間が集結して、反原発の抗議行動をとっているという歴然たる事実があるにもかかわらず、メディアは他のニュースに比して、これを申し訳け程度にしか取り上げていないこと、大型メディアで番組や紙面の編集権を握っている報道局の経営陣やジャーナリストの報道に対する姿勢を、氏やルモンド社の記者は、鋭く批判しているだけのことである。

首都にどんなに少なく見積もっても3万人もの人間が集結して、抗議行動を行ったのである。しかも、たった1日のために3万人が集まったわけではなく、この抗議行動は、酷暑の日も、大雨の日も、毎週金曜日に欠かさず続けられているのである。

そのことが、新聞であれば、どのくらいの紙面を割いて報じられているのか、新聞紙面のどのページのどの部分に記載されているのか、ウエブ・ニュースであれば、どれぐらい多く、継続的にウエブ上に記載されているのか、テレビであれば、どのような時間帯に、どれだけ長い時間、何度繰り返し報じられたかが問題である。


CMよりもはるかに短いほんの20秒かそこらの時間に、1度ちらっと説明しただけでは、紙面の片隅に申し訳程度に小さな記事を載せたところで、読者・視聴者は、よほど耳を済まし、目をとんがらせて、新聞の隅から隅までを読みつくし、早朝から深夜までテレビを見ていない限り、報道されたことに、気づくことすらできないからである。


もちろんどんな内容がどのような論調で解説されたかということも、重要である。

たとえば、日経新聞は、拡大されているので、大きく見えるが、実際こんな小さな記事の中で、原発抗議行動の内容については全く触れず、デモの主催者側は参加者を6万人といっているが、警察発表では3万人であったという点がわざわざ記されている。

また読売新聞は関係のない記事まで一緒に切り抜かれているので、大きな記事のように見えるが、実際は20行しかなく、そのうちの半分の紙面を割いて、福島出身の女性の「福島を忘れないで欲しい」というような反原発に対する抗議からはかなり論点のずれた発言をことさら取り上げているのである。

 さらにグーグルの検索で、デモのニュースをググってみたら、NHKは9月18日の北京でのわずか300人規模の反日デモを馬鹿でかく取り上げており、その後も繰り返し大きく反日デモのニュースを取り上げている。

興味深いことに、ほぼ同じ時期に日本で行われた3万人規模の反原発デモに関するNHKウエブニュースはヒットしなかった。朝日新聞のウエブ版の社説が、9月19日の反原発抗議デモについて取り上げていたようだが、23日の時点でこの記事は、早々と削除されている。

このようにメディアの原発関連のウエブ記事は、わずか数日で削除されてしまうことが多い。都合の悪い報道はしないと言われる所以である。

http://www.youtube.com/watch?v=mxVGJCoasoI

#NHK BBC CNNは #反原発 デモ一切報道せず。


報道する外国メディアはどこか?




http://www.youtube.com/watch?v=CBGWW2XeGfw


ドイツZDFテレビニュース「脱原発を求める日本人」

~東京9月19日6万人デモ





http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120918/t10015090041000.html


中国各地で反日デモ 北京は3000人超
9月18日 11時56分


http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120919/k10015123751000.html


中国 反日デモ数か所で小規模に
9月19日 12時25分




http://www34.atwiki.jp/ddic54/pages/16.html
上杉隆氏についての検証
9月19日反原発デモ報道



【脱原発デモの報道について】

たとえば原発事故の後には、インターネット発の6万人デモ(※1)が日本でも起きています。ところが、日本の新聞・テレビは海外のデモは報じても、自分たちに都合の悪いデモは報じないのです。

(※1)インターネット発の6万人デモ 2011年9月19日、ノーベル賞作家大江健三郎氏らの呼びかけで東京・明治公園に集まった6万人の参加者が、脱原発を訴えるデモを行った。
『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』(210頁


  検証結果:デモは各紙で報じられていた。

朝日新聞9月20日朝刊

読売新聞9月20日朝刊

毎日新聞9月20日朝刊

日経新聞9月20日朝刊





http://gendai.net/articles/view/syakai/137721
日本の大メディアはなぜ反原発デモを報じないのか

【政治・経済】

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2012年7月23日 掲載
<先週も当局の規制に緊迫場面>

 毎週金曜日に首相官邸前で行われる原発再稼働反対デモ。集う人々は膨れ上がる一方で、16回目となった今月20日にも9万人(主催者発表)が集まった。
 もはや、民意のうねりは安保闘争並みだが、これをきちんと報じるメディアはごく一部だ。20日は鳩山元首相がやってきて、拡声器を握った。毎日や読売、日経はそれをキワモノ扱いで小さく報じただけ。NHKは脱原発10万人集会(代々木公園=16日)まで、デモを全然扱わず、ついに仏ルモンド紙にこんなふうに書かれてしまった。
〈日本ではデモの習慣は失われていたが、1カ月前から毎週金曜日の夕方、総理官邸の前で原発反対の抗議デモが行われている。デモの参加者は回を重ねるごとに増えている。しかし、国内の主要新聞の扱いは非常に小さく、NHKはこれを完全に無視している〉
 外国メディアにとっては、これだけのデモを報じない大メディアの姿勢の方がニュースなのだ。
 ルモンドの報道は外務省のホームページも取り上げられ、そうしたらNHKは慌てて「デモの参加者増の背景は?」(20日)なんて、“小特集”を組んでいた。
 こんなメディアばかりだから、もちろん、先週の金曜日にあった“小競り合い”も報じていない。
「デモが終わり、8時過ぎには整然とみんな、帰り始めました。ところが、官邸前の交差点にはバリケードが張られ、目の前にメトロの入り口があるのに何百メートルも迂回させようとするのです。誰かが“なぜだ”“みんな静かにやっているじゃないか”と言い出し、そうしたら、自然発生的に“開けろ”“開けろ”コールになった。警官が本部と連絡し、鉄柵は撤去されたんですが、脚立に飛び乗った男がいて、バシャバシャを撮っていた。あの人、公安ですかね」(参加者のひとり)
 デモ隊=危険分子とでも思っているんじゃないか、この国の当局や大マスコミは。フランス在住のエッセイスト、中島さおり氏はこう言った。
「フランスで、この規模のデモが起これば大ニュースになります。デモは政権に対し、民意を直接示す行動で、民主主義においては極めて重要だからです。メディアはデモで示された民意がどれだけ強いのかを報じる義務がある。人数はもちろん、時には実況中継もやります。日本のメディアがあまりにもデモを報じないことに驚いています」
 メディアが民意ではなく政権の方を向いているのだからどうしようもない。