メディアはしきりに、汚染牛、汚染牛と大騒ぎをしている。汚染牛は、世界のブランド牛である、松坂牛にまで広がり、汚染肉は沖縄を除く日本全国各地の消費者にすでに流通・消費されてしまった。
原因は福島、宮城、山形の稲わらに付着したセシウムだというが、そんなことは3.12の水素爆発の時点からはっきりわかっていたことであり、何をいまさらという感がある。
半径80キロ以内の人間に退避命令を出したアメリカ政府の対応について、どう思うかという質問を発せられたお偉い原子力の専門家の先生が、「アメリカはよその国で起こっている事故だから、できるだけ遠くに退避させたほうがいいという判断に至ったのだろう」といったトボケた回答をし、国内メディアは海外メディアの「メルトダウン」の報道を、冷静さのない荒唐無稽な過熱報道であるかのごとくに斬り捨てた。
東電の利益と原発被災地を中心とする東北地方の第一次産業を守ることが、国民の健康よりも、日本全国の農業、水産業、畜産業の繁栄よりも、はるかに重要であるという国の判断に、大型メディアが同調した。
以来、「パニックを防ぐため」などといううまい口実を作って、組織的な情報隠しが行われているが、事故直後、放射能汚染に関する不安や疑問、正しい情報が適切に伝えられないことに対して、多くの人々が、あれはどうなのか、これはどうなのかと疑問を呈したり、ネット上で持ちうる情報を交換する涙ぐましい行為に対して、官房長官は記者会見で、「風評被害」という言葉を持ち出し、この問題に関して「不用意な発言をすれば逮捕されることもある」などと恫喝に近い言論統制まで行った。
その瞬間、東電の利益と原発被災地を中心とする東北地方の第一次産業を守ることが、国民の健康よりも、日本全国の農業、水産業、畜産業の繁栄よりも、はるかに重要であるという国の判断が公に示され、公共放送や大型メディアがそれに同調したのである。
汚染牛の問題に戻るが、常識的に考えてみて、稲わらだけにセシウムが付着したとは考えにくい。
豚や鳥などの他の家畜はどうなのか。以下に豚の飼料に関する情報を転載したが、先般「豚肉はどうなのか」と言う質問に対して、ある研究者は、「豚は輸入のとうもろこしマイロで飼育されているから安全である」などと言いきっていたが、それもどうやら正しい情報ではないようである。
少なくとも、警戒地区などといった根拠のない境界をはるかに超えて、放射性物質が大量に飛散した地域の家畜は、牛も豚も鳥も羊も人もひとしく、放射性物質を含んだ空気をたっぷり吸い込んで内部被ばくをしているはずである。
そうした意味で、一向に報道されはしないけれども、警戒地域で全頭殺処分になる前に、北海道や熊本などに売りさばかれ、北海道産、熊本産に化けた被曝牛、被曝豚の問題も大きい。
それ以上に問題になるのは、秋に収穫期を迎える米や大型魚への影響である。
小出裕章氏は、我々が食するものは汚染から免れないと前から言いきっている。今、海江田氏は汚染牛の買い取りをするなどと言っているけれども、そんなことをしていたら今後基準を変えたり、巧妙に検査結果を誤魔化さない限り、日本中に出回る大量の食料汚染の保障をしなければならなくなる。
事故発生直後、少なくとも50マイル以内の人々を遠くに避難させ、さらに水素爆発後、スピーディで高濃度の放射性物質が流れた地域を迅速に把握して、そうした地域の住人を強制疎開させなかったのだろうか。
未曾有の原発災害を起こしてしまった以上、地元で今までと変わりない日常生活を営むなどということがおよそ不可能なことであり、地元に残る人々が自給自足で生活し続けない限り、全国各地に汚染の被害が拡大することは、馬鹿でない限り、はっきりと目に見えていたはずである。
未だに福島やその周辺で放射性物質が検出された農作物や水産物を「基準値以下だから安全だ、ただちに健康の被害がない」と主張し続けている政治家と中央官庁の官僚が、自宅で使用する食材と、議員会館や農水省、経産省など省庁の食堂で使用する食材は、例外なくすべて「ただちに健康の被害がない」と自らが判定した汚染食材のみに統一してもらいたい。
たった1度、被災地に出かけて行って、ハウスで育てられた苺1個、きゅうり半本、テレビカメラの前でかじって見せる程度のパフォーマンスでは、到底通用しない。
なぜ検査をすり抜けた?
2011.7.12 23:50 (1/2ページ)
汚染された稲わらを食べた牛の肉は、なぜ検査をすり抜けたのか。
農林水産省によると、この農家のある緊急時避難準備区域や計画的避難区域から牛を出荷する場合、福島県が牛の体表に付着した放射線を測定する全頭検査を実施する。
飼料の屋内での保管など、管理について聞き取り調査も行う。問題がなければ各地の食肉処理場に出荷され、肉に含まれる放射性物質については処理した各都道府県が抽出検査する。
体表検査は、付着した放射性物質がほかの地域に運ばれるのを防ぐもの。抽出検査数は全国で45件と県の出荷全体の数%にすぎず、聞き取り調査が頼みだ。
しかし、問題の農家は昨秋から外に放置されていた稲わらを与えていたのに、「飼料は屋内で保管していた」などとうその申告をして出荷していた。11頭は抽出検査で発覚したが、ほかの6頭は検査の網にかからず流通した。
福島県産の肉牛は約9割が県外で食肉処理される。県は出荷先の都道府県にも検査強化を依頼する方針だが、厚生労働省は「都道府県が検査できる量は限られる」と指摘している。
http://www.pork-land.com/sei-esa/
一般的な養豚農家が与える豚の餌
国内の多くの養豚場や農家では、飼料基準に従った配合と分量で作られた豚用の飼料を豚の餌として与えています。こういった餌には、穀物・ぬか類・油粕のような栄養成分の多い「濃厚飼料(ノウコウシリョウ)」と根菜類・青草・牧草など食物繊維が多く含まれている「粗飼料(ソシリョウ)」があります。これらの餌は、飼料基準を参考にしながら必要に応じて配合して与えます。飼料標準は、豚の成長段階や繁殖用の豚の状態に合わせて適切に必要な量な栄養を与えられるように規準とするための数値です。それぞれの豚に必要な栄養分は、豚の体重や年齢によっても違ってくるため細かい栄養管理が必要となります。そのほかにも、ミネラルやビタミンなどを加える場合もあります。なんでも食べると思われがちな豚ですが、豚の嗅覚は非常に優れていて、餌の香りにも敏感に反応します。配合飼料など豚の餌の香りが、豚の好みに合うものと合わないものでは食欲にも差が出てしまいます。そのため豚の餌に使われる材料の組み合わせには、かかる時間やコスト、保存性などのほかに豚の嗜好性にも配慮した餌作りが必要となります。そのため、欧米では豚の餌に豚の好む香りを付けるフレーバーなども作られているそうです。
餌の種類と特徴
豚の餌に使われるものには色々な種類があり、種類によってもそれぞれ特徴があり豚肉の質・味・香りなどに影響があります。ペットのミニブタの場合、肉質はかんけいないので、ここでは食肉用の豚の餌の種類と特徴をみてみましょう。
穀物を使った豚の餌
穀物類は豚が好む餌の一つで、消化の良いものが多くカロリーも高いことが特徴です。国内ではとうもろこしマイロなどが多く使われていますが、大麦・小麦・燕麦などの麦類も質の良い脂肪をつくるという効果があり、欧米をはじめ国内でも頻繁に利用されています。
かす類を使った豚の餌
大豆や菜種など油を絞った後のかすは、たんぱく質を多く含むものが多く、やわらかい脂肪を作る効果があるものがあります。また、醤油や豆腐などを製造する際にできるしょうゆかす・とうふかすなども少量ずつ餌に加えて与えます。醤油カスは塩分を多く含むことや香りなどが豚の嗜好性にあわずあまり好んで食べることがないので、一般的には豆腐化すが多く使われています。また、りんごやみかん、ぶどうといったジュースなど飲み物の搾りかすを銘柄豚など、豚の差別化のために混ぜて与えることもあります。長期間混ぜると肉質がやわらかくなることかがあるといわれることもありますが、水分を多く含んでいるものはお腹を壊しやすくなることや保存性もよくないので、扱うのが難しいエサといえます。
ぬかを使った豚の餌
米ぬか・ふすま・麦のぬかは豚の餌として利用されることが多いものです。ふすまには特に食物繊維が多く含まれていることやたんぱく質が多いことが特徴ですが、甘い香りがするため豚も好んでよく食べます。そういったことからふすまは哺乳期の母豚に与えられる飼料として適しているといえます。また、麦のぬかは白い脂肪を作る効果があるため、肥育期に与えるときれいな脂肪のついた豚肉になりやすいといわれています。
芋類を使った豚の餌
いも類の中でも豚の餌として使われることで有名なのがサツマイモです。銘柄豚としても有名な鹿児島の黒豚は餌にサツマイモを多く利用しているため、豚肉に甘みが出るといわれています。豚はサツマイモの芋の部分のほかに茎も好んで食べますが、保存性は良くないのですりつぶして、ぬか類と混ぜ合わせて保存できる豚の餌として作る場合もあります。イモのほかに、カブやビートなど甘みのある根菜類も豚が好んで食べ、繊維質やでんぷん質の多い飼料として利用されています。
緑じを使った豚の餌
粗飼料として使われている、牧草・野草・野菜くずなどは食物繊維とともにビタミン・ミネラルを補給するのに適したエサといえます。特に育成期間に与えると肉質がよくなるといわれていますし、繁殖用の豚に与えると繁殖障害を防ぐ効果もあるようです。しかし、肥育期間の豚には、食物繊維が多すぎてしまうので不向きなエサといえます。
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