2011年11月1日火曜日

フクシマの収束もできなくて、玄海の再稼働を認めていいの、保安院さん?

細野原発相は9月、IAEAのウィーン総会で、フクシマ原発を年内に冷温停止させるなどと大風呂敷を広げた。もちろん演説の原稿は保安院の官僚に作文してもらったのだろうが、ここにきて2号機からキセノンが検出され、ホウ酸水の注入が始まったという。

フクシマ原発の収束どころか、その目処もろくに立てられないような保安院が、玄海原発の再稼働を認め、九電は地元住民の賛同を得ることもなく、早々と運転再開を強行したという。

質の悪い私企業は経済性を優先させることを第一義に考えることは、わかりきったことである。
そのような質の悪い私企業が暴走しないよう法律を作ったり、管理・規制するのが監督官庁の責務である。なんどもブログに書いてきたことだが、電力会社と一体化してつるんでいる保安院や安全委員会(あるいは解体は名ばかりで、推進派の多くをゾンビのように蘇られせる環境庁)などにストレス・テストの計画実施や運転再開の許可など本当に任せていいものなのだろうか。

こうした議論は本来、もっと厳しくこの国のメディアが繰り返し行わなければならない事柄である。

http://www.asahi.com/national/update/1102/TKY201111020003.html

福島第一原発2号機、核分裂の可能性 ホウ酸水を注入


 東京電力福島第一原発2号機で、原子炉格納容器内の気体から半減期の短い放射性のキセノンが微量検出され、核分裂反応が起きている可能性があることから、東電は2日午前2時50分ごろ、核分裂を抑える性質があるホウ酸水の注入を始めた。原発敷地内の放射線量を測るモニタリングポストの測定値には変動はみられないという。


福島原発2号機で水素濃度上昇 実は今もガス発生が続いている

2011/10/31
   「年内に冷温停止」が工程表改訂版に明記されたばかりだが、ここにきて福島第1原発の2号機について「水素濃度が上昇した」と、東京電力が発表した。... ...
[記事に戻る]
001
知ってた 2011/10/31 20:53
っていうか、知らなかった(というより知ろうとしなかった)のは東電と政府だけ。

ご苦労様。
002
気分は百年戦争? 2011/10/31 20:58
昔フランス王国とイングランド王国が百年近くいがみ合って、時々激しく戦禍を交えたり威嚇しあう状態があったらしいが、そうなると簡単に当事者はおろか誰も止められなかった。壊れた施設の使用中の燃料や使用済みの燃料の核崩壊の勢いが完全に安全なレベルになるのは許されないだろう。安全が確保できるとみなされる突入Xデーとその時予想される危険は前代未聞だ。それまでは、漏洩拡散の再発を起こさない努力と責任が問われ続けることになる。
この職務に携わる労働者の生涯勤続年数を30年としたら、一世代で済まないだろう。いま日本は団塊退職によるノウハウ継承で失敗の露見が多々聞かれ、産業の空洞化によるノウハウの窮乏化抑止の政策すらないが、廃炉着工までのこの戦いをする労働者の継承は蔑にしないで欲しいものだ。
003
外聞 2011/10/31 22:45
さすがにこれから水素爆発を起こすヘマは起こさないと思うけど、
現場で作業されている方々には気をつけて頂きたい。
ごく微量の金しか出せなくて申し訳ない・・・。
ちゃんと届いてるか不安だけど。
004
うーんこれは凹んだ 2011/11/ 1 07:14
まあこれまでの事を思えば疑念不、信は当然深まりますな。
005
想定 2011/11/ 1 09:25
詳しい原因はわからないが、水素濃度の上昇は想定内、大規模地震、巨大津波発生の可能性が指摘されていたのに、想定外
東電の御都合「想定」は勘弁してほしい。
原因がわからなければ、それこそ、想定外だろうに・・・冷温停止がうまくいっていないので、水温が上昇し水素が発生している。これで想定内
006
未だに 2011/11/ 1 11:32
水素が発生している=冷却がうまくいっていない
になんで誰も突っ込まないんだ?
007
想定の範囲内 2011/11/ 1 12:39
国民からすると、情報を隠匿している可能性は想定の範囲内だ。
上昇している事実を公表せざる負えない状態になったのは評価します。
008
ただちに・・・するわけではない 2011/11/ 1 12:45
また、出ましたね。このフレーズ。
ただちに爆発するわではないけど、危ないかもね、という意味でしょうか。東電も政府も学習能力がないのか、よっぽと投げやりなのかわかりませんが、不安をあおること確実のフレーズになってますよねぇ。
009
ということは 2011/11/ 1 13:25
核分裂反応+(確か)ジルコニウム+水で水素が発生してたんと違たかな?
つまり冷温停止してへんにゃろ。
010
味方するわけじゃないが、確認できないからわからんと言うのは正直だと思うがね 2011/11/ 1 16:08
溶融破損した燃料棒被覆外皮金属と元気のいい燃料が格納容器の底にボットンしちゃったままだろうという認識は変わらず、科学的に測定して確定認知することもなく「だろう」の世界だ(CAEシュミレーションを誰もできない?)。それは核分裂しなくてもアイソトープとしての核崩壊に伴う莫大な熱エネルギーが周囲を高温にするが、冷却用水流は通常燃料集合体のある位置に効率好く冷却する期待をして流れるよう設計されている。格納容器の底のどの位置にボットンしちゃったのか確認できず近寄って冷却装置に細工することすらままならずに、生きのいいボットン燃料に水流が確実に当てられる理由がない。スリーマイルではチャイナシンドロームと煽られ、福島は放射性物質漏洩拡散のゲヘナと煽られても冷静に厳しい視線を向けて見守るしかないだろう。
011
もうね 2011/11/ 1 22:01
ストロンチュウムも拡散してるという事実も有るわけだしこの話もあながち危険から遠ざかったことではないでしょう。逆に近づいた方が正しかったりね。危ないなあ。
http://www.asahi.com/national/update/1102/SEB201111010072.html
九電「地元の了解、ある意味必要ない」 玄海4号機再開
トラブルで停止していた佐賀県玄海町の九州電力玄海原発4号機の運転が、1日深夜に再開された。「やらせメール」問題も収束しない中、「説明不足」と批判されながらの再開。慌ただしさの背景には、経済性を優先して再開を急いだ九電の姿勢がくっきりと浮かぶ。
 「地元の了解は、ある意味必要ない」。午後7時半から急きょ始まった九州電力の会見。原子炉の運転再開に「地元の理解を得た」としながら根拠は示せず、「なぜ地元の理解が得られたと言えるのか」と再三問いただされた原子力発電本部の豊嶋直幸部長は、つい、こう漏らした。
原子力への見方をがらりと変えた東京電力福島第一原発事故の後、止まっている原発が運転再開するのは初めて。それなのに役員クラスは会見に姿を見せず、出席した原子力部門の2人は「定期検査中の原発とは違う」「扱いは運転中の原発と同様」と繰り返した。
だが、質問は地元との信頼関係に集中。やらせメール問題の決着も見通せないなか、なぜもっと丁寧な説明をしないのか問われても「メール問題と4号機再開の話は別」。石川伸一グループ長も「逆にこのまま止めておく理由もない」と話した。

玄海原発4号機、午後にも営業運転再開


九州電力は、作業ミスが原因で停止していた玄海原子力発電所4号機を昨夜、再稼働させました。きょうにも営業運転を再開する予定です。

 九電の玄海原発4号機は先月4日、作業手順書の誤りから復水器という設備でトラブルが起き、原子炉が自動停止しました。

 九電は、原因と対策を国に報告し、31日、原子力・安全保安院から、「おおむね妥当」との評価を受けました。これを受けて九電は、昨夜11時、原子炉を起動し、再稼働したと発表しました。

 きょう午後にも営業運転を再開する予定ですが、来月の定期検査で停止し、九電管内の原発6基すべてが停止することになります。

 福島原発の事故以降、定期検査やトラブルで停止した原発の運転再開は初めてです。(02日00:21)


http://www.nytimes.com/2011/11/02/world/asia/in-a-first-since-nuclear-disaster-a-japanese-reactor-restarts.html?_r=1&ref=japan

Reactor in Japan Restarts, a First Since the Tsunami

TOKYO — A nuclear reactor in western Japan began starting back up on Tuesday after a month’s hiatus, the first reactor in the country closed for any reason to win approval from a local government to resume operations since the Fukushima nuclear disaster.
Ko Sasaki for The New York Times
The Genkai Nuclear Power Plant in Saga Prefecture was the first to win approval from a local government to resume operations since the Fukushima nuclear disaster.
Metro Twitter Logo.

Connect With Us on Twitter

Follow@nytimesworldfor international breaking news and headlines.
Since the March 11 earthquake and tsunami that set off the nuclear disaster, a popular backlash against nuclear power has halted the reopening of reactors closed because of damage at the time or unrelated glitches, or for routine inspections. Regulations require reactors to close at least every 13 months for checks, meaning more and more reactors have gone out of service, with none allowed to restart — until Tuesday.
Only 10 of Japan’s 54 reactors are now generating electricity, a sharp reduction for an industry that once supplied 30 percent of the country’s electricity. The shortfall in supply forced the Tokyo Electric Power Company to tell companies to slash energy use by 15 percent this summer.
The government has been keen to soothe local jitters about nuclear energy and enable reactor restarts. But power companies must submit results of “stress tests” that evaluate a reactor’s defenses against earthquakes, tsunamis, station blackouts and the loss of water for cooling — and they must get a go-ahead from local the government.
Yasushi Furukawa, the governor of Saga Prefecture, has wavered on whether to allow restarting two idle reactors at the Genkai Nuclear Power Plant. Seen as a bellwether for the rest of Japan, Mr. Furukawa had appeared to be moving toward allowing two of the reactors to restart but his decision was put off after revelations of a scandal over faked supportive e-mails sent by employees of the local Kyushu Electric Power Company posing as pro-nuclear citizens.
Then early last month, a third reactor shut down at Genkai after a worker mistakenly pulled out a cable from the unit’s condenser vacuum, causing the turbine to stop. The full details of the case have not been made public.
Kyushu Electric called it a small error and said that the automatic shutdown it triggered had gone smoothly. But some critics warned that the episode constituted a serious safety lapse and pointed to a more widespread problem at other plants.
Since then, however, the utility has submitted — and Japan’s nuclear regulators have checked and approved — operation manuals for that reactor, paving the way for a restart.
“If this is a decision reached by the central government after ample checks, we accept,” Mr. Furukawa told reporters Tuesday before the restart.
The reactor at the Genkai plant was started up around 11 p.m. local time and was set to reach 100 percent generating capacity on Wednesday, Kyushu Electric said. But the reactor’s run will be brief: the same reactor must be stopped in mid-December for routine maintenance.
It is still unclear when the plant’s other two idle reactors will be allowed to restart. But Prime Minister Yoshihiko Noda has indicated he will push for their restart.
In a statement, the Japanese arm of the environmental group Greenpeace, criticized the decision to restart the reactor.
“In the aftermath of the Great East Japan earthquake and triple meltdown at Fukushima Daiichi, it is unthinkable for any nuclear plant to be restarted before proper safety checks or consultation with the public is conducted,” said Junichi Sato, the group’s executive director for Japan.
“Kyushu Electric must keep this reactor shut,” he said, “and bring forward the regular maintenance planned next month.”
Also on Tuesday, Japanese news media reported that a government official drank treated water from the Fukushima plant on a dare from a freelance writer. The company that operates the plant has been struggling to deal with large volumes of waste water, some of which has been released into the ocean.
The writer had asked earlier for the government to prove the water was safe by having someone drink it, the daily Asahi Shimbun said.
Waste water at the plant was created when the company sprayed water on reactors and spent fuel pools to keep them from dangerously overheating after crucial cooling systems were knocked out by the tsunami.

許せない電力会社の冬の節電要請

関電、九電が冬の自主的な節電要請を行なった。夏場と違って冬場は家庭が節電要請のターゲットになるという。寒さに怯える弱い立場の国民に、原発を稼働させなければ停電するぞと言わんばかりの脅しをかけて、一気に再稼働に踏み切ろうという経産省ぐるみの詭計であることは今更言うまでもないことで明らかである。そして、このような要請を公共放送を通してまことしやかに行う事自体、許せない暴挙と言える。

日本の電力各社が、もし本当に危険極まりない原発に依存しない限り、安定した電力の供給ひとつできないのならば、国は電力会社の地域独占制度を一刻も早く撤廃し、送電線分離、電力の自由化を図るべきである。

以下、電力不足の嘘について指摘した、ダイアモンド社の記事を転載する。


原発停止でも供給に余力
「西日本は電力不足」のウソ

政府と国のちぐはぐな安全対策と九州電力の不祥事が重なり、すべての原子力発電所が停止しかねない局面を迎えている。定期検査に入った原発の再稼働ができなくなることで、電力各社は「電力不足になる」と盛んに訴える。しかし、本誌の試算では、その事態を乗り越えられる余力があることが判明した。
やらせメール問題で国に謝罪した眞部利應・九州電力社長(左上)と玄海原発の再稼動の同意を撤回する岸本英雄・玄海町長(右下)。会見で節電要請した八木誠・関西電力社長(左下)
Photo:JIJI
 「原子力発電所が止まれば電力不足に陥る」とはウソだった──。
原発再開の見通しが立たなくなり、電力会社は「原発停止により電力不足に陥る」と訴え、世論を動かそうとしている。特に中部電力を含めた西日本においては不安が広がっている。しかしながら、後述する本誌試算により、電力会社の言う「電力不足」には数字的根拠がないことがわかった。
まずは原発再開のメドが立たなくなった経緯について振り返ろう。
事の発端は、言うまでもなく福島第1原発の事故である。
原発は原則13ヵ月に1度定期検査を受けなければならない。検査後に国が認め、地元自治体の了解を得て再開の運びとなる。3月の事故後、収束時期も見通せないなかで、どの自治体も定期検査に入り停止した原発の運転再開に、お墨付きは与えられなかった。
輪をかけたのが5月の浜岡原発の停止だった。法律の枠を超えた菅直人首相の「要請」で、浜岡原発が停止した。その根拠はあいまいで自治体はなぜ他の原発が安全なのかを説明できなくなった。
他方で国は3月末に安全対策を指示し、電力各社もその対策を講じていた。海江田万里経済産業相は6月18日に安全宣言を出し、自治体へ再稼働を要請するために駆け回っていた。
混乱に拍車をかけたのは、またもや菅首相であった。7月に入って突如、別の試験を行うと発表した。原発の安全性を調べる耐性検査(ストレステスト)である。机上の計算とはいえ数ヵ月から半年の時間がかかる。国が安全宣言を出したにもかかわらず、菅首相自らがハシゴをはずしてしまった。
この間、運転再開を迎えようとしていた原発もあった。九州電力の玄海原発2、3号機だ。地震や津波の影響が最も少ない地域にあり地元感情もよく、稼働率も高い「優等生」だ。玄海町も一度は再稼働を認めていた。
ところが、耐性検査に加え九電のやらせメール問題が発覚した。国主催の佐賀県向けの住民説明会で九電が組織的に再稼働への賛成を促す工作を行っていた。地元との信頼関係は崩れ去った。 
こうして原発は再稼働の見通しが立たなくなった。このままでは上図に示すように徐々に原発は止まり、来年3月は全体の4%に当たる209万キロワットしか運転していない見込みだ。
関西電力や九電などは原発停止を受け、盛んに電力不足を訴えた。世論もそう信じているが、本当に電力は足りないのだろうか。

1500万キロワットの余力に
電力融通でまず問題ない

そこで本誌は余波の広がる西日本の設備について取材や資料を基に精査した。するとじつは電力が余っている実態が浮かび上がった。
試算の結果は上図に示した。試算方法は次のとおりだ。
まず各社の発表を基に西日本6電力会社における8月の最大需要と供給力を見た。安定的な供給力の目安となる「供給予備率」では、最低限の5%を下回る電力会社が6社中4社に上った。
確かに予備率5%を下回るとトラブル一つで停電の恐れもあるが、供給力は「言い値」にすぎない。そこで予備率5%を確保するのに必要な正味の電力をはじき出した。
次に、各社が国に申請した最大出力から8月の供給力との差を求めた。じつはこの差が自社内に隠された電力の余力、いわば“隠し玉”だ。中部電力は供給力の内訳を公表していないため本誌が他社受電の状況などから推計した。
結果として、原発が停止したまま8月を迎えても西日本で最大約1500万キロワットの余力があることがわかった。北陸電力の97万キロワットから関電の311万キロワットまでいずれも余剰電力を持っていた。
隠し玉として大きいのは長期停止中の火力発電所だ。西日本だけで計597万キロワットある。「復旧に数年はかかる」と電力会社は言うが、じつはいざというときのために廃止せず、眠らせていたもの。その一部を立ち上げることは当然可能だ。東京電力や中部電力も今回、実際に立ち上げている。
それとは別に今動かせる火力や水力などの発電だけでも余剰が計927万キロワットある。フル出力を出せるわけではないが、運用改善で一部をひねり出せる。
余力はそれだけではない。電力会社が大口の需要家と結んでいる、一時的に需要をカットする「需給調整契約」もある。ピーク時に供給が需要に追いつかない場合は、企業に需要を抑えてもらう代わりに電気料金を安くする契約だ。需要減を供給力と見なせば、100万キロワット以上は確保できている(四国、中国、中部電力は非公表)。
それでも足りないというなら6社間で電力を融通すればよい。この6社は60ヘルツ圏内で交流送電線で結ばれており、電力の融通は容易にできる。
たとえば、中国電力は昨夏の猛暑を原発なしで乗り切っている。今夏は島根原発2号機が動いており、100万キロワット程度は他社に送ることができそうだ。関西電力は応援融通を受ければよい。
北陸電力も供給予備率を1.8%としながらも、じつは他社に送る20万キロワットを自社の供給力に織り込んでいない。融通をやめるだけで5%台に予備率が戻る。
試算には入れていないが、このほかにも他企業の自家発電から買い増すこともできる。東電はすでに余った電力を西日本に融通することも表明している。
夏ではなく、冬場における電力不足の懸念もあるだろう。だが、同様に試算すると、やはり解決できそうだ。
四電は予備率がマイナス9.5%、九電も1.9%と単独では需給が逼迫するが、全体の供給余力は約2000万キロワットあり融通さえできれば問題はない(最大需要は10年1月最大3日平均値)。
夏も冬もあくまで数日間のピーク需要の5~6時間に備えるだけである。もしものときには前日の需要予測を基にして、節電を呼びかけるなどすれば、停電危機を避けることは大いに可能なのだ。
 脱原発に賛成するかどうかは別として、「原発停止=電力がない」というのはウソである。赤字転落を防ぎたいための情報操作のそしりを免れない。電力会社が国民の信頼を失った今、供給力の数字を化粧でごまかすことは、さらに実態を悪化させる。電力各社は、正味の電力供給力と内訳を世に明らかにすべきだ。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 小島健志)



2011年10月27日木曜日

「小出助教を教授に!」という声はなぜあがらないのか?

記事を印刷


小出さん自身はそれを望まないかもしれない。

しかし京都大学の小出助教ほど、3.11以降、専門的な立場から、国民に対してぶれない納得のいく情報を提供し続けてくれた人間は、少なくとも国内では誰もいなかったといっても過言ではないのではないか。

科学者といいながら、安全神話にべっとり依存し、メルトダウンや未曽有の放射能漏れが実際に起きていても、まだ東電に肩入れし、事実を隠蔽し続けていた有名大学の教授や、研究所の所長としてふんぞり返っているお歴々が大勢いる一方で、小出さんや今中さんは未だに助教である。

そのことに不公正感を抱き、小出さんや今中さんを教授にすべきだという声が上がらないことに大きな不思議を感じるのは薔薇っ子だけだろうか。

小出さんや今中さんたちが冷遇されてきたという話はあっても、ここにいたってこれまで真実を訴え続けていた人間は誰なのかということがはっきりした時点で、彼らをいつまでも助教にしていていいのかという声がまったく出て来ないことは大きな疑問である。

電力会社や政府官僚に都合のよいデータを捏造したり、事実を曲げたり、隠蔽したりし続けてきた御用学者の研究業績にいかほどの価値があるというのだろうか。

「真実を追究する」という科学者にとってもっとも大きな使命を完全に忘れ、多額の研究費の誘惑に負けてやすやすと悪魔に魂を売り渡してしまった原子力ムラのお歴々が、今もこれからも、若い多感な世代の人達に科学を教え、新しい指導者を輩出し続けることについての問題性、危険性を、大学や国はいつまで放置し続けるつもりなのだろうか。これこそこの国の国民の安全に関わる重大な問題である。

小出氏のような栄耀栄華を求めず、ひたすら真実を追求するという姿勢を忘れず、市民に対する啓蒙に全身全霊を傾けている専門家こそ、真に最高学府の教授としてふさわしい人材といえるのではないだろうか。

国民は馬鹿ではない。みんなそのことを知っているはずである。


以下神戸新聞の記事を転載する。

http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/0004570184.shtml



原発、もっと学ばないと… 原子炉実験所見学記 


拡大
「今後は放射性物質が付着したがれきや下水、汚泥の問題も出てくる。国や東電の責任の取り方を考えなければ」と話す小出裕章助教=京都大学原子炉実験所
「今後は放射性物質が付着したがれきや下水、汚泥の問題も出てくる。国や東電の責任の取り方を考えなければ」と話す小出裕章助教=京都大学原子炉実験所
拡大
研究用原子炉。円筒形の建屋は直径28メートル、高さ22メートルもある=京都大学原子炉実験所
研究用原子炉。円筒形の建屋は直径28メートル、高さ22メートルもある=京都大学原子炉実験所
放射性セシウム、ストロンチウム…。それまで市民に縁遠かった言葉が、あの日から毎日のように報じられる。関西でも危機感を抱く人は少なくないが、その前に私たちはどこまで原子力のことを知っているだろうか。京都大学原子炉実験所(大阪府熊取町)を見学する母親グループに同行した。
「原発を学び、子どもたちに伝えたい」と企画したのは、NPO法人「『絵本で子育て』センター」(芦屋市)。参加したのは芦屋市や神戸市などから母親ら28人。九州から駆けつけた人もいた。
京大原子炉実験所は、1963年に核エネルギーの利用と放射線の研究・教育を目的に、共同利用研究所として設置された。住宅地に隣接する広大な敷地に研究用原子炉、放射性廃棄物処理装置などの設備がある。
原子炉棟に入る時には靴にビニールカバーをつけ、代表者にはポケット線量計が渡された。二重扉の向こうは「放射線管理区域」(1平方メートル当たり4万ベクレル以上の区域)。減圧された内部は耳がつんとする。中央には最大熱出力5千キロワットの研究用原子炉。熱出力は原発の発電炉の約600分の1程度だ。
原子炉内部では、核燃料(ウラン235)に中性子を当てて核分裂させており、仕組みは原発の発電炉と同様だが、熱出力の規模が小さいため、冷却水が高温になることはないという。
核分裂で得られる熱エネルギーでタービンを回す原発に対し、実験所は生じる中性子を実験に利用している。例えば、中性子照射によるがん治療が臨床研究の段階だ。脳腫瘍の患者にとって、頭開手術なしに腫瘍だけを壊すことができ、負担は大きく軽減される。
気圧が戻る。屋外に出る時には、汚染の有無を調べるため、機器でチェック。線量計はゼロのままだった。
敷地内には、核分裂後の放射性廃棄物を処理する施設もある。実験・研究に使った器具などは容器に収納され、保管される。放射性廃液はレベルに応じ、蒸気過熱や分離装置を使うなどの過程を経て、細心の注意を払い処理されるが、廃棄物そのものがゼロになることはない。
見学した森ゆり子さんは「トイレのないマンションのよう。処分が難しいものを生み出す怖さを実感した」と話した。
■
見学後、原発の危険性を訴え続ける同実験所の小出裕章助教から福島の現状と今後を聞いた。
国による航空機モニタリングの結果、福島県や栃木県北部、群馬県北部で、1平方キロ当たり6百億ベクレル以上のセシウムが確認されている。換算すると、放射線管理区域とほぼ同様の条件だ。
「本来なら必要な人が短時間だけいることができる場所のはず。にもかかわらず、今も数多くの人が逃げずに生活している」と“矛盾”を訴えた。「子どもをこれ以上被ばくさせてはいけない」
「関西の人たちにとっては、福島の原発事故は遠く感じるかもしれないが、原発を認めてしまった責任は、社会の一員である私たち大人にもある。どうするかを考えなければならない」と小出助教は訴えた。
行きと違って、帰りの車中は誰もが言葉少なだった。母親の一人がつぶやいた。
「これまで原発を見ようとしてこなかった。もっと学ばなければ」
(鈴木久仁子)

2011年10月26日水曜日

自転車、置換の取締をもっと厳しく!!

東京警察庁が、一週間痴漢の一斉取締を始めたという。どうしてたった1週間だけなのか。
モラルハザードが顕著な今日の日本では、パトロールを頻繁に行い、取締を強化しなければ、様々な犯罪や交通ルールが守られてさえいれば防げるような事故が未然に防げるはずである。

先日も知人の家族が、未成年者の自転車にはねられ、転倒した蔡に後頭部を強打して意識不明になり、救急車で病院に搬送されたが、予断を許さない状況だという話を聞いたばかりであった。知人は最近の自転車に乗る人達のモラルの低さに憤懣やるかたない思いを吐露していたが、憤懣かけがえのない家族が突然、馬鹿な子どものルール違反によって大変な災難に見舞われたのだから、当然のことであろう。

車両が当たり前のように歩道を好き勝手に走る、自転車用の通路が分けてあっても、そこを走らず歩道の方を平気で走る、十分な注意もせず、歩行者より自転車優先といわんばかりの無謀な運転をする、ブレーキを外している、雨の日に傘をさして猛スピードで運転する、携帯を片手に自転車に乗っている、数人がよそ見をし、しゃべりながら連れ立って歩道を走る、ところかまわず駐車するなどなど枚挙にいとまがない。薔薇っ子も自転車とぶつかりそうになった経験は1度や2度ではない。

増税などする前に、自転車の登録を法制化し、交通ルールに違反をした自転車利用者やその家族には、違法駐車も含めて、自動車運転違反の罰金同様の重い罰金を課することをすればいいのではないか。それぐらいのことをしていかないと自転車運転による事故は、後を絶たないし、取締によって確保できる財源は相当なものになるのではないか。

タバコのように、吸わない者にまで健康被害をもたらすタバコには、迷惑料として重い税をかけるのは当然であるし、タバコ会社を国家が運営し続ける事自体、いかがなものかと思われる。と同時に、軽犯罪や道交法違反に対する罰則、罰金の強化も、必要不可欠なものなのではないか。

警察さん、国民をもっとしっかり守ってくれませんか?


http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2011/10/24/tokyo-police-target-subway-molesters/

OCTOBER 24, 2011, 6:36 PM JST

Tokyo Police Target Subway Molesters



Some of Japan’s most stubbornly persistent criminal activities have a common subterranean quality to them – there is the underworld of the yakuza organizations and the wily backyard underwear snatchers, for example. And then there’s the gropers on Tokyo’s underground train system. Luckily, efforts to tackle the problem are under way once again.
The Tokyo Metropolitan Police are beginning a one-week crackdown on subway molesters, known as chikan in Japan. There will be increased patrol units in civilian clothes roaming subway stations and trains with the specific aim of keeping an eye out for offenders, according to state broadcaster NHK on Monday.
Unwanted handsy overtures and other lewd acts on Tokyo’s sardine-pack subway trains is not a new phenomenon. Yet despite different strategies to ward off unwanted advances, such as designating female-only subway cars during the morning rush-hour crush, the number of offenses remains uncomfortably high. (See a video of commuters being crammed into a train car.)
There have been about 900 reported incidents inside subways cars in the first nine months of this year, and by December Tokyo is set to break 1,000 offenses for the fourth consecutive year, according to NHK. About 18% of molestation cases took place inside or near a subway in 2010, according to the Tokyo police.
In addition to the police officers, female volunteers distributed pamphlets encouraging commuters to report offenses.

2011年10月23日日曜日

「次の世代につけを回さない」政権が、原発再稼働ですか?

 国民の合意も、国会での討議も十分になされぬまま、閣僚が海外にでかけていって、霞が関官僚の作った作文を読み、突然、国を左右するような重要な政策をあたかも既成事実であるかのように発表するーー民主党政権になってから、そのような閣僚による非民主的な暴挙が際立っている。

安曇財務大臣は15日、G20の席で、日本の消費税10%の引き上げを国際公約したが、民主党内でさえ、この唐突な独断専行に、驚きの声が上がっている。FNNに掲載されていたはずのネットの記事はなぜか早々に削除されており、転載できないため、以下を転載する。このような大きな出来事を、大手メディア各社が大きく取り上げないこと自体、日本のジャーナリズムの体たらくを如実に示している。

http://www.dailymotion.com/video/xlrjk2_20111017-yyyyyyyyyyyyyyyy_news

野田氏は今このような時期に増税をしなければならない根拠として、財務大臣のときから、「次世代につけを回さないため」などといったきれいごとを並べ立てている。

しかし、このような経済が疲弊し、東日本が広範囲に原発災害の影響を受け、国民の多くが将来不安のただ中に陥れられ、災害関連の需要増で、火事場太りをしている一部の企業を除いては、不況の嵐が吹き荒れ、消費が冷え込み、国民の多くがすっかり活力を失っているこのタイミングに増税をすることは、百害あって一利なしである。

野田さん、「次世代につけを回さない」政権が、トイレのないマンションといわれる原発の再稼働を推進するのですか? 本当につけをまわさない覚悟があるならば、即刻原発からは手を引くべきでしょう。もう、今度の震災の除染の分だけでも廃棄物は膨大な量です。これ以上まだ危険極まりない放射性廃棄物をこの狭い狭い国土の中に貯め続けることは、次世代に大きなつけを回す以外のなにものでもないのはありませんか。

言質をとられたくないので、できるだけ表立った発言を避けるようにされているようですが、ふらふらタキシードを着て映画祭に出ているような場合でしょうか。民主党は公約を破って、破って、破り続けています。そのことについて、党の総裁であれば、しっかり国民の前に出て、納得のいくような説明をすべきではありませんか。納得できるような国民はごくわずかでしょうがーー。

2011年10月22日土曜日

Steve Jobs & Kazutaka Kigawada, former president of TEPCO

  ブルームバーグが、「悪魔と手を盗んだ」男として、フクシマに原発を設置した、東電の中興の祖、木川田元社長の伝記をウエブ上に公開している。

物語は彼が、LNG利用の先鞭をつけたということが述べられ、大変好意的な論調でまとめられている。

しかしこの記事を読んで、なにか中途半端で納得がいかないものを強く感じさせられた。

周知のとおり、木川田一隆は企業の社会的責任を唱導した財界人として奉られることが多い人物である。

納得がいかなかったのは、「最初は原発に反対だった」という木川田氏が、LNGの有用性について十分に理解しながら、なぜ悪魔に魂を売り渡し、やすやすと原発に手を染めてしまったのか、それについての言及が十分になされていない点である。

一方WSJにはSteve Jobs氏の自伝についての記事が掲載されていた。
Jobs氏は自分自身の金儲けや自社の利益だけを優先するような企業経営者たちを堕落した人々と呼び、軽蔑していたという。

彼は日本の原発災害の報道に接したとき、TEPCOの経営陣の対応について、はたしてどんなまなざしで見ていただろうか。できることならば、聞いてみたかった。

田原総一郎は、木川田氏は、なにかあったときに自己責任が追えるように自分の生まれ故郷のフクシマに原発をおいたのだと述べ、称揚している。しかし、果たして本当にそうだろうか?

自分の郷土が経済的に潤うことを望まない人間は誰もいない。

それに、田原の言うことが本当に正しければ、浜通りなどではなく、自分の村に原発を設置したはずである。当時の東電社長が、福島の生まれ故郷の村から本店まで毎日通勤していたとも考えにくいがーー。

ところで、木川田氏の故郷はフクシマ原発から60キロも離れた地点にある。現代の世界最高水準だと誇っていた原子力ムラの大家でさえ、つい先ほどまで大災害が発生したところで、30キロ圏外にまで、高濃度の放射性物質が飛散するとは想定だにしていなかったのである。木川田氏のふるさとはその二倍の距離のかなたにある。

国を代表するジャーナリストがフクシマ原発を設置した東電の責任者のイメージを高めるような物語づくりに懸命になっていることの意味をよく考えてみる必要がある。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920009&sid=aRBoBH0aU3ms

「悪魔と手を結び」原発を故郷に、木川田東電元社長




10月21日(ブルームバーグ):福島県伊達市梁川町。宮城県との県境に近い山舟生小学校では8月末、2学期の始まりを控えて校庭を約1.5メートル掘り起こす除染作業が急ピッチで進められていた。東京電力・福島第一原子力発電所から60キロメートル離れたこの場所でも、毎時0.6マイクロシーベルトの放射線量が計測された。
  約100年前にこの山あいの小学校に入学した駆けっこの得意な少年は、約半世紀後には東京電力の社長に就任し、同社最初の原発を福島県に建設することを決めた。東電の「中興の祖」として知られる故木川田一隆氏だ。
  木川田氏は、この町で医者を営む家の三男坊として生まれた。その生家の向かいに今も住む八巻長蔵さん(83)は「みんな非常に優秀な一家だった」と話した。長男は医者、次男は陸軍少将と秀才兄弟として有名だったという。
  木川田氏が亡くなってから30年後、生家から数百メートル離れた街道沿いには「東電は放射能汚染物質を持ち帰れ。この地に持ち込ませるな!」と書かれた看板が立っていた。八巻さんは「故郷を良くしようと信じて、木川田さんは木村守江元知事と一緒に原発を福島に持ってきたのだろう。でも、結局は故郷を駄目にしてしまったのは非常に残念だ」と話す。
  県内には事故が起きた福島第一原発のほか、福島第二原発もあるが八巻さんは「原発が2つできたといっても、福島県の全体が潤ったわけじゃない」と嘆く。
潤ったのは浜通りだけ
  福島県は、福島市など比較的人口の多い町が並ぶ「中通り」を中心に、阿武隈山地を隔てた沿岸部の「浜通り」と、奥羽山脈を隔てた「会津」の3つの地方に分けられる。原発で潤ったのは浜通りだけだと八巻さんは感じている。中通りに位置する伊達市では、原発建設に携わった人や原発作業員になった人はあまりいない。「こんなことになるなら、もう原発はやめてもらいたいよ」と本音を明かした。
  1926年に東京帝国大学経済学部を卒業した木川田氏は、第2志望だった東京電燈に入社。入社後10年間は、国内外の電気事業の調査や電力料金問題などに取り組んだ。戦争中は発電所と送電設備が日本発送電に統合され、東京電燈など首都圏の配電事業各社も関東配電会社に統括された。50年11月に連合国最高司令官総司令部(GHQ)の政令によって、政府が管理していた電力会社は民営・分割化されることになった。
  八巻さんは50年12月に亡くなった木川田氏の母ヌサさんの墓掘りに加わって以来、3年前まで木川田家の墓を守った。しかし、木川田氏とはヌサさんの葬式を最後に会うことはなかった。
  八巻さんは60年代初め、当時PTAの会長をしていた山舟生小学校への寄付を木川田氏に依頼するため、東京都三鷹市に住んでいた木川田氏の長兄を訪ねた。「その場で一隆さんに電話をしてくれてね。山舟生の人間が行くからと伝えてくれたんだけど、1分の暇もないと断られた」という。最終的にはPTAに3万円が届けられた。
            最初は原発に反対
  61年2月に東電社長に就任した木川田氏は同8月に、福島県大熊町と双葉町にまたがる用地を取得する方針を決定した。八巻さんが木川田氏を訪ねたのは、東電が福島第一原発の建設に向け大きくかじを切った時期だった。八巻さんは「木川田さんは最初は原発に反対だったと聞いている」と話す。
  「ドキュメント東京電力」を書いたジャーナリストの田原総一朗氏も木川田氏が当初は原発反対の立場だったと指摘する一人だ。田原氏はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、「初めの頃、木川田氏は原子力を悪魔だと言った。悪魔と手を結ぶんだと言った」と語る。田原氏はその木川田氏が原発を自分の故郷に持ってきた背景には、何か問題が起きたときに最終的に民間に付けを回すような官僚や政治家には任せられないという信念があったとみている。
  田原氏は「戦前、戦争中は電力は国有だった。国が仕切っていた。国対民間の戦いがあった」と指摘。「木川田さんがもし東電で原発を導入しないとすると、政府が導入していた。そうすればまた国営になる。どちらが主導権を取るかという戦いだった」との見方を示した。
  田原氏は、福島第一原発事故で、今後10-20年の間、原発の新設は難しくなると予測した。原発立地地域は従来、原発周辺の半径3キロ、4キロを指していたが、今回の事故で20キロの警戒区域内だけでなくそれより外の地域でも人が住めなくなる可能性が出ており、原発立地地域の概念が根本から覆されたためだ。「今後は半径20キロや30キロの地域の人々からの賛成を取り付けなくてはならなくなってしまった。しかし、それは不可能だ」と話した。
  電力会社、プラントメーカー、監督官庁、大学教授、マスコミなど原発推進者らのコミュニティである「原子力村」について、立教大学のアンドリュー・デウィット教授(政治学・財政学)はインタビューで、「議論の中心は原発が競争力のある経済に低コストで信頼できるエネルギーを供給できるというものだった」と指摘した。
  デウィット教授は、「福島第一原発事故でコストが膨れ上がったため、その議論は急速に説得力を失っている。原子力村は解体しつつある」と語った。
             代替はLNG
  田原氏は、当面、原子力の代替となるのは液化天然ガス(LNG)とみている。実際、日本の電力会社はLNGを燃料に利用する火力発電の依存度を急速に高めている。財務省の統計によると、8月のLNG輸入量は前年同月比18%増加し、過去最大の755万トンに達した。
  電力会社の液化天然ガス利用の先鞭(せんべん)をつけたのも、実は木川田氏だ。日本に初めてLNGが到着したのは69年。東電が世界で初めてLNGを火力発電燃料として使った。
  日本動力協会の桝本晃章会長(東電元副社長)は「コストが高いということで、LNGの導入には木川田氏以外、取締役会の全員が反対だった」と明かす。桝本氏は「大気汚染がすでに電力業界の中で問題になりつつありLNGが1つの解になった。確かにコストは高かったが、木川田さんの決断が正しかったことは歴史が証明している」と語った。
http://jp.wsj.com/IT/node_329035

故ジョブズ氏の新たな伝記本、ブライベートな部分にも言及


  • 印刷印刷
  • Twitter
  • Mixi
  • 文字サイズ:
 10月5日に死去した米アップルの共同創業者で前最高経営責任者(CEO)のスティーブ・ジョブズ氏は、利益最優先の人々を軽蔑していた。今月発売予定の本人公認の伝記本で、ジョブズ氏は1985年にアップルを追放された後、同社の経営を担った幹部らについて、金儲けしか関心がない「堕落した価値観」を持った「堕落した人々」と呼んでいる。
イメージAssociated Press
今月発売予定のジョブズ氏の伝記本
 ウォルター・アイザックソン著のこの伝記本「スティーブ・ジョブズ」によると、ジョブズ氏は学校ではいじめられることが多く、13歳のときに教会に行かなくなった。この本は10月24日、米出版社サイモン・ アンド・シュスターから発売される。AP通信は20日、この本を1冊購入した。今月5日にジョブズ氏が長いがんの闘病の末、56歳で死去して以来、この伝記本の予約はベストセラーリストのトップを飾っている。
 この本によると、ジョブズ氏は「ライフ」誌のカバーで飢える子供たちの写真を見た後、1度も教会に行かなかった。後になって、ジョブズ氏は何年間も禅を研究した。
 10代の頃のジョブズ氏には奇妙な行動も見られた。たとえば様々な食習慣を試し始め、一時期は果物と野菜しか食べなかったり、瞬きをせずに人を凝視するなどだ。
 その後、「アップル」の社名を付けたことについて、ジョブズ氏は著者のアイザックソン氏に、「果実食主義を取っていた」と語った。
 ジョブズ氏はリンゴ農場から戻ったばかりで、その名前の響きは「面白そうで活発な上、威嚇的ではない」と考えたという。
 この本の中で、ジョブズ氏は大学に行きたいとは思わず、唯一願書を出した学校は学費の高いオレゴン州ポートランドの私立のリード大学(Reed College)だけだったと明かしている。この大学に合格すると、両親は行かないよう説得しようとしたが、リード以外なら大学には進学しないと答えた。結局、この大学に進学したものの、1年足らずで中退し、2度と戻らなかった。
 ジョブズ氏はアップル以前に、米ビデオゲーム会社のアタリで、時給5ドルで技術者として働いた。サンノゼ・マーキュリー・ニュース紙の求人広告を見て同社を訪問し、採用されるまで帰らないと告げたという。
 ジョブズ氏の単純で明快なデザインに対する視点は早くから明白だった。コンピューター「Apple II」のケースには当初、プレキシガラス製のカバーとメタル・ストラップ、ロールトップドアが付いていた。しかし、ジョブズ氏はアップルが傑出するような何か優雅なものを希望した。ジョブズ氏はアイザックソン氏に、デパートでうろうろしていた時にクイジナート製のフードプロセッサーに感動し、成型プラスチック製のケースにしたいと思ったと語った。
 ジョブズ氏はアップルの設計部門のトップで、「精神的相棒」だったジョナサン・アイブ氏に電話した。ジョブズ氏は著者に、アイブ氏はアップルでジョブズ氏自身に次いで「経営力のある」人物だったと話している。社内で、アイブ氏に指図できる者はいなかったと。そして、ジョブズ氏は「私がそのように仕向けた」と語っている。
 ジョブズ氏は決して典型的なCEOではなかった。アップルの初代社長、マイク・スコット氏は当時22歳だったジョブズ氏の管理が主な目的で採用された。スコット氏の最初のプロジェクトの1つは、ジョブズ氏にもっと頻繁に入浴させることだった。それはうまくいかなかった。
 ジョブズ氏はアップルを追放された後、1990年代初めに同社が徐々に衰退するのを遠くから眺めた。ジョブズ氏はアップル運営のために起用された人々に憤慨し、彼らを「堕落している」と呼んだ。
 ジョブズ氏はこの伝記本の著者に、彼らには「素晴らしい製品を作るのではなく、主に自分たちのために、そしてアップルのために」金を儲けることだけが念頭にあったと語った。
 ジョブズ氏はまた、ビートルズが好きなバンドの1つで、死ぬ前に、音楽配信サービス「iTune(アイチューン)」でビートルズの楽曲を販売するというのが希望の1つだったことも明らかになった。その希望は2010年終盤に実現した。それまで、ビートルズの曲はアイチューンをはじめ合法的なオンライン音楽配信サービスでは手に入らなかった。
 この伝記本は当初、「iSteve」のタイトルで2012年3月に発売される予定だった。発売日はいったん今年11月に前倒しされていたが、ジョブズ氏の死去を受けて、10月24日にさらに前倒しされた。著者のアイザックソン氏はジョブズ氏と40回以上にわたって対談した。インタビューのなかにはジョブズ氏の死去の数週間前に行われたものもある。
 この本によると、ジョブズ氏はテーマにまったく制限を設けず、内容についても全く干渉しなかった。
(AP通信)